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マイクロフォーサーズ機で旧型のフォーサーズレンズを使ってみよう!?

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「中古市場で安くなってるフォーサーズ時代のレンズを、マイクロフォーサーズ機で使うのってどうなんでしょう?」みたいな話です(主にオリンパスの話です)。

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「フォーサーズ規格」覚えてますか?

2008年に初のマイクロフォーサーズ(MFT)機であるパナソニックのDMC-G1が発売されてそろそろ8年になります。最近では「初めて買った一眼カメラがMFT機」という人も多いかもしれません。
そんなMFTはミラーレスカメラに最適化された規格なのですが、ベースになっているのは「フォーサーズ(FT)」というデジタル一眼レフ機のための規格です。どのような経緯で誕生した規格か、などについては以下のリンクなどをご覧くださいませ。

フォーサーズ規格のカメラボディは、2010年に発売されたオリンパスE-5を最後に開発がされてない状況で、対応レンズも2008年頃を最後に新製品は出てません。昨年にはオリンパスが事実上のフォーサーズ撤退を表明しているので、今後新たにFT規格のボディやレンズが登場することはないと思われます。

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しかし、かれこれ10年近く続いた規格ということもあり、市場(主に中古市場)にはまだまだFT規格のレンズ等が大量にあります。比較的新しいデジタルカメラ時代の規格ということもありますし、電子補正を前提としたMFTと比べても光学的に余裕のある設計で作られているフォーサーズレンズに今一度注目してみてはいかがでしょうか。

※MFT環境におけるFTレンズの使用では、ボディ側の機能が一部制限される場合もあります。AFの速度、動作の安定性もMFT専用レンズとかかなり違うものになるので、事前にマウントアダプターを使った試用をオススメします。

マウントアダプターが必要です

まず、FT規格のレンズをMFTのボディで使用する(逆は不可)には、専用のマウントアダプターが必要になります。
マウントアダプターは現在、MFTをメインに商品展開してるオリンパス、パナソニックの両メーカーから発売されています。価格は純正のもので1〜2万円程度、その他サードパーティー製の格安アダプターなども発売されているので、フォーサーズレンズ導入の際は必ずこれらのマウントアダプターを用意しておくようにしましょう。

ちなみにオリンパスのマウントアダプターMMF-3は防塵防滴設計ですので、OM-Dなどの防防ボディにFT規格の防防レンズをその性能を活かしたまま使うことができます。

サードパーティー製だとこの辺り、非常に安いですね。私はMMF-3しか使ったことがないので、詳しくはAmazonのレビューなどでご判断ください。

ちなみに、重量級のFTレンズをマウントアダプター経由で使用すると、三脚使用時などにたわむという話もあります。重量のある望遠レンズなどは、三脚座を使用するなど工夫して運用するのがよいでしょう。

AF速度はあまり期待しないこと

オリンパスのOM-D E-M1を除くマイクロフォーサーズカメラの多くはコントラストAF方式が採用されています。一方、FTレンズは一眼レフカメラの規格ですので、位相差AFで可動させることを前提に作られています。位相差AFでの動作を前提に作られたレンズを異なるAFで動かす訳ですから、当然ですが本来のAF速度は期待できません。
気になるデジカメ長期リアルタイムレポート:OLYMPUS PEN E-P5【第3回】 - デジカメ Watch Watch

OM-D E-M1に限って像面位相差センサーが使われていることで、FT規格のレンズ装着時に位相差AFが可能になっています。そのAF速度は最新のファームウェアならば、FTの一眼レフと比較しても、ほぼ見劣りすることのないレベルです。ただし、合焦精度、暗所対応などはもう一歩といったところでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=y2k8flFM9xE

これはE-M1発売直後に撮られている動画なので、最新のファームウェアを使った場合、もう少しスムーズなAFになっています。

できれば「ハイスピードイメージャAF対応」「SWD内蔵」のレンズを選びたい

オリンパス製のFTレンズ(ZUIKO DIGITALレンズ)の中には「ハイスピードイメージャAF」に対応したレンズがいくつかあります。これは、一眼レフ時代のライブビュー(LV)撮影時に、コントラストAFでも比較的スムーズなAF動作を実現したもの。
このハイスピードイメージャAFに対応したレンズは「MFT機でも若干AF動作が安定している」位に捉えて頂ければと思います。

[001345]ハイスピードイメージャ AF に対応しているフォーサーズ規格のレンズを教えてください。 | オリンパス

一方の「SWD」は、ZDレンズの中上位クラスで採用されていた、レンズ内超音波モーター(スーパーソニック・ウェーブ・ドライブ)のこと。ややバタつくような動作もありますが、かなり高速なAFを実現しています。SWDレンズはコントラストAFに対応している訳ではありませんが、SWD非搭載のレンズよりもAFが軽快になる印象です。
ただしSWDの動作はじゃじゃ馬的といいますかクセもあるため、E-M1以外のMFT機などコントラストAFで使う場合は、一度実際に確認されることをお勧めします。

この2つの規格に対応したレンズは、オリンパス製レンズの中でも比較的新しめのラインナップで、鏡筒にブルーのリングが入っているのが特徴です。

ハイグレード(HG)シリーズの標準レンズは狙い目かも?

さて、オリンパスのZUIKO DIGITALレンズには3段階のグレードが設定されていました。最上位のSuper High Grade(SHG)は徹底的にあ製造品質に拘った超高級、高価格帯のレンズ。中位のHigh Grad(HG)は防塵防滴仕様で一部にSWDなどを搭載しています。下位のStandard(STD)と併せて現在比較的手頃な価格での入手が可能なレンズです。

FT規格は不思議と標準ズームのレンズが妙に充実していて、オリンパス、パナソニック併せてかなりの本数の標準レンズが出ていました。
MFTのレンズキット(Wズーム)の次の一歩として、単焦点レンズというのも1つの選択肢ですが、標準ズームレンズをグレードの高いものにしてみるのも1つです。MTF規格の高品位な標準ズームは、現在パナソニックのVARIO 12-35mmやオリンパスの12-40mm PROといった、F2.8通しのレンズがありますが、どちらも売価で¥7〜8万円前後とかなり高価。

しかし、ZDのHGレンズならば、安いものは(中古で)2万円台から買えるものもあります。具体的にはZD11-22mmに、新旧ZD14-54mmとZD12-60mmの3本ですね。中古カメラ屋で購入するのが最も安心ですが、オークションやAmazonのマーケットプレイスにも多くの中古レンズが出品されています。

OLYMPUS 標準ズームレンズ ZUIKO DIGITAL ED12-60mm F2.8-4.0 SWD

OLYMPUS 標準ズームレンズ ZUIKO DIGITAL ED12-60mm F2.8-4.0 SWD

  • 発売日: 2007/11/23
  • メディア: エレクトロニクス
ということで、ここから具体的なレンズの紹介と行きたいところですが、やや長くなってしまいましたので今回は一端切ります。

続編:格安フォーサーズレンズをMFTで使うことについて

実際にマイクロフォーサーズ機で使ってみたいフォーサーズレンズについて、筆者が使ったことがあるレンズを中心にまとめてみました。