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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

降雪直後の上州武尊山へ:樹氷が眩しい剣ヶ峰山から沖武尊の美しい稜線を歩いて風に吹かれた日

天皇誕生日の振替休日となった2月24日の月曜。群馬県の武尊山(ほたかやま)に登ってきました。

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春一番が吹いた三連休、どこの雪山なら行けそう?

2月最後の週末は三連休になりましたが、2月22日に関東地方に春一番が吹き、各山域で山頂付近は20m/sを超える爆風の予報……。さすがに、そんな中で雪山に行くのは恐ろしく、若干風が弱まりそうな連休最終日24日の振替休日に日帰りで行けそうな山を探しました。

谷川連峰あたりは日中は晴れ予報も出ていて良さげな雰囲気ですが(それでも風は軒並み15m/s以上の予報)、同じ群馬エリアの日本百名山「武尊山」が妻は気になるそう。今シーズンの武尊山は雪が少ないことが気がかりでしたが、どうやら23日時点で群馬県のみなかみ町や川場村のスキー場には雪が降っているそう。上手く行けは新雪を踏めるかもしれないので、行き先は武尊山に決定。

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上州武尊山:沖武尊と剣ヶ峰山

武尊山を「ほたか」と読むのはなかなか難易度が高いですが、北アルプスの穂高岳との区別で「上州武尊山」と呼んだりもします。「武尊山」自体は複数の峰を含む山名ですが、最高峰の「沖武尊」(標高2158m)を武尊山と呼ぶことが多いようで、本記事でもそのように表記しています。
今回は沖武尊と合わせて、標高2020m(今年の西暦と同じ!?)の剣ヶ峰山にも登ることになります。

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武尊山への登山ですが、冬季は川場スキー場のリフトを使うことで標高1800m台の稜線直下まで上がることができ、いきなり雪山の稜線歩きの贅沢が楽しめます(谷川岳天神尾根と似たノリですね)。

山行ルートと活動データ

コースタイムは往復で3時間〜3時間半程度、高低差300mちょいとコンパクトではありますが、稜線ルートらしい起伏もあり、剣ヶ峰山の前後などは少々気を使う急登などもあり、雪山歩きの面白さが凝縮されたルートだと感じました(個人的には決して初心者向きの山には感じませんでした。ワカン、アイゼン、ピッケル、ストック等の装備を状況に合わせて適宜使い分けられるだけの知識は必要です)。


川場スキー場の大型施設カワバシティへ

ETC深夜割に間に合う4時前に高速に乗り、関越道の沼田インターで下りてから下道30分弱の川場スキー場へ。山間部に入るとまだ雪は降り続いていて、山の上ではそこそこの降雪量が期待できそうです。ちなみに川場スキー場周辺の道路の雪ですが、帰る頃にはすっかり消えていました。

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雪降る道を走って夜明け前のカワバシティへ

川場スキー場は首都圏からのアクセスの良さでも知られる人気のスキー場で、巨大な立体駐車場が一体になったスノーリゾート施設「カワバシティ」は土日祝日は深夜1時から入場可能(平日は6時より)。

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暖房の効いたカワバシティの館内も我々が到着した時間には既に開放されていて、トイレや更衣室などを利用することができました。7時半からリフトチケットの販売が始まり、リフトの始発は8時です。

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チケット売り場の他、カフェ、ムラサキスポーツ等の施設も入ったカワバシティ

ちなみに雪山登山やBCスキー/スノーボードで川場スキー場のリフトを使用する場合、川場スキー場専用の登山届の提出(コンパスで提出していても別途)と、ココヘリの携帯が義務付けられています。ココへリを持ってない場合は、1100円でレンタル可能です(人数分)。
アクティビティ|雪山登山|川場リゾート

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登山受付(チケット売り場でも受付可能です)

登山届とココへリレンタルの申し込み用紙を記入し、リフト料金2000円(往復)と合わせて1人3100円。さらにリフトチケットはICカード方式なので、500円のデポジットを支払います(返却時に返金)。

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2人分のリフトチケット(ICカード)とレンタルココヘリ

8時になってリフトがスタート。登山の場合は左手側のリフト(B:桜川エクスプレス)に並びます。

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次のリフト(D:クリスタルエクスプレス)は風防付き。この時点でかなり風が強いことが分かります。

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2本のリフトを乗り継いで一気に標高1800m台までショートカットに成功。

8時40分、剣ヶ峰山に向けて登山スタート

リフト山頂で準備。前日からの新雪がそこそこ積もっているようなので、ワカンかアイゼンかで迷いましたが、既に先行者がどんどんスタートしていたので(恐らくラッセルはなさそうだと)アイゼンを装着。ピッケルかストックかですが、なんとなく準備が楽なピッケルを選んで、結局この日はストックを出すことはありませんでした。

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武尊山のレポートによってはストックでも十分というものもありますが、この日歩いた感じではピッケルが安心かなと。自分の場合、谷川岳(天神尾根)ならストックだけど、武尊山ならピッケルを選びます。

最初に登る剣ヶ峰山。左手側の尾根からですが、なかなか急登の予感です。

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まずは稜線に向けてリフト裏の斜面を登ります。

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稜線に出ると、なかなかの強風が吹き付けてきました。朝方まで降っていた雪は強風で雪庇状に……。新雪の量は足首程度から、吹き溜まりでは膝下ぐらいまで(もっと標高の高い方で)。

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雪庇側。

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小さなエビの尻尾状の樹氷がいたるところで見られます。

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振り返ると……

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うっすら富士山が見えています。

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こちらは浅間山。手前の岩峰(鬼岩?)もなかなかに迫力がありますね。

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さて、この最初の剣ヶ峰山にかけての登りがそこそこにの急登。ワカン、スノーシューやストックで登ってる人もいますが、普通にアイゼンの前爪を蹴り込んで登りました。ピッケルのピック使ってる人も結構いたぐらい。私的には剣ヶ峰山頂の沖武尊側よりも、こちらの方がちょっと緊張しました。

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私はここはワカンやストックだと恐くて登れない(下りられない)かも……。

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そんな樹氷の中を抜けて行くと……

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剣ヶ峰山の山頂が見えました。結構尖ってますね。このように広くなった稜線上の足元は、風で新雪は殆ど飛ばされてクラスト状態なので、アイゼンのみで楽に歩くことができます。

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2020年に2020mの剣ヶ峰山へ

真っ白なアイスというかジェラートを思わせる、個性的な剣ヶ峰山の山頂部に近づいていきます。

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連休最終日の晴れ予報ということもあってか、続々と登山者が登ってきます。ちょっと写真を撮っているとどんどん抜かされていきますが、今更トップには追いつきませんしマイペースで行きましょう。

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トレースの付き方から雪の状態が変化しているのが分かるでしょうか。

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剣ヶ峰山頂付近は、結構痩せた尾根。

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それなりに幅はあるので危険というほどではありませんが、ここで突風に煽られると転落の恐れもあるので注意しましょう。下山時は何度か強風に吹かれ、耐風姿勢でやり過ごしました。

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妻、剣ヶ峰山の山頂標識あたりにて。

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剣ヶ峰山からの下りはちょっと急ですが、急登部分は短いので気を付けて下りれば大丈夫。ただしワカンやスノーシューを履いたまま下りるのは、自分は無理かも……。

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見上げるとこんな感じ。へっぴり腰妻。

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グングン下りていきます。樹氷が美しい……。

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ペースの早いトップ集団はかなり先に進んでいます。いい稜線ですね。

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美しい雪の稜線歩きを楽しむ(ただし爆風)

雲に隠れていた武尊山(沖武尊)の山頂方面が見えてきました。剣ヶ峰山に比べるとなだらかな山頂部のようです。

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鞍部まで緩やかな稜線の下りが続きます。

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いい雪山ですねー(語彙力)

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強風が吹くとあっという間に目の前のトレースがかき消されていきます。

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歩いている最中にまともに食らうと少しよろけてしまうほどの風。

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剣ヶ峰山山頂からの下りがちょっとした渋滞になってます。

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樹林帯?まで下りてきました。

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軽いアップダウンが続きますが、周りの樹氷が美しいので苦はありません。

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剣ヶ峰山からかなり下ったきたのが分かるでしょうか。左側の斜面に張り付いている人は雪訓かな?

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この辺りが鞍部ですね。さて、登り返し頑張ろう。

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スノーがよい。風が強い。

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雲がどんどん晴れ、青空が増えてきました。嬉しい!

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鞍部の吹き溜まりはやはり雪が深い。トップはそれなりのラッセルだったことでしょう。

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武尊山(沖武尊)に向けての登りも本格的になってきました。

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武尊山山頂の直下。とにかく風が強い。

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剣ヶ峰山から歩いてきた稜線を中望遠で切り抜く。それにしても美しいピラミラミダルな山頂。

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ラストスパート、頑張ろう。

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山頂直下、どこから登るか迷って直登を選ぶ人もいましたが、私は左手側から回り込みました。

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爆風吹き荒れる武尊山山頂

10時40分、武尊山(沖武尊)山頂に到着しました。スタートから丁度2時間ですが、コースに起伏があったのでもう少し歩いたような気がします。山頂からは360度の展望が広がっています。

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記念撮影。とにかく風が強いのです……。

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強風でほとんど雪が飛んでしまうのか、一等三角点もあらわになっています。

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当初、計画に入れていた中ノ岳方面。コースタイムは往復1時間程度ですが、この感じだとひたすらラッセルになりそうなので、とてもそんな時間では無理そうです。あと、日が高くなってからはクラストの踏み抜きが増えてきたので、何にせよ時間を食いそうだなと。

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山頂展望いろいろ。

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気が付いたら続々と登山者が登ってきました。ツアーっぽいグループもチラホラ。ウェアの色に合わせた(?)、ピンク色のバンドのアイゼン初めて見た。

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下山、再び沖武尊から剣ヶ峰山へ

山頂で風を避けて行動食を少し多めに食べたり写真を撮っていたら11時過ぎ。そろそろ下山しましょう。この時間、まだまだ登ってくる人が多いです。

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谷川岳、向こうもお天気良さそう。そういえば正面から一ノ倉沢を見たの初めてかも?(笑)

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行きは綺麗だった稜線の雪も、多くの登山者が歩いてズタズタです。

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剣ヶ峰山までの登り返しは意外とスムーズ。

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とてもよいです。

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再び剣ヶ峰山の山頂へ。気のせいか朝よりも周りの山の雪が薄くなったような……?

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展望は抜群ですが突風が恐い山頂部。

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掘り起こそうとした人がいるみたいですね(でも見えてない)。

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ロックフィルダムぽいダム湖。玉原ダム(玉原湖)でしょうか。

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振り返って帰りの稜線を一望。手前左は下りたばかりの剣ヶ峰山山頂部の雪面。

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まだまだ風は激しい。予報では午後で最大18m/sだったかな。

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気温は上がりましたが、樹氷はまだ残ってました。

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最後の稜線歩き部分。左上の樹林のあたりからスキー場に下ります。

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ということで川場スキー場に戻ってきました。12時半下山、とてもいい山でした。

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山と高原地図 谷川岳 苗場山・武尊山 (山と高原地図 16)

山と高原地図 谷川岳 苗場山・武尊山 (山と高原地図 16)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 昭文社
  • 発売日: 2019/03/08
  • メディア: 地図

下山手続きもろもろ+この日のカメラ

リフトを2本乗り継いでカワバシティまで戻ってきました。連休最終日もあってか、この混雑ぶり。

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チケットカウンターで下山の受付、ココヘリとICカードチケットを返却して手続き終了です。

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瓶コーラを飲んで体の下山手続きも完了。

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この日も前回の西吾妻山同様に2台のE-M1 MarkIIにM. 7-14mmPROとM. 45mmPROの2本のレンズ。望遠が必要なければ(つまり雷鳥遭遇がない山域なら?)この組み合わせが軽くてかつ広角から中望遠まで押さえられてベストかも。広角レンズに比べると45mmで撮った写真の方が圧倒的に少ないのですが、ブログでの採用率が高いのが45mmの写真だったりします。

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日差しがあるとなかなか絞りを開けられませんが、山の背景ボケ写真も楽しいよ!?

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関連のありそうな記事

福島に行くはずが、気が付いたら山形蔵王で虚無モンスターを見て蔵王牛を食べていた

2月11日、建国記念の日から翌12日にかけて東北地方の福島県から山形県にかけて車旅行をしていました。例によって宿も取らず、使いそうな荷物を車に積んだら、後はいきあたりばったりの車旅。

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順序が逆になっていますが12日の西吾妻山もこの旅行の一貫、というかメインイベントでした。




東北でスノーハイク&スノーモンスター狙いの連休計画

ワケあってこの1年、週末を使った泊まり山行が計画できない我が家。今回は祝日である2月11日の翌日に妻の有給を加えて連休とし、山行計画を立てることにしました。前日からの降雪もあり雪崩警報の出ていた北ア方面は避けて、八ヶ岳もいつでも行けますし(?)…… ここで候補に上がったのが普段はなかなか行けない東北方面。自宅から猪苗代あたりまででも、通常の山行ではそこそこ遠い白馬エリアよりもプラス1時間掛かる距離です。せっかっくなので足を伸ばしてみようかなと。

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気になる山は色々ありますが、今回は東北のスノーモンスター(エビの尻尾現象で巨大化した樹氷群)を見に行こうと。天気予報は11日は残念ながら朝方まで雪からの終日曇りですが、12日は晴れ。メインは12日に見据えて、蔵王と並んでスノーモンスターの名所(?)として知られる福島の西吾妻山に登る計画を立てました。ここまでが前回の記事に至る経緯。

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見られて良かった、西吾妻山のスノーモンスター

前日に少々バタバタしたこともあって、11日に日付が変わってから少し仮眠して朝4時頃に自宅を出発。初日は移動日にして、猪苗代の周辺でスキーを楽しむか、裏磐梯まで行って五色沼あたりでスノーハイクも悪くないかなとそんな緩い計画です。

予定変更、猪苗代の前に山形・蔵王へ……!?

しかしながら東北道を走りながら色々と調べていると、おりからの暖冬で猪苗代エリアといえども今年はスキー場の雪が少ないらしい、なんて情報もチラホラ。そこでふと「どうせこっちまで来ているのだから(那須あたりを走行中)いっそ蔵王まで行ってしまうのはどうだろう?」と。

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これが蔵王……かは分からない(東北中央道より)

蔵王なら青空が見えなくとも、スキー場のリフトだけで比較的気軽にスノーモンスターのあるエリアまで行けるみたいです。……そこで、急遽車の中で蔵王山へのスノーハイクの登山計画を作って提出。上手く行けばロープウェイから片道1時間程度のスノーモンスターハイクが楽しめるかもしれません。突如、西吾妻山の前に、スノーモンスターの本場、山形蔵王へ?

ということで磐越自動車道に入る郡山ジャンクションはスルーして、安達太良サービスエリアにてトイレ休憩。はじめての安達太良山は半分雲の中でした。まあ翌日また来ますし。

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安達太良山は…… 半分見えなかった

安達太良SAを過ぎた頃から東北道は雪になりました。しかもかなり降っています。
二本松以降は周囲の景色が霧氷となり、なかなか車窓の楽しいドライブです。

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福島ジャンクションで東北道から東北中央自動車道へ。山形新幹線と並走するように米沢から山形市へと北上するコース。昨年、酒田へ行った際は山形自動車道を使いましたが、蔵王ロープウェイへのアクセスとしてGoogle先生が選んだのがこのコース。

結果的には片側1車線区間が多く平均速度の遅い東北中央道より、山形道を使った方が正解だったかも(帰りは山形道にしました)。

うっかり来てしまった、山形蔵王温泉スキー場

山形神山インターで下りて、雪の積もった峠道を上がり蔵王ロープウェイ前の駐車場に到着したのは10時過ぎでした。蔵王連峰は宮城県と山形県にまたがるかなり広い山域ですが、いわゆる温泉&スノーリゾートとして有名なのは山形県側の「山形蔵王温泉スキー場」と呼ばれている一帯。
蔵王温泉の温泉街を中心にして、複数のスキー場やロープウェイがあるのですが、最も高い標高まで行けるのが2本のロープウェイを乗り継ぐ「蔵王ロープウェイ」です。

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駐車料金は1日1000円

簡単なスノーハイクの準備をして、蔵王ロープウェイの乗り場へ。スノーモンスターが見られるロープウェイの地蔵山頂駅までのチケットは、往復で大人3000円。中間地点のの樹氷高原駅までなら往復1500円。天気が悪いなら樹氷高原駅の近くを散歩するだけでも、多少の樹氷は見られます。

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蔵王ロープウェイでは夜間の樹氷ライトアップ、樹氷幻想回廊ツアー等のイベントも行われているようです。最新の樹氷の情報はFacebookページなどでご確認ください。
蔵王温泉スキー場
蔵王ロープウェイ(東武グループ)
蔵王ロープウェイ(Facebook)

東武グループによる運営、2つのロープウェイを乗り継ぐ蔵王ロープウェイは、山麓線は大型のゴンドラが2台で10分起きの運行。スキー、ボード客以外に我々のようなハイカー、普通の観光客も大勢乗り込むので、かなり混み合います。この日は土曜日ですが、乗り込むまで30分以上並びました。

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一定の標高を過ぎると周囲の木々が突然樹氷(霧氷)に変化します。蔵王に樹氷が発生する気象について、ゴンドラ内でもアナウンスがありますが、公式サイトのこの辺にも載ってます。

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蔵王の樹氷ですが駅名の通り、樹氷高原駅からスノーモンスターが見えるシーズンもあるようですが、今年は暖冬ということもあって樹氷の育ち具合は芳しくないようです。それでも地蔵山頂駅まで行って、そこから歩けばそれなりのモンスター地帯まで行けるようですが……。

樹氷高原駅から地蔵山頂駅までは山頂線で、こちらは複式単線自動循環式ゴンドラ(フニテル)という少し珍しいシステムみたい。谷川岳ロープウェイと同じかな?

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樹氷高原駅から先は一気に雪深くなりますが、同時にお天気もこの通り……。うーむ。

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真っ白だった地蔵山頂駅とスノーモンスターらしき・・・・

地蔵山頂駅に着いたものの、外は強風とホワイトアウトなので、とりあえず構内のレストランで軽く食事でも…… と思ったら、外から避難してきた観光客で大混雑だったので、立ちカウンターでコロッケとココアで最低限のカロリー補給。あとは持ってきたゼリーを吸う。

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レストランから見える外の光景。おお、これが始めて見るスノーモンスター!(感動うすめ)。

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ワカンを装着して強風吹き荒れる外へ。うーん、真っ白。

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スノーハイクの目標は熊野岳(蔵王山)でしたが、このホワイトアウトぶりだと厳しそうです。とりあえずGPSを頼りに、近くの地蔵山を目指してみます。

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ハイキングコースもトレースも見えない状態なのでGPSを頼りに斜面へと突っ込みます。

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一面真っ白の中、チラホラと見えてくるスノーモンスター(のなりかけ)。

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西吾妻山のスノーモンスターを見た後だから分かりますが、これはまだ成長途中のモンスターですね。ここにさらにエビの尻尾が育つことで立派なモンスターになるのでしょう。

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たまーにガスが晴れて青空らしき空が見えますがすぐに真っ白に……。

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お天気の中で見たらまた印象も変わるのかもしれませんが、とにかく真っ白。この辺りまで来ると若干モンスター感が出てきたかもしれません。なぜだろう、はじめて見るのに感動がない(笑)

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支柱とエビの尻尾が続いているのが見えました。これを辿って行くと……。

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地蔵山山頂(?)に到着。やったぜ虚無。

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地蔵山頂駅からは10〜15分といった所ですが、この先へ行っても何も見えさそうですね。残念。

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こりゃダメだ。完全なホワイトアウトになって迷う前に戻りましょう。GPSがないと行きのトレースも見えません。

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地蔵山頂駅に戻ってきました。しばし天候待ちしてみましたが、このまま回復はなさそうな雰囲気……。

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一瞬ガスが晴れてせいぜいこの程度。

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山頂駅屋上の展望台もこの虚無っぷり。展望台とは?

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樹氷高原駅のスノーハイク:スノーがすごい!

樹氷高原駅まで下りてくると少し青空が見えるようなので、ちょっとブラブラしてみましょう。

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おお、樹氷と青空が見えてる。

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山頂駅方面は相変わらずガスの中。複式単線自動循環式、なるほど。

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ユートピアって何だろう?と思ったらゲレンデの名前みたい。

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海外からの観光客が写真撮りまくってます。インスタ映え狙いかな。

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樹氷とスキーヤー。

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M.ZUIKO 45mm PROレンズで撮るとランドネっぽい雰囲気で面白いことに気付き(中望遠単焦点で背景をボカしてるだけです)、しばらく妻とカメラを交換しながら遊んでしまった。

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ついタイトルや本文スペースを作ってしまう編集者しぐさ。

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なんてことを後でツイッターに投稿したら、プロい返しをいただきました。スノーがすごい!(笑)


再びガスってきたので山麓線ロープウェイに乗り込み……

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ロープウェイの中から周囲の樹氷を撮ったら、窓の傷やら曇りでなんだか幻想的な写真になりました。

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ロープウェイの中からの方がそれっぽい写真が撮れるのでは?(笑)

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駐車場まで戻ってきました。

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湯船の底から湧き出る蔵王温泉「すのこの湯 かわらや」

せっかく蔵王温泉にいるのだから日帰り温泉へ。やってきたのは「すのこの湯 かわらや」

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川原の上に在る温泉で「かわらや」だそう。川原の底から温泉が湧きだしているところに、底をすのこをにした湯船を作って空気に触れる前の源泉に入れるようになっているのだとか。ちょっと意味がよく分からないけど、なんだか面白そう。

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源泉掛け流しは色々とありますが、源泉湧きっぱなしははじめて。湯温は少々熱いものの、そもそもの泉質にパワーを感じる(妻などはかなりビリビリしたそう)いいお湯でした。

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湯船は4人でいっぱいですし、洗い場も2人分のみなので、混み合うときはあまりオススメできませんが(近くに大きな入浴施設はいくつかあるみたい)、駐車場が空いてそうなら入ってみると面白いかも。




唐突に結婚記念日ディナーで蔵王牛

さて、実はこの日2月11日は我が家の結婚記念日でもあります。ここ数年は山に行ってることが多く、あまりちゃんと祝う雰囲気ではないのですが、せっかくなので何か美味しいものでも食べたいなと。
山形といえばやはり肉だろうと、山形駅の近くまで移動して、ネットで評判の良さげな鉄板焼き屋さんにやってきました。ステーキ鉄板焼きの「神室」さん。

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ビールはもちろんノンアルコールで。

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蔵王牛(サーロイン)のステーキコース「羽黒」を注文。自分はステーキだけ少しグラムアップで。前菜、焼き物、サラダ、ステーキ(蔵王牛)、ご飯に味噌汁、と満足なコースでした。

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値段もかなりリーズナブルでお酒を飲めないのが申し訳ないぐらい(代わりにノンアルビール3本頼んだ)。すっかり満腹になってしまったので、この夜はラーメンは食べられそうにありませんね。
大人しく福島まで移動することにしましょう。

その後、山形蔵王インターから乗って山形道〜東北道〜磐越道と走って猪苗代磐梯高原インターまで160kmちょっとの移動。道の駅 猪苗代(広くて夜も暖房の効いたロビーと綺麗なお手洗いが嬉しい)にて翌日に備えて休むことに。翌日の様子は1つ前の記事になります……。

山と高原地図 蔵王 面白山・船形山 (山と高原地図 7)

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  • 出版社/メーカー: 昭文社
  • 発売日: 2019/03/08
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るるぶ山形 鶴岡 酒田 米沢 蔵王’20 (るるぶ情報版(国内))

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  • 作者:JTBパブリッシング
  • 出版社/メーカー: JTBパブリッシング
  • 発売日: 2019/04/08
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関連のありそうな記事

東北・西吾妻山と巨大樹氷群:魅惑的なスノーモンスターたちに出会った冬の山旅

先週2月12日の水曜日、福島県と山形県の県境にある吾妻連峰の最高峰、西吾妻山(2035m)に登ってきました。冬の西吾妻山といえば、そう、「スノーモンスター」と呼ばれる、大きく育った樹氷群に会いに行く山旅になります。一度彼らに会いたかった!

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西吾妻山のスノーモンスターを見たい!

以前から西吾妻山のスノーモンスターを見たいと思っていた我が家(RED SUGAR氏の記事などを見て)。スノーモンスターは冬山ではお馴染みの樹氷(霧氷)にエビの尻尾現象が悪魔合体して誕生したような(?)巨大な樹氷群の愛称です。

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ロープウェイに乗って比較的気軽に見に行くことができる山形蔵王のものが有名ですが、もう少し南に位置する西吾妻山でも、これらのスノーモンスターが見られることで知られています。西吾妻山は吾妻連峰(吾妻山)の最高峰で、吾妻山として日本百名山にも数えられています。

今回、祝日の2月11日から翌日12日にかけて東北方面の登山計画を立てた我が家。12日に見事な晴れ予報が出ていたこともあり、11日から西吾妻山に登って避難小屋に泊まる計画も考えましたが、結局11日はお天気もイマイチなので移動日兼、手頃なスキーなりスノーハイクをして過ごすことにしました。11日の行動については別の記事にて(書きました)。


福島県側、グランデコスノーリゾートから西吾妻山を目指す

西吾妻山へのアクセスは山形県側の天文台高原スキー場か、福島県側のグランデコスノーリゾートがありますが、今回私達が選んだのは福島県側から。東京方面から車でアクセスする場合は、道路事情的に福島側をを選ぶ人が多いかもしれません(登山の距離は天文台高原からに比べると伸びますが、その分スノーモンスターエリアも長いです)。
グランデコスノーリゾート

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我々は色々あって前日は山形で遊んでいて(別記事にて)、夜になって猪苗代湖畔の道の駅に到着しました。車中泊で朝を迎えてから、裏磐梯の「グランデコスノーリゾート」を目指しました。猪苗代あたりなら夜でもマイナス5度程度なので、シュラフに入れば普通にぐっすりです。

道の駅猪苗代から見上げた朝の磐梯山。この猪苗代も磐梯山や安達太良山に囲まれた山が近い街のようです。今回は駆け足だったので、またゆっくり訪れたい。

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猪苗代から裏磐梯にかけての国道459号線はかなり除雪が進んでいましたが、小野川湖からグランデコスノーリゾートまではほぼ全面が積雪アリで朝方は凍結した峠道。最低限スノータイヤでないと確実にグランデコスノーリゾートまではたどり着けません。

グランデコスノーリゾート山麓駅からパノラマゴンドラリフトで山頂駅へ

平日だというのに久々の晴天(前日の午前まで降雪という絶好!?の条件)ということもあって、駐車場には既に結構な数の車が停まっていました。駐車料金は平日無料(休日は1000円)。

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駐車場からグランデコスノーリゾート(左手は裏磐梯グランデコ 東急ホテル)のスキーセンターとゲレンデ方面。よく見たらこの日登る西大巓(にしだいてん)と西吾妻山が見えていました。双眼鏡や超望遠レンズがあれば、山頂付近のモンスターの様子も見えるのかも?

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ゴンドラの営業スタートは8時半。ゴンドラ料金は片道1000円(500円の1回券×2枚)なので、2人で往復利用の場合、1回券を8枚購入することになります(休日の場合はさらにリフト分のチケットを買うことになります)。

パノラマゴンドラの中からは磐梯山や猪苗代方面の景色がよく見えるので、進行方向後方に座るのがおすすめです。それにしても気持ちの良さそうな絶景ゲレンデですね。これは滑ってみたくなる!

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ゴンドラを下りて……(トイレは山麓のスキーセンターかこの山頂駅ですませておきましょう)

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出発の準備をします。基本的に冬の西吾妻山はワカンやスノーシューを履いて歩くことになるようです。かなりのトレースが付いていれば、アイゼンのみのツボ足で行けないこともないのかもしれませんが、アイゼンでスタートした人がすぐに戻ってきて履き替えている姿も目にするような雪質です。

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我々もアイゼンは持ってきていましたが、この日の雪の状態だとスタートから戻ってくるまで一日中ワカンを履き通しでした。ツボ足の方がいいような場所は…… なかったと思う。

まずはスキー場を登って西大巓へ

休日ならばもう1本上のリフトが動いているのですが、平日なので楽をできるのはここまでです。ここからゲレンデ1本分を歩いて、登山口を目指すことになります。

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なので最初の30分ちょっと、ひたすらスキー場のゲレンデを登ります。

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振り返るとカッチョイイ磐梯山。中望遠のM.ZUIKO 45mm PROが結構この日はちょいちょい活躍します。

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視線を少し左に移すと猪苗代湖から立ち上る朝もや。実は今回の旅でちゃんと湖面を見ていません……。

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日当たりのいいゲレンデを登っているので、さっそく汗が吹き出してきます。シェルパンツの下にフリースパンツを履いてきたことを早くも後悔しながら、上はフリースになって進みます。スキー場のコースが終わったところから樹林帯に突入します。先行トレースありがとう。

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トレースがしっかりついたふかふかの雪の樹林帯を進みます。前日だったらラッセル大変だったかも。スキーを履いて登っている人もチラホラ見られます。

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見上げるとまだチラホラと霧氷が残っています。空もほぼ快晴、これは気持ちがいい!

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このあたりはまだ若干の樹氷と雪の積もった木、といった雰囲気の樹林帯です。

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西吾妻山にピッケルは必要なさそう……と分かってましたが、アイゼンとこれはないとなんだか心配で。

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いい感じの光景になってきました。

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これは安達太良山、でいいんですよね?

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最高のお天気です(暑い)。

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少し視界が開けました。正面に見えてきたなだかな山が西吾妻山。

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もしかしてこのボコボコが…… 早く近くに行って見てみたい!

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しかし、まずは正面の西大巓に登り、そこから西吾妻山を目指すルートです。

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既に西大巓の上の方まで登っている人の姿が見えます。

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少し西側からトラバースして山頂に回り込む感じ(実はこれは正面の偽ピークを左側から巻いて、いくルートだったみたい。おかげでこの後いい光景に出会えるのですが……)。

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気がつくと徐々に周囲の木々の姿が変化してきました……。

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なんだか私の知ってる樹氷とは姿が違うような?

西大巓の手前でスノーモンスターの群れがあらわれた!

おやおや…… これは????

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これはもうスノーモンスターと呼んでもいい子たちじゃないでしょうか?

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なんだか恐竜っぽいフォルムの奴もいます?

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向こうの側の斜面にもボコボコといる……

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写真だと小さそうに見えるかもしれませんが(?)1個1個は余裕で人の数倍のサイズ。

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気がついたら後ろもモンスターに囲まれていた! んあんでしょうこれは。ネット記事の写真などで何度も見ていましたが、実際に目にするとその現実離れした不思議な姿に驚きが止まりません。

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コロ助いるじゃん。

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他にも人の横顔に見えたり動物に見えたり、千と千尋の神隠しのカオナシっぽいのとか……

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しばらくこんなモンスターたちに囲まれながら西大巓への最後の登りが続きます。

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西吾妻方面もかなり見えてきました。あの小さなボコボコがもしかしたら全て……???

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西大巓山頂にて

最初のピーク、西大巓の山頂(1980m)に到着しました。既に多くの登山者が休憩したり記念写真を撮って過ごしています。周囲に遮るものがなくなり風が強くなったので、再びハードシェルを着ます。シェルは羽織ってもフードはかぶらない程度、雪山にしては過ごしやすい気候です。

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西大巓の山頂付近は中ぐらいのスノーモンスターがいっぱい。なるほど、確かにこれはエビの尻尾のお化け。お化けならば=「モンスター」で正しいですね。

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360度、展望もバグツンです(広すぎる西吾妻山の山頂よりも展望はいいかも?)。

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そしてこれから目指す西吾妻山。一見するとあまり標高差を感じませんが、50mほど向こうの方が標高が高い。見ての通し、一旦下ってからの登り返しになります。

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スノーモンスターの迷路を抜けて歩く登山者たち。これは楽しそう!

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スノーモンスターの迷路に突入、西吾妻山を目指す

それでは行きましょう。ひとまず好きなところから斜面を下ってモンスター群の中に突っ込んでいきます。あまり根本に近づくと落とし穴(ツリーホール)になっているので、気を付けつつ……

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ほほう、これはこれは……

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分かりますか? めちゃくちゃ楽しいです。

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妻にしては珍しくはしゃいでる。

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トレースを外れてもふもふスノーハイク。視界がいいので好きな雪面を歩きながら下りていきます。

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鞍部に近くなると少しモンスターが小型化? 登山客とモンスターたちが並ぶ様子がなんだかかわいい。その向こうは見慣れた樹氷になっていて、標高や風の当たり方などの条件が重なった場所に限って、モンスターが誕生していることが分かります。

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下って下って……

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振り返る。帰りはここを登り返しですね。頑張ろう。

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西大巓と西吾妻山の鞍部あたり。少しモンスターの姿が減ります。

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樹氷の山越しの磐梯山。

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山容としては西大巓の方感ありますよね。だんだんスキーのシュプールも増えてきました。

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トラバースからの登り返しが始まる……

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新たなモンスター群が目の前に迫ってきました。

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ガオー! ゴジラっぽいやつが多い?

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先程よりも一回り以上大きなスノーモンスターたちがお出迎えです。

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西吾妻山山頂手前のフラット。左手に見えているのは西吾妻小屋(避難小屋)、まずは真っ直ぐ山頂を目指します。

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広大な西吾妻山の山頂へ

既に先行してる登山者たちがモンスターの中に見え隠れしています。現実離れした風景の中なので、なんというかミニチュア感があって、見ていて面白い。

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見ての通りの緩斜面ではありますが、実はこのとき少々足に来てました(笑) ワカンを履き通しだからかと思いましたが、どうも前日からの車中泊などもあって脱水症状気味だったようです。頭や心肺は疲れを感じてないのに、すぐに両腿がつりそうになる症状が頻発しています。下山後の喉の乾きも半端でなかったですし、普段よりも行動食や水分を取りまくってなんとかやり過ごしました。

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西吾妻山頂直下のモンスターたち。やはり最後の砦を守るモンスターは迫力がありますね!?

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そしてだだっ広い西吾妻山の山頂に到着。到着?

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西吾妻山の山頂に三角点はないようで山頂票も見当たらないので、どこが山頂か分かりません。猪苗代方面の展望が開けたあたりに人が集まってますが、GPSを見たら山頂は通り過ぎていました(笑)

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見晴らしのよいこの辺で山頂気分になります。

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とりあえずパシャッと。

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記念撮影。

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山頂のモフモフ雪原で遊んでおきましょう(ただし強風)。

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次は行きたい安達太良山。

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そして磐梯山。かなり険しそうに見えますが、冬の磐梯山は我々に登れる山なのかな?

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他にも色々な山が見えていますが、風が強かったのでスマホを出しての山座三同定はしていません。

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西大巓の向こうにも結構雪山が見えています。

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八ヶ岳やアルプスを望む長野県で見る景色とも違って、雪をかぶった広大な山域が周囲を取り囲む東北らしい風景が広がっています。そして手前にはモンスター。

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山頂から片道15分の天狗岩を経由して戻ろうかと思いましたが、写真が捗りすぎて意外と時間を食ってしまったので(この時点で13時前)そろそろ戻ることにします。

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こいつらとの別れは名残惜しいですが……

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西吾妻小屋に立ち寄ってから下山

最後に避難小屋の様子を覗いていきましょう。

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積雪量が多いと2階から入れるようになるという西吾妻小屋、まだ1階から入れるようでした。周囲はトイレ地雷が溢れていてなかなかの危険地帯ですし(小屋の中にトイレもあるようですが、使えないときもあるのでしょうかね?)、少し中を覗いただけで失礼しました。

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そういえば紅茶にお湯、ゼリー飲料合計3本と、途中から水分を取りまくっていたのにトイレに行きたくならなかったのは、やはり脱水気味だったのかな。

避難小屋の周囲には背の高いモンスターたち。雪が季節が高い木々に取り囲まれた小屋なのかな?

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ちょっと小屋から離れたところで最後の休憩(パン食)を取って……

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それでは戻りましょう。

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再びモンスターの林に突っ込み……

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この登り返しが待っている……

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日中の日差しで鞍部のモンスターは一部氷が溶けてつららになっています。

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登り返し頑張ろう。

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左側に斜めにトラバースしているトレースも見えますが、斜面の角度は素直に正面の方が緩いです。巻道を探して斜行したものの結局最後に直登しているようでしたが…… 違うのかな……?

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再び西大巓から西吾妻山を振り返って。モンスターたちともここでお別れ……

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という訳でもなかったり……

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でも、日当たりのよい斜面だけに、午前中に比べるとかなり溶けてしまったようです。

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そのままスムーズに樹林帯を下り、誰も滑ってないコースを下りて、15時にゴンドラ山頂駅に到着しました。西大巓からは丁度1時間ぐらい。

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久々の平日山行は天候のタイミングもバッチリ合いましたし、スノーモンスターのコンティションもよくて最高、よく遊びました。ぜひまた歩きに来たい山です。

駐車場まで戻ったら、三段笠雲が横に2個繋がった巨大笠雲が発生していました。翌日はまさかの雨予報が出ていましたが、あの魅惑的なモンスターたちは生き延びて欲しいな……(この週末に訪れたricoさんのブログによると大丈夫だったようです)。

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今回は2台のカメラに広角ズームと中望遠単焦点でした。重量も軽くできますし意外と悪くないかも。

山行ルートと活動データ

グランデコスノーリゾートから西吾妻山のピストンルート。平日は一番上のリフトが動いてないので、休日とはコースタイムが若干変わるので注意。

下山ラーメン「麺や・山の駅食堂」が大正解

下山後の温泉は地元の方のアテンドもあって中ノ沢温泉に行く予定ですが、さすがにちょっと小腹が減りました。せっかく喜多方まであと一歩の裏磐梯まで来たので美味しいラーメンでも食べたいところですが、なんと水曜日は近辺のラーメン店がことごとく定休日という罠。平日山行はこれがあるから……

いくつかお目当ての店にフラレてやってきたのが国道459号沿いの「麺や・山の駅食堂」。定食メニューもある食事処に、農産物、土産物屋などが一体になったタイプの食堂です。

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トマトラーメンなどの変わり種ラーメンを看板にしていたので少し躊躇したのですが、普通のラーメンメニューもちゃんとあって、結果的にはここに入って大正解。

私の頼んだ「中華そば」と、妻が頼んだ「山塩ラーメン」。どちらもとろとろになった分厚い豚バラのチャシューが2枚。味玉を付けたら2個入ってきました。「味玉2個」ははじめての経験!

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中華そばの麺は喜多方ラーメンの影響もありそうな平打ちの中太麺。山塩ラーメンは平打ちの細麺です。

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これはもう見れば分かりますよね? ええ、最高です。この後は中ノ沢温泉へ……

山と高原地図 磐梯・吾妻 安達太良 (山と高原地図 11)

山と高原地図 磐梯・吾妻 安達太良 (山と高原地図 11)

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CASIO PROTREK SmartとYAMAP Wearアプリ v7.2.8の地図表示について #プロトレックスマート

昨年2019年の11月、CASIO PRO TREK Smartシリーズで使うことができる「YAMAP Wearアプリ」がバージョン7.0.0へとアップデートされました。

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スマートウォッチ上での地図表示に関して、これまででかなり大掛かりなアップデートとなったバージョン7のYAMAP Wearアプリについて、今回はレポートしてみたいと思います。
その他、記事後半では2ペアのスマートウォッチ&スマートフォンでYAMAPを使う際の方法についてもまとめています。尚、記事中で使用しているWSD-F20/F30はメーカーよりモニター提供されたものです。

YAMAP Wearアプリ、バージョン7.Xで何が変わったの?

まずは公式のリリースを見てもらうのがいいでしょう。

スマートウォッチのYAMAPアプリがもっと便利になります。 | YAMAP INFO blog

  • スクロールやズームの操作性が改善。小さな画面での操作ストレスが軽減されます。
  • コースやランドマークが、ズームイン・アウトに連動して大きさが変わるように。地図が格段に読みやすくなります。
  • 常に最新のランドマークやコースタイムなどが掲載されるように。より安全で便利にご利用いただけます。
  • Androidユーザーは、一度に複数の地図をダウンロードできるように。一つずつダウンロードを待つ必要もなくなります。

最も大きなポイントはこれまで同じ画像を拡大縮小させて表示させていた、いわゆるラスターデータだった地図がベクターデータとなり、山頂や山小屋などのランドマーク表示も縮小によってサイズが変化して見やすくなった点です。

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ベクターデータになったV7の地図表示

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拡大・縮小(縮尺)によって表示が変化する

スマートフォンのアプリ版のYAMAP地図は一時期からこのベクター表示になっていましたが、Wear OS版に関しては長らくラスターデータ地図が使われていました。スマートウォッチのCPUやストレージ容量を考えたら仕方のないことかと思っていました仕様ですが、これはかなり嬉しいアップデートかもしれません。

アップデート当初、あまりに重く実用的とは言えなかった……

しかしながら、このベクター地図になったYAMAP Wearアプリ。当初は、表示させたり、画面を切り替える度に数秒のタイムラグが発生し、行動中に腕を上げて表示させようとしてもしばらく待たされるなど(結果立ち止まって表示待ちが発生する)、実用的とは言えない表示速度でした。要はクソ重い。

昨年末から今年1月にかけての登山では、毎回この表示の重さに泣かされました。行動中に手元でさっと現在位置が分かることがスマートウォッチの魅力だというのに、あまりにストレスです。地図を表示させるのが面倒で、普段よりも位置の確認が減っていました。

この件についてTwitterで呟いたところ、現象はYAMAP側でも不具合として認識していたようで「対応中」である旨の解答をもらいました。


すったもんだしましたが、地図表示がスムーズになったv7.2.8

その後、1月末にv7.2.7がリリース。こちらはiPhoneとウォッチのペアリングで不具合があったりして、少々すったもんだしたのですが、最終的に1月29日に修正版のv7.2.8がリリースされました。



私のWSD-F30も色々とありましたが、ようやくアップデート及び地図のインストールができる状態となりました。
そして、地図の表示速度は当初のv7からは見違えるようにスムーズになりました。これならばフィールドでも以前同様にスムーズな現在位置の確認が可能でしょう。

また、個人的に嬉しいのは複数の山域の地図を切り替えた際、以前は地図の端が表示されていたのに対して、現行バージョンでは主要な山の山頂付近が画面センターに表示されるようになったこと(対象山域の山頂に設定されてることが多い?)。
GPSが現在位置を掴む前に、見たい場所がすぐ見られる、些細なことですが嬉しい改善ポイントです。

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地図を開くと山域の主要ポイントが表示される(八ヶ岳の場合は赤岳山頂)

YAMAP WearアプリとiPhoneペアリング、上手くいかないときは再起動 → アプリ再インストール

さて、私は以前からYAMAPのWearアプリとiPhoneペアリングの環境で使っていますが、なんだか上手く行かない…… となった際のアドバイスを少々。素直にウォッチを再起動しましょう。だいたいはこれで解決します。さらにWear OS及びアプリが最新版にアップデートされているかをチェック。特にWear OS系のアップデートは頻繁にあります。

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「全てを最新に」が基本……

それでもダメならYAMAP Wearアプリの再インストール。残念ながらDLした地図は消えてしまいますが、これで状況が改善することもあります。
アンインストールの手順は[設定]→[アプリと通知]→[アプリ情報]→[YAMAP]→[アンインストール]です。地図の入れ直しまで入れると、0分以上の時間が掛かること、Wi-Fi環境があることを確認。さらにウォッチの安定した動作には充電ケーブルが繋がった給電状態であることが必須です。

複数のスマホ&ウォッチにYAMAPをインストールする場合は別アカウントが必要

これ、自分でちょっとハマってしまったのですが、まずWear OSのスマートウォッチは特定のスマートフォンと1対1でペアリングする必要があります。

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それでは複数のスマートウォッチ(例えばWSD-F20とF30)でYAMAPを使いたい場合…… 新たに別のスマートフォンを容易して、2つのペアリングを作ればいいのかと思ったのですが、実際にはYAMAPのアカウントも別途容易する必要があります。つまりサブアカを作れ。

これに気付かずに同じアカウントで2ペアのウォッチ&スマホを設定しようとして、面倒なことになってしまったのが私です……。
ということで新たにYAMAPでサブアカウントを作って、以前使っていたWSD-F20と予備のiPhone7にそれぞれYAMAPをインストールしてペアリング成功しました!

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無料地図(左:F20)とカラー地図(右:F30)

現在、登山中の地図確認はほぼスマートウォッチに頼りっぱなしなので(スマートフォンは休憩時に山と高原地図アプリを見る程度)、予備のスマートウォッチがあるのは何かと心強い。もっと早くやればよかったかも。

おまけ:YAMAP Wearアプリで改善して欲しい点

これ、以前から使っていて不安になることが多かったのですが……

設定画面を開いた際のど真ん中のアイコンが「ログアウト」なんですよね。ログアウトすると、ペアリングが解除される他、ウォッチにインストールされていた地図が全て消えてしまう。そんな簡単に押したらいけいアイコンを、設定のど真ん中に表示しないで欲しいと常々思っております。

関連のありそうな記事

ベルト式のわかんを即着脱なラチェットタイプに交換するオクトスのラチェットベルトセット

ベルト式のわかんをラチェットタイプに交換するオクトスのラチェットベルトセット

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私は以前から使っていたのですが、先日妻のワカンベルトをラチェットに換装したので簡単に報告。

ベルト式のワカンをラチェット式に交換すると着脱がスムーズ

雪山登山には欠かせない(トレースのあるルートばかり歩いてると出番は少ないですのが)ワカンこと和かんじき。似た道具にスノーシューがありますが、雪上の浮力はスノーシューが圧倒的。一方でワカンはそのサイズ、軽さによる取り回し、多少の斜面を登る力もあるので積雪期登山の必須アイテムです。

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現在はアルミ製のものが一般的で、ナイロン製のベルトでどんな登山靴にも取り付けられるのが利点ですが、難点として着脱に少々手間が掛かります。その手間を惜しんで、使った方がいい積雪状態なのにツボ足のまま粘ってしまったり、脱ぐタイミングが遅れてしまったりなど雪山あるある(?)。

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なるべく手早く着脱したいワカン

そんな着脱の時間を一気に高速化してくれるのが、オクトス(oxtos)のラチェットベルトです。

oxtos/アルミわかん用ラチェットベルトセット(EXP/MM用)

これは一部の軽アイゼンやスノーシューに採用されている、ラチェット式のベルトをワカンに組み合わせたもの。オクトス製で元からラチェットベルト式のワカンが販売されてる他、他メーカー製のワカンに後付できるラチェットベルトセットも販売されています(オクトス用、エキスパートオブジャパン/マジックマウンテン用、エアモンテ用)。

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我が家はエキスパートオブジャパンのワカンを使っているので、「OX-014」という型番のものを購入。税込み6,600円となかなかのお値段。まだワカンを持ってないなら最初からオクトスのラチェット式ワカン(アルミわかんラチェット式 OX-012)を買った方がお買い得です。

ラチェットベルトに交換することのデメリットですが、ワカンの裏返し装着(アイゼン併用時にやることがあるらしい。自分はやったことがない)ができなくなること、元のベルトよりも重量が嵩む(オクトス製のワカン比で116g差)こと。あとは靴による相性は実際に装着するまで分かりません。

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私自身はラチェット式に交換したことでとにかく快適になったのですが、妻のワカンはベルトのままだったので2人行動における着脱のスピードは大きく変わっていません。利点が大きいことは確認済みなので、今年に入って妻用のラチェットベルトセットを追加で購入。

換装作業が少々面倒なのでしばらく放置していましたが、ようやく先週末に行いました。

妻のワカンにラチェットベルトセットを取り付けた

ラチェットベルトセット一式を袋から出したところ。

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ベルト交換するワカンとラチェットベルトセット。床を傷つけないようにダンボールを敷いたり、軍手、プライヤー(写真のラジオペンチは大きすぎて使わず)、あると作業が捗ります。というかプライヤーか小さなラジペンは必須、ないとたぶん無理。

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作業前にわかんの前後左右が分かるようにテープ等で目印を付けておくといいかも。別になくてもできますが、確認がスムーズになるので自分は結構役に立ちました。

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元からついてるベルトを外して、以後の取付作業は付属の取説を見て頑張りましょう。作業時間は片足15〜25分程度と書いてありますが、最初はベルトの向きや装着手順の確認に手間取るので、片足30分以上掛かると思います。というか私は2度目なのに両足で1時間越えてしまいました……(苦笑)

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プライヤーはバックル装着時に絶対に必要になります。ないと指先がぶっ壊れる(笑)

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あと、今更気づいたのですが公式に取付手順の解説動画ありました。マジか……。最初からこれを見ておけばよかったです。プライヤと合わせてマイナスドライバーがあると良かったみたいですね。

www.youtube.com

片足が完成した時点で靴を装着して確認。

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両足が完成しました。

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以前撮った動画ですが、実際のラチェットわかんの着脱はこんな感じ。最速で両足1分で可能…… みたいな動画なので、取り付けのチェックが甘いですが、じっくり取り付けてもベルトタイプより遥かに早いのは分かるかと思います。あとは外すのがむちゃくちゃ楽(ベルト式は凍ったりして手こずることも)。


靴が小さい場合はヒールベルトを調整、あるいは別売ベルト併用がいいかも

女性用のサイズの小さい登山靴の場合、リア側のベルトを締めて、フロント側のバックルが靴の太い部分まで来るように設定するといいと思います。

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それでもズレや脱落が発生する場合はオクトスで脱落防止用のベルトが別売されているので検討してみてください。先日、同行者(女性)がこの件で結構困っていたので、靴によっては頻出する現象かもしれません。うちの妻もフィールドでは確認できてないので、念のため買っておきました。
わかん脱落防止ベルト【ラチェットわかん用】 | oxtos co,.ltd.

作業が終わったらお茶とお団子でひといき。

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おまけ:ワカンをザック等に携行する際ですが、周囲を傷つけないためのツメカバーとしてバンダナがいい仕事します(ツメ側を向かい合わせにして縛るだけ)。両足をまとめるベルト代わりにもなりますし。

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降雪翌日、雪の森を歩いて冬の宝永山(富士山・宝永第一火口)を目指す山行

以前から気になっていた冬の宝永山(富士山の側火山)に行ってきました。結果的に宝永山の山頂は踏めませんでしたが、直前に降ったばかりの雪が積もった樹林帯を歩き、快晴の青空にそびえる冬の富士山を心ゆくまで眺めた充実の一日となりました。

冬の宝永山に登ってみたい

南岸低気圧の通過に伴い、私の住む東京の多摩エリアでも昼過ぎにかけて雪の降った1月18日(土)、関東近郊の山間部では軒並み降雪・積雪があったそうです。翌日の19日、日曜日は太平洋岸側の天気予報が良かったこともあり(結果的にかなり広いエリアで晴れたみたいです)、以前から気になっていた冬の宝永山に行ってみることにしました。

宝永山は富士山の中腹に大きな口を開けた側火山。3つの火口のうち最大の宝永第一火口は遠くからもよく見え、美しい円錐形である富士山において、大沢崩れと並ぶ地形的なアクセントとしても知られています。宝永山山頂の標高は2,693m、これまで夏山シーズンには何度か行ったことがありますが(富士山の下山中に立ち寄ったものを含め)積雪期に登ったことはまだありませんでした。

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水ヶ塚公園(水ヶ塚駐車場)

宝永山に至る登山ルートはいくつかありますが、御殿場口や富士宮口五合目に至る道路が冬季閉鎖されるこの時期は、標高1450m付近の水ヶ塚公園(水ヶ塚駐車場)からスタートするのが一般的です。水ヶ塚公園は富士山の夏シーズン中は、富士宮口五合目に至るマイカー規制パーク&ライドの拠点でもあります。

朝の4時頃に東京の自宅を出発、中央道〜富士五湖道路を走り、6時前に水ヶ塚公園に到着しました。
富士五湖道路の富士吉田ICあたりから積雪があり、チェーン規制されていました。道路は除雪されていたものの朝方はかなり凍結路でしたし、須走ICを降りてから水ヶ塚まではうっすら積もった雪道。路面の雪は帰る頃にはほぼ溶けていましたが、この時期水ヶ塚公園まで行くならスタッドレスタイヤ必須です。

広い水ヶ塚公園の駐車場は一面の雪で駐車場のラインは全く分からない状態……。適当に停めましたが、戻ってきた際に奇跡的にラインに収まっていました(笑) レストハウス(「森の駅 富士山」)は夜間閉鎖されていましたが、夜間も開放されているトイレがあってとてもありがたい。この水ヶ塚公園、ソリ遊びができるゲレンデなどがあるらしく、昼間は家族連れで賑わう場所らしいです。

駐車場すぐ横の腰切塚展望台からは富士山が綺麗に見えるそう。写真クラスタらしき車は、ここから写真を撮ったりするのでしょうか?


外気温はマイナス7度表示(少し高めに表示されるのでマイナス10度ぐらい?)ですが、八ヶ岳付近の朝に比べるとそこまで寒くない印象。

すぐに出発しようかと思ったのですが、このまま登山道に入ってしまうと朝焼けの富士山が見られないので(2時間以上は樹林帯の中なので)、日の出を待ってから出かけることにします。

この日の日の出は6時50分頃、朝日でピンクに染まった富士山が見えました。

裾野の樹林帯まで冠雪した富士山。目指す宝永山は正面の宝永火口右手前に見える丘です。火口内に小さなデブリ(雪崩の跡)が2本見えているのが少々気がかり……。正面の建物はレストラン、土産物店、トイレなどが併設された「森の駅 富士山」(冬季も営業/朝9時〜)。

冬の富士山といえば常に強風が吹き付けることによるウインドクラストのカリカリ斜面でも知られていますし、そこに前日の新雪が乗っている状態ですから、無理はせず行けるところまでということで。

「富士山須山口登山歩道」雪の樹林帯を歩く

水ヶ塚駐車場前の道を渡って登山道に入ります。こうして見ると宝永山、結構遠いな……。

雪をかぶった木々が朝日に照らされてとても綺麗。

「富士山須山口登山歩道」は裾野の須山浅間神社から水ヶ塚公園を経て、富士宮六号目へと至る古道のことだそう。そういえば以前、御殿場ルートで富士山に登った際に水ヶ塚から登ってきたという方と山小屋でお話しましたが、このルートから宝永山を経て御殿場ルートに抜けた訳ですね。

積雪はスタート時点で数センチ、吹き溜まりで15センチくらいからのスタート。この時点では先行者のトレースが2人分ぐらい付いていました。まだ真っ暗なうちに樹林帯を抜けたあたりにヘッドライトの光が1つ見えていました。

しばらくは雪の樹林帯、緩い裾野の斜面をゆるゆると歩いて行きます。

この分ならお天気も良さそうです。

まずは「須山上り 一合五勺」。ここまでほぼコースタイム通りの50分、この時点で思ったより時間が掛かってかも…… と感じていました。

徐々に斜面がきつくなってきたところで、少し早いですがアイゼンを装着。チェーンスパイクでも良さげでしたが、積雪量はそれなりにありますし(チェーンはアイスバーンやしっかりとしたトレースのある雪道は強いのですが新雪だと微妙……)、途中で履き替える手間を考えたら最初から12本爪でいいでしょう。

その後、一部雪の薄い箇所で溶岩を蹴ることもありますが、吹き溜まりでは膝から腿ぐらいの積雪が続く樹林帯。トレースのおかげで楽をさせてもらってますが、先行の方はラッセル大変だったことでしょう。

太陽が登ってきてからはグングン上がる気温に、木の上の雪がドサドサと降り注ぐのに悩まされます(笑) さらに足元の雪が緩みはじめ、足やストックが重い……。トレースを辿っているだけなのに、徐々にコースタイム通りに歩けなくなってしまいました。

それでも登山道はこの風景なので気分は最高。

木から落ちてきた雪が首の隙間に入るのが……(苦笑)

「須山上り 二号五勺」のポイントで9時20分、やはりコースタイムから少し遅れています。登山計画はスタートを少し遅く設定し、下山時間にも余裕を持たせていましたが、この分だと計画通りの山頂着かそれ以上かかりそう。

途中で下山の方と2人すれ違いました。1人は恐らく深夜スタート(駐車場かたヘッデンが見えてた人でしょうか)、1人はテント泊装備だったので富士登山の人なのかも?

その後、ソロの方を1人抜いたらその先は誰もいなかったので、日曜日にしては登山者は少なかったようです。

残っているのは下山トレース2本と上り1本。


御殿庭から森林限界へ

「御殿庭」と呼ばれるエリアを通過中。振り返るとなかなかの高度感。既に雲海が広がり初めています。

意外と長い樹林帯です…… 須山口登山歩道は富士山南側の斜面のせいか、樹林帯がかなり高い標高までああるようです(すぐ近くの御殿場ルートだとスタートしてすぐに森林限界なのに)。

ようやく正面に富士山が見えてきました。時間は10時半、既にここまで3時間半掛かっています。

「須山口登山歩道 三合五勺」もうしばらく重い雪の中を進みます。汗がダラダラ流れていますが、森林限界に出る前に風に備えてハードシェルを着ておきましょうか。


強い日差しで雪はこんな状態。ストックのスノーバスケットに乗った雪すら重く感じます(笑)


森林限界、宝永第第二火口から宝永第一火口へ

周囲を遮る木々が消えて森林限界に出るとシュカブラの斜面となり、足元に積もった雪も一気に薄くなります。風はバラクラバを軽く上げていれば大丈夫な程度。

宝永第二火口の横を通過。向こうに見えているのが宝永第一火口。ちなみに第三火口は御殿庭のあたり、御殿場口の方から二子山を抜けてくると第三火口が見えます。

宝永第一火口の中には下から見えていたデブリの他にも、小さなデブリがチラホラ。実際に歩くルートからは離れているようですが、どんなものでしょうか。

宝永第二火口〜第一火口と続く火口の縁(ヘリの部分)は馬の背のような尾根上の地形なので、トレースが消えるぐらいには風が吹いています。ただし逆にこれぐらい雪が薄くてクラスト気味の方が、かえって歩きやすかったり……?

この先はもう出番がないだろうとワカンをデポします。今考えるとたかだか1kg程度の荷物を下ろしたいと思う程度には、疲労を感じていたのかもしれません。

横に少し樹林帯が伸びている場所になると、とたんに雪が深くなり、トレースもくっきり残っているので風の力(そして樹林の防風力)とは凄いものですね。

定期的に富士山の上を飛行機が飛んで行くのがよく見えます。

11時40分、ようやく「宝永第一火口縁」に到着。ここから火口内に斜め下にトラバースしながら降り、宝永山頂までジグザグに登り返すのが夏道。

既に消えかけているトレースは早い時間に登った先行者の方のものでしょうか(別のトレースは宝永火口でなく山頂方面に付いていました)。


宝永第一火口縁から宝永山へ…… 行くのを諦める

広角写真で見ると緩やかなに見えますが、そこそこの斜度があり、縁部分は雪庇状になっています。

消えかけたトレースのすぐ隣にやや気になるひび割れが見えますが、恐る恐る進んでみると……

数歩進んだところで進行方向の斜め後方の表層がズザーっと広範囲に崩れました。あ、ダメだこれ。

進むのは止めて火口の縁まで引き返します。そのまま下りられたとしても、さらに雪が緩んだ状態で再び下から登ってくることを考えたら、やめておいた方がよさそう。崩れている雪の層は新たな積雪分でそこまで厚くないですが、乗っている足元が滑って流されたらかなり危険な気がします。

宝永火口内は小さなカールのようなスプーン状の地形ですし、新雪が降ったら危ないかな?と事前に調べてはみたのですが特に情報もないままで、来てはみたものの今回はここまででしょう。もっと雪が少ないか、安定しタイミングで出直した方が良さそうです。

そうと決まれば、ここまでコースタイムオーバー気味で疲れ気味でしたし、後は下りるだけなのでかなり気が楽になりました(笑) 宝永火口に下りられてもそこから馬の背への登り返し、正直かなりキツいんですよね……。宝永山の山頂はまたの機会に!

宝永山山頂の様子は、今年の年始に登っているickw(id:kyo_ichikawa)さんのブログ記事にてどうぞ。

雲の上を歩いて下山

後続の方もやってきましたが、やはり宝永山行きは諦めるそう。

それからはのんびりと写真を撮ったり……

記念写真を撮ったり……

いつの間にすっかり広がっている雲海を眺めながらワカンの回収ポイントで休憩。

行動食のパンを食べる。

2人上がってきました。下山中にもう2人ほどすれ違ったので、結局この日会ったのはで全部7人かな?

そろそろ13時ですがまだこの青空。

下山嫁グラフィー。

そうそう、下りではアイゼンを外してチェーンスパイクにしました。基本的にツメを効かせるほどの斜面がないのと、場所によって雪が薄く溶岩にツメがあたってしまう場所があるので。

しかし、チェーンはチェーンで靴の裏が雪だんご祭りなので、このチョイスが正しかったかは微妙です……? なんにせよ、この日の雪はひたすら重かった。

こんな倒木だらけの場所、上りでは気づかなかった…… と、朝の写真を見返したら、積雪で気づかなかったみたい。本当に半日で随分と雪が溶けたようです。

そうこうして、14時40分に水ヶ塚まで戻ってきました。想像以上に疲れました。脚がプルプル(弱)。

駐車場の雪もかなり消えています。

「森の駅 富士山」の前にいたかわいい柴ワンちゃん。脚が……(笑)

取り急ぎソフトクリームで軽く下山カロリー摂取。2色の「富士山ソフトクリーム」なるほど。


さわやか長泉店にて下山さわやかをキメる

さて、せっかく静岡県に来たのですからやはり“さわやか”したい。しかし御殿場インター店は数年前より慢性的な大混雑で、この日もネットで調べると150分の待ち時間だとか…… 店までの移動を含めたら3時間弱! 無理!

諦めて富士吉田に吉田のうどんを食べに行くのも考えましたが(時間的に店が開いてる?)、一度“さわやか腹”になってしまうとなかなか気持ちの軌道修正が付きません。ということで、あえて家とは逆方面ですが「さわやか長泉店」を目指すことにします。

長泉町は裾野市・三島市・沼津市に挟まれた縦に細長い町で、「さわやか長泉店」は町の三島寄りのエリアにあります。御殿場からは東名高速をひと区間の沼津IC(長泉沼津IC・長泉JCT)が最寄りになります。

水ヶ塚公園からだと御殿場方面に下りるのでなく、富士サファリパーク方面に南下する感じ。移動に40分、店に付いてからの待ち時間30分ほどで、無事テーブルにつくことができました。

げんこつハンバーグでライスは大盛り。雪山帰りなので実質ゼロカロリー。幸せでした。


山行ルートと活動データ/当日のカメラ

宝永火口で引き換えしたこの日の山行でしたが、行動時間は7時間オーバーでした。次回挑戦の際は雪の状態にもよりますが、もっと早い時間のスタートで樹林帯を抜けてから富士山のモルゲンロートを見てみたい気も……(かといって真っ暗な樹林帯3時間もアレですが)。

カメラはいつものOM-D E-M1 MarkIIに2本の単焦点レンズ(M. 8mm Fisheye PRO/LEICA DG SUMMILUX 25mm)で歩いたこの日。超広角(魚眼)と標準という焦点距離ですが、案外普通に使えるなと。機材総量もコンパクトになりますし、望遠が不要ならばこんな組み合わせもいいかもしれません。

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目の前に大きな山がドーンと見える風景っていいよね(平野・盆地・市街地・高速道路・海から山)

車窓などから富士山が見えると無性に嬉しくなる私ですが、ここ最近は登山をするようになったせいか、視界に大きな山が見えてくるだけで嬉しくなります。

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山で見る山も好きですが、街中だったり登山の行き帰りの運転中だったり、主に平地から特に市街地などの平野部から大きな山がドーンとそびえているのを見るとなんともテンションが上がります。

運転中に遭遇した場合、可能であれば車を停めて写真を撮ったりしてしまいますが、そういえば八ヶ岳の帰りはちょっしゅう車を停めている気が……。ということで、今回はそんな写真を集めてみました。

平野から大きな山といえばやっぱり富士山。自分は静岡県側より山梨側で見ることが多い山ですが、甲府盆地を囲むように奥秩父山塊〜御坂山地、その向こうにそびえる富士山。

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背後に山を抱いた盆地や平野は、山の多い(限られた平地を中心に人が居住する)日本各地で見られる印象的な光景だと思います。私の住む東京の武蔵野台地にしても奥多摩・丹沢・富士山を望む平野ではありますが、身近に大きな山が迫る光景とはちょっと違うかも……。

甲府盆地からの富士山といえば中央自動車道上り車線の帰り道はこの光景を見ながら運転するのが嬉しい(助手席から妻が撮ってます)。

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高架になっている高速道路は絶好の山見スポットではあるもののなかなか写真に残せないのですが、朝方の中央自動車道に国立府中インターから乗るとすぐに富士山が見え、勝沼を過ぎると南アルプス、奥秩父、そして八ヶ岳が次々に視界に入ってくるのが毎度のお楽しみ。
そんな中央道に比べるとぐっと利用頻度は落ちますが関越自動車道からの上信越自動車道は、妙義山系、浅間山、そして八ヶ岳を北側から眺めた後に、正面に北アルプスが見えてくるのがこれまたテンションが上がる車窓です。

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写真ではいまいちスケール感が伝わらないのが残念……

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上信越道をさらに新潟方面へと進むと左手に見えてくる妙高連峰(頸城山塊)……だったかな?

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北陸自動車道を北陸新幹線と並んで富山方面へ。左手には再び北アルプスが見えてきます。

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富山市内は立山を始めとする北アルプスの山々が本当に近い。なかなか晴れた富山の街から立山を眺める機会がありませんが、いつかそんな機会があればいいなと。

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もちろん北アルプスを挟んだ長野県も街から北アルプスがよく見えます。松本・安曇野・白馬あたりを車で走っていると、車を停めたくなることだらけ(意外と道が混んでいて見るだけのことが多い)。

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そして毎度思わず車を停めて写真を撮ってしまうのが山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳。

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特に八ヶ岳の西側、茅野市付近は比較的車通りが少なく広い道が多いので、八ヶ岳登山の帰り道、つい車を路肩に停めては同じような写真を量産しています……。

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これは反対側の長野県小諸市側からの八ヶ岳……かな?

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谷川岳に向かう関越自動車道の赤城高原SAから見える山域はなんでしょう?

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SA/PAから見える山といえば、八ヶ岳PAは八ヶ岳はもちろん南アルプスもドーンと迫って見えます。

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昨年行った山形県の庄内平野も出羽山地の月山や鳥海山がよく見える平野でした。

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そうそう、盆地からの大きな山といえば秩父のシンボル、武甲山を忘れる訳にはいきません。

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平地から山がドーン!といえば北海道。網走から斜里かけての斜里平野を車で走っていると、斜里岳や海別岳がほぼ独立峰のように見えています(山塊的には、知床連山からつながっているのでしょうか?)。

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知床半島の中央にそびえる知床連山は海から一気に山が立ち上がっていて、やはりこれも山の近さを感じられる山好きにはたまらない景色。

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ウトロと知床連山を挟んだ反対側にあたる羅臼では、海の上から水平線からいきなり雪をいだいた知床連山を拝むことができます。これもやっぱり目の前に山がドーン環境!?

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最後はスイスの首都ベルンの市街地から。背後に見えているのはベルナーオーバーラントエリアのスイスアルプス(ユングフラウヨッホやメンヒ、アイガー)です。

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ということで、同様に平野からの大きな山岳風景を楽しめそうなのが福島エリア。これまでなかなか縁がないのですが(去年の夏に行きそびれた……)、この冬こそは訪れたいなと計画しております。安達太良山、磐梯山、東吾妻山…… さて、どうしましょう。

おまけ:番外編というか今回のピックアップとは毛色が違うのですが、登山や山岳観光の拠点になる街も独特のワクワク感がありますよね。日本の上高地(よりももう少し街感ある)みたいな感じの……。行ったことありませんがフランスのシャモニなどもそんな感じなのでしょうか。
以下、グリンデルワルト(スイス)、ツェルマット(スイス)、ルクラ(ネパール)、上高地(日本)。

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元日は北八ヶ岳・黒百合平でゆるキャン鍋パ:雪の天狗岳で2020年初登山を楽しむ

2020年が明けて元旦から翌2日にかけて、北八ヶ岳の天狗岳に行ってきました。日帰りでも登れる山を、1泊2日スケジュールで贅沢に過ごした正月山行の記録になります。

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元日は奥秩父……改め北八ヶ岳へ

今年は多摩川(是政橋)での初日の出をキャンセルした元旦の朝。普通の時間に目を覚まし自宅でお雑煮を食べ、地元の駅で友人1人と合流して中央道に乗りました。

元日からの数日間は太平洋寄りの各山域は晴れるものの、かなり強風の予報が出ていました(八ヶ岳でも山頂で20m/s以上)。当初、木曽駒ヶ岳や八ヶ岳方面を検討してましたが、前日の判断で行き先は奥秩父の金峰山&瑞牆山に一端決定しました。標高の高い山は風が厳しそうなので、富士見平小屋にテントを張って、山頂手前まで樹林帯中心の金峰山に登るのもいいかな……と。

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しかしながらテント泊をする予定の富士見平小屋の積雪量がかなり少なそうだったこと、徐々に天気予報が回復傾向だったこともあり、これならば北八ヶ岳方面も大丈夫そうだなと。当初の計画に上がっていた北八ヶ岳の天狗岳へと転進を決めました(登山届けは車中で作成、再提出しました)。

冬の天狗岳は朝からなら十分日帰りでも登れる山ですが、元々奥秩父のテント泊予定で遅いスタートでしたし、居心地のいい黒百合平ヒュッテにテントを貼って、天狗岳は翌2日にのんびり楽しめばいいかなと。楽しそうなゆるキャン計画に車中も盛り上がります。

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これまで冬の天狗岳は何度か登っていますし(日帰り2回・テン泊1回)、今回も唐沢鉱泉からスタートして黒百合平を拠点に東天狗岳と西天狗岳をピストンするごくごく一般的なルート。新たに書くこともありませんので、詳細は以前のブログ記事に譲ります(最後にまとめ)。

美しい冬の北八ヶ岳の様子を写真多めで楽しんで貰えたらと……。

山行ルートと活動データ

一部、下山ルートをいつも歩いている天狗の奥庭でなく中山峠に変更していますが、雪が少なくてミックス状態の足元が歩きづらそうだったから。中山峠寄りのルートはそれなりに雪があるのでアイゼンで快適に歩くことができました。


初日:唐沢鉱泉から黒百合ヒュッテまで

週末や連休はかなり早朝に来ないと手前の路肩まで車で埋まってしまう唐沢鉱泉ですが、昼頃に到着すると日帰りや前日から来ている登山客が帰り始めるので、結構駐車場のいい場所が空いてたりします。狙い通りに車を停めて出発準備をします。

唐沢鉱泉手前の林道は2/3がガリガリのアイスバーン(日陰はツルツルの場所も)です。スタッドレスタイヤは最低条件。美濃戸林道と比べたら遙かに道も広く平らに整備されてますが、2駆や車高の低い車はそれなりの覚悟でどうぞ(以前、FFスタッドレスで来た際はややヒヤヒヤでした)。

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久々に背負うテント泊荷物(25kgくらい?)に苦労してコースタイム通りの2時間で、標高約2,400mの黒百合ヒュッテへ。幕営を済ませたらこの日はここまでなので甘酒を飲んだり、カップうどんを食べてダラダラ過ごします。昼頃まで晴れていた天気はすっかり曇ってしまいましたけども……。
気温は日中でマイナス5度、夕方にはマイナス10〜15度ぐらいまで下がりましたが、それ以上冷え込むことはありませんでした。防寒ウェアも一番厚いダウンでなくナノパフでしたが、十分快適に過ごすことができました。

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夕方、天狗の奥庭方面の具合をチェックがてら黒百合平の裏の丘に登ってみましたが、天狗の奥庭にかけて結構なミックス状態だったので、翌日は中山峠ピストンの方が良さそうかなと。夕日はもちろん、天狗岳すらこの日は見えませんでした。

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夜は狭い2人用テントに3人で集まって(大きな荷物を片方のテントに移動させて)鍋パーティ。特に打ち合わせなかったため、キムチ鍋とキムチ豆乳鍋と丸被りしましたが、それぞれ具材も違ったりで美味しくいただきました。日本酒を燗したり、湯たんぽのお湯を作ったりしつつ20時頃には就寝。

夜中何度か外を覗いてみたのですがメガネが曇っていたせいか外は真っ白に見えていたのですが、実際は晴れていたみたい(笑) 結局眠気と寒さに勝てず……。

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中山峠で朝日を眺めて天狗岳へ

翌朝、それなりの時間に目が覚めたものの、のんびり準備しているうちにすっかり明るくなってしまいました(笑)。まあゆるキャンなので仕方ない。アタックザックに荷物を詰めて出発します。中山峠に着くと丁度朝日が昇ったところでしたので間に合った!?

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朝日に照らされた樹氷、東天狗岳と西天狗岳もよく見えていますし最高の新年登山がスタートしました。樹林帯を抜けると強い風が吹き付けてきますが、バラクラバをしていれば問題ないレベル。やっぱり北八ヶ岳を選んで正解でした。

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写真を撮りながら東天狗岳へ。空には美しい八ヶ岳ブルー。

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同行のricoさん、カメラとレンズが丸被りしてる……
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東天狗岳&西天狗岳
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中山峠、向こうは浅間山
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稲子岳

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そういえばいつもはこの時間に唐沢鉱泉や渋の湯から登ってくるので、樹氷が綺麗に残った天狗岳を歩くのは初めてのことかも。同じ山に何度登ってもまた新たな魅力の発見があります。

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この辺りの岩の周り、今まではもう少し下の方をトラバースしていた気がしますが、雪が少ないせいか真っ直ぐに抜けて行くトレースもかなり着いていました。夏道はこちらだったりするのでしょうか?

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東天狗岳

8時40分、まずは東天狗岳(2,640m)の山頂へ。南八ヶ岳方面もよく晴れていました。この風なら向こう(赤岳方面)を選んでも大丈夫だった気がしますが、それはまた次回のお楽しみで。少し雲が出てきたタイミングで西天狗岳へと向かいます。やはり今年はかなり雪が少ないですね。

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西天狗岳山頂で流れる雲を見て過ごす

続いて西天狗岳山頂(2,646m)。少し雲が出てきましたが、風でどんどん流れていて白くなったり青空が見えたりの繰り返し。やはり山頂の雪は少なく、山頂標識は下の方まで見えています。防寒着を羽織り風裏で休憩。流れる雲で周囲の景色が変わる様子を眺めて過ごします。

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八ヶ岳といえば彩雲やハロ(?)ですが、やはり流れる雲の影響で太陽の周りに美しい虹色の輪が広がっています。

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たっぷり山頂で過ごして、そろそろお腹も減ってきそう(?)なので戻ることに。雪の少ない季節、戻るコース取りで踏み抜き地帯にハマることもあるので、レンズの望遠で良さげなトレースを確認してから下山開始。この日は少し東天狗岳を登り返してからのトラバースがいい感じでした。

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よく晴れた黒百合平に帰還しました。

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ビーフシチュー/下山/ステーキプレート

軽食充実の黒百合ヒュッテで食べるランチは久々の名物ビーフシチューセット。もう間違いなく最の高。後はテントを片付けて下山するのみです。

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15時前、無事唐沢鉱泉まで下りてきました。

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さっきのビーフシチューからは3時間以上経って、気が付いたらまたお腹が減っています。というこで、お約束(?)の美濃戸口「yatsugatake J&N」へ。大好きなステーキプレートを食べてお風呂までのフルコースを堪能します。ほんとここ大好き。

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新年から最高の山とご飯で満たされて、帰りの中央道の渋滞なんのそので帰宅したのでした。今年もいいスタートが切れました。

いつもの最高のレンズたちと今回のバックパック。

過去の天狗岳&八ヶ岳記事

過去の天狗岳


過去の冬の八ヶ岳


過去のyatsugatake J&N

バックパック沼が落ち着いた気がするので用途別にまとめてみた

登山・アウトドア趣味の人がハマりがちと言われる(?)バックパック(リュックサック)沼。

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自分の場合は沼というほどハマったり迷走してきた訳ではないですが、そういえば登山を始めてから最初に揃えた日帰り用からテント泊用のバックパックが一通り入れ替わって、ようやく落ち着いた気がするので現在使ってる5+2種類のバックパックについて用途別にまとめてみました。

どうやらパーゴワークが好きみたい

ここ1年ほどはこのブログでもパーゴワークス(PaaGo WORKS)製のバックパックばかり紹介している気がしますが、昨年Amazonの自宅フィッティングで試したBUDDY 33が妙に気に入ってしまい、その後はほぼパーゴワークス製のバックパックばかり使うようになってしまいました。

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機能的には惜しい所もあったりしてどれも完璧ではないバックパックなのですが、単純に背負い心地がいいので自分の体型や背負い方、歩き方にマッチしているのだと思います。

【25Lクラス】PaaGo WORKS BUDDY 22

日帰り登山で使うバックパック。以前は30L〜クラスのバックパックを背負っていたのですが、装備を色々と見直しているうちに、もう少し小さくてもいいのかなと今はこのクラスに落ち着いています。BUDDY 22のスペック的には22Lサイズだと思いますが、世間一般のクラスでは25Lクラスで問題ないでしょう(パーゴのザックは数値より少し余裕のある容量な気もします)。

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今年の夏山シーズンの日帰り登山は全てこのバックパックを使ってましたが、水込みで8kgまでならば非常に快適。本体重量も640gとそこそこ軽量なので、パッキング全体の重量も抑えることができます。
ウエストベルトが簡易的な細いベルトのみなので、腰で重量を分散する背負い方にはなりませんが、上記の重量ぐらいまでならば十分なことが実際に使ってみて分かりました。10kgを超える重量ならば別のバックパックを選んだ方がいいでしょう。
新カラーのアーバングレーもかっこよくて気に入っています。

そうそう、2019年モデルで改良されたギアループベルトがいい感じなので(逆に旧モデルのベルトが外れすぎてかなりストレスになりつつある……)、BUDDY 33用に新規で購入できないものでしょうか……?

【30〜40Lクラス】PaaGo WORKS BUDDY 33

少し荷物が多めの日帰り登山から小屋泊、テント泊まで対応するのがこれ。このBUDDY 33を使うようになってパーゴ製バックパックのファンになりました。スペック的には33Lサイズですが、実際には40Lクラスぐらいの容量がありそう(トップポケットが巨大なのが大きいかも)。

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雨蓋とショルダーハーネスの間に荷物を挟み込めるようになっていて、色々と工夫すると特別コンパクトではないテント泊の荷物(ステラリッジ2+サーマレストの銀マット)をパッキング可能。
背面にはしっかりと金属フレームが入っていて、それでいて本体重量は1100g止まり。ULには程遠いけど10〜15kg未満でそこそこ軽快にテント泊ができる貴重なバックパックです。

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後は頻繁に脱ぎ着するアウターウェアの他にワカンやアイゼンまで突っ込めるフロントポケットが便利なので、ハイク用のモデルなのに冬山日帰りはこればかりになってしまいました。一応アックススープも付いているし間違った使い方ではないのかな?とも。

【40〜55Lクラス】PaaGo WORKS CARGO 40

今年のネパール(エベレスト街道)トレッキング用に買った背負子スタイルのバックパック。組み合わせるスタッフバッグ、コンプレッションバッグ次第ですが、40L防水バッグをメインに組み合わせた私の使い方で50L程度の収納力になるでしょうか。

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BUDDY 33でもちょっとしたテン泊までは対応できるのですが、もう少し荷物があるならばこちらの方が確実にパッキング、携行が可能です。本体重量も1200gと軽量なので夏のテント泊、縦走ならば自分の場合はこれでほぼ事足りるでしょう。テントの中でスペースを取らない作りなのもGOOD。

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現在はディスコンで、先日新型のCARGO 55が発売されています。携行容量が大きく増えた割に本体重量も殆ど増加していないので、かなり気になるのですが、CARGO 40もまだまだ使えるので具体的に必要になってから検討するのがいいかな。

パーゴワークスのバックパックはフォーカスとの相性も良し

パーゴワークス製のバックパックには同社のカメラバッグ「フォーカス」や「スイング」「パスファインダー」を吊り下げるためのアタッチメントを取り付ける個別のループが付いているので、使っている全てのパーゴ製バックパックにはこのアタッチメントを取り付けてあります。

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フォーカスは常にアタッチメント接続で吊り下げている訳ではないのですが(むしろ斜め掛けすることの方が多い)、うっかり付け忘れなどないように、手持ちのバックパックには全て取り付けておけばなにかと安心かなと。

パーゴ以外の登山用バックパック

すっかりパーゴワークスザックばかり使うようになってしまいましたが、それ以前から使っていたバックパックもあります。登山を始めた当初はモンベルのバックパックを2サイズ使って、その後テント泊をするようになった際はドイターを買いました。それ以降の買い換えで使うようになったのが、この2つのバックパックです。

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60Lサイズ以上を携行できるバックパックはパーゴワークスにはないので(新型CARGO 55だとそこそこは行けるかも?)、これからも使い続ける予定。

【60〜75Lクラス】karrimor cougar 55-75

所謂縦走用のバックパック。冬期テント泊にも使えそうな頑丈なバックパックをいくつかフィッティングして一番しっくりきたのがカリマーのクーガー55-75でした。最小使いで55L、トップリッドを伸ばして使って75Lサイズですがサイドのマチも広く、ショベルも突っ込める大きなフロントポケットがあったりと、携行性の拡張力はかなりあります。

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スノーギア一式やカメラ機材を諸々詰め込んで25kgちょっとまで背負ったのが最高でしょうか。もうひとまわり大きなcougar 75-95もありますが、自分の場合は収納力が増えても恐らくまともに歩けなくなってしまうだけだと思うのでこの辺り(75L)が上限ではないかと。

karrimor カリマー クーガー 55-75 ネイビー

karrimor カリマー クーガー 55-75 ネイビー

  • メディア: ウェア&シューズ

【30〜40Lクラス】MILLET SAAS FEE 30+5

BUDDY 33を買うまで同じ用途(夏〜冬の日帰り)でずっと愛用していたサースフェー。定番製品だけあって何の不満もなく、非常に使いやすいバックパックです。BUDDY 33が来てから一切出番がないのですが、予備というかかあいちゃくもあるので手放せずに手元に置いてあります。

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サースフェーは1〜2年毎にリニューアルされているのですが、新型と背負い比べてみたらこちらの方が自分には合っていたので、もうしばらく手元に置いてみることにします。むしろ1サイズ上の40+5に買い換えて軽量テント泊で使ってみるのも良さそうですが、それはそれでBUDDYなりCARGOがあるからなぁ……。

普段使いのバックパック

登山用ではなく、仕事や買物などの日常使い、タウンユースのバックパック。これもいくつか使ってみましたが今はマムートの2種類に絞られています。

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【仕事用】MAMMUT Seon Transporter 26L

2017年に購入、気が付いたら丸2年も使っていました。自分の場合は使用頻度が週1程度なので物持ちが良かったりするのですが、型崩れすることもありませんし、飽きの来ないデザインでまだまだ使えそう。

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後になって少し小さい(というか薄い)18Lサイズも出ましたが、ちょっと仕事帰りに買物したりすると(普通にスーパーで食材とか……)26Lの収納力に助けられることも多いです。

2年使っているうちに少し汚れていたようなので、一昨日風呂場で洗ってみたところ、かなり綺麗になりました。来年もまだまだ使いますよ。

18Lの方はショルダーバッグにできるストラップなども付いた3WAY仕様。26Lの方は15%OFFクーポンでかなりお買い得になっています(1/6まで)。ブラックカッコいいですね…… 欲しいけどさすがに色違いは……(笑)

【買物用?】マムート Rock Pro SE 28L

3年前の誕生日にプレゼントして貰ったバックパック。タウンユースなデザインですが、クライミングギアを放り込めるデザインがベースになっているせいか、とにかくモノが入る。ちょっとした旅行はもちろん出張、荷物多めの仕事、最近では徒歩で少し歩いて買物をする際などに活躍中。

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在宅仕事のフリーランスだとなにかと運動不足になってしまうことを反省して、最近では日常の買い出しに車や自転車を使わずに徒歩で行く回数を増やしています。片道数十分ですが両手で持ちきれない量の買物も、これを持って行けば楽々背負うことができます。

買物で10kgとか相当な量ですが、10kg背負うとか登山ならばごく当たり前ですものね。荷物はご褒美、お米とビールはバックパックを背負って買い出しに出掛けよう!

【精米】山形県産 白米 つや姫 5kg 令和元年産

【精米】山形県産 白米 つや姫 5kg 令和元年産

  • 発売日: 2014/01/27
  • メディア: 食品&飲料

各バックパックのレビュー記事など


その他のパーゴワークス

わたしの今年の山 #2019年のベスト登山

Twitterのタイムラインとnote界隈で流行っている(?)感じだったので、私もまとめてみました。夫婦揃ってのインフルエンザ罹患につき年内の登山はもう絶望的ですし……。

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今年は妻の仕事や生活パターンに変化もあり、夏山シーズンに入ってから土日を使った登山に全く行けなくなってしまい、山行日数自体もかなり激減してしまったのですが、3〜4月にネパールのエベレスト街道をたっぷり2週間歩いた思い出貯金で夏までなんとか生き抜きました(笑)

山行数が少なかっただけにどの山も思い出深く、ランキングベストという訳ではありませんが、今年特に印象深かった登山を4つピックアップしてみました。

2019年の山行一覧

  • 1月:木曽駒ヶ岳・伊那前岳
  • 1月:浅間山(前掛山)
  • 1月:雁坂峠・雁坂嶺【2日】
  • 2月:赤城山(黒檜山・駒ヶ岳)
  • 2月:八ヶ岳(赤岳)【2日】
  • 2月:唐松岳
  • 3月:奥高尾縦走路(陣馬山〜高尾山)
  • 3月:奥高尾縦走路(高尾山〜陣馬山)
  • 3〜4月:エベレスト街道【13日】
  • 4月:立山(奥大日岳・別山)【2日】
  • 5月:上高地
  • 8月:月山
  • 8月:鳥海山
  • 9月:谷川岳
  • 9月:爺ヶ岳
  • 10月:唐松岳
  • 11月:立山(雄山・室堂山)【2日】

全17回 合計33日
各山行記事の詳細は山行記録の一覧より

【2月】八ヶ岳・赤岳

厳冬期の赤岳に登るタイミングは以前から見計らってたのですが、降雪積雪の少ない前冬シーズン、気付いたらもう2月。ようやく天候と都合のタイミングがあった週末に、行者小屋にテン泊して翌日地蔵尾根から赤岳山頂へ。快晴の赤岳山頂を踏むことができました。
妻と2人、体力的にも技術的にも無理なく雪山に登ることを第一としているので、ここまで来るのに結構時間がかかりました。赤岳はどの季節に訪れても好きな山なので今シーズンは年越しでも…… と考えていたのですが、夫婦揃ってのインフル罹患によりこの目標はまた持ち越しになりそう。

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【4月】ヒマラヤ・カラパタール

今年最も大きかった山体験といったら、妻の転職タイミングに乗じて計画したネパールヒマラヤのエベレスト街道トレッキング。当初、カラパタールとチュクンリという2つの5500mを超えるトレッキングピークを目指す計画でしたが、天候や体調の問題もあって到達したのはエベレスト展望で有名なカラパタール。高度順応で登ったナンガソンピークも素晴らしい光景でしたが、夜明け前から登ったカラパタール山頂で見たエベレストへの日の出は今年見た最高のご来光。

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【8月】出羽三山・月山

信じられないことにネパールからの帰国直後に立山に行って以来、転職した妻の激務もあって4ヶ月山間の山行空白が続きます……(上高地や乗鞍ハイク程度)。ようやく夏休みを取って行ったのが山形の月山。緩やかで嫋やかな山容は、久々の山歩きにも丁度よく、とにかく久しぶりに山を歩いてることが嬉しかったことを覚えています。以前から訪れたかった庄内平野の酒田を味わい、翌々日には出羽富士こと鳥海山にも登り(これも楽しかった)最高の夏の日々でした。

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【11月】立山・雄山

11月の雪の立山。前年にも室堂を訪れていますが、そのときは雪の室堂平を楽しんだのみ(それでも十分に楽しかった)。今年は前日までにたっぷり降雪した翌日という最高のタイミングで雄山に登ってきました。雪、天候とこれ以上ないコンディションで、4月の立山以来の雪山を再び立山でスタートする幸せな山行となりました。その夜、宿泊したみくりが池温泉も相変わらず最高でしたっけ。

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この他にも日数は少ないなりに(少なかったからこそ?)他のどの山行も印象深い2019年の登山。
来年はもう少しテント泊や縦走も増やして行きたいですし、まずは始まったばかりの冬山シーズンをたっぷりと楽しみたいものです(まずはインフルエンザからの復活を!)

今年も一緒に山を歩いた最高の相棒たち。

「黒いテムレス」ことSHOWA TEMRES 01 winterを買いました

これまで2シーズンの雪山登山で使ってきたショーワグローブの「防寒テムレス」。見るからにゴム手袋な青い防寒テムレスに対して、新たに登場した「TEMRES 01 Winter」を購入しました。

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防寒テムレスとは……

ショーワグローブの作業量ゴム手袋、テムレスの裏起毛防寒手袋である「防寒テムレス」が雪山の定番アイテムになった経緯については詳しく知りませんが、バックカントリースキやアイスクライミングの一部の界隈では、薄さと防寒性能を両立させた防寒テムレスが以前から使われていたようです。
国際山岳ガイドに聞くバックカントリースキーの面白さ | 手袋とくらす | SHOWA

我が家が本格的に雪山登山に行くようになった頃になると、比較的頻繁に雪山で「青い手袋」を見るようになりました(私が最初に使ったのは2017年の冬シーズンから)。

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基本的にはメインのグローブ(ブラックダイアモンド ソロイストフィンガー)に対する予備の位置づけですが、モコモコの厳冬期用グローブに比べてカメラを扱う際の操作性がよいこともあり、冷え込む朝夕や稜線以外では結構な割合で防寒テムレスを使うことが多くなりました。完全防水の手袋なので、テント場での作業にも欠かせません。

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テムレスブラックからTEMRES Winterへ

そして、この青い手袋のテムレスにアウトドアでの使用を意識した黒いカラバリモデル「テムレスブラック(TEMRES 282-01)」が登場したのは昨2018年冬シーズンのことです。

このテムレスブラック、数量限定だったせいか私などは店舗で見ることもなく完売してしまったように記憶していますが、今シーズンは遂に「TEMRES」というアウトドア・スポーツ向けのブランドとして確立。まずは2種類の黒いテムレスが発売となりました。

各モデルの詳細はショーワグローブサイトのTEMRESブランドサイトを見て頂くのがいいと思いますが、既存の防寒テムレスの黒バージョンである「TEMRES 01winter」、さらにカフ(袖口)やドローコード、左右を合わせられるバックルを付けた「TEMRES 02winter」の2種類です。

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市場価格はTEMRES 01winterが税込2,178円、TEMRES 02winterが税込3,828円といったところ。元々の防寒テムレスが1,200円ちょっとで買えたことを考えると、TEMRES 02winterは少々割高に感じられるかも(もちろん冬期用グローブとしては十分低価格なのですが、テムレスだけに……)。
(Amazonマーケットプレイスでプレミア価格で売られている商品にご注意ください)

少し前に店舗で両モデルを確認、試着していましたが、TEMRES 02winterのカフ周りは自分の用途では却って邪魔になりそうなので、TEMRES 01winterを購入しました。実店舗にはLサイズがなかったので、今回はヨドバシ.comにて購入しました。同様に妻もMサイズを購入しています。

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防寒テムレスはいかにもゴム手袋的なビニール包装でしたが、TEMRES 01 Winterは新ブランドとしてアウトドア専用を強く打ち出した製品タグが付けられています。

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注意して欲しいのはテムレスの「-60℃」アピールは、素材が柔軟性を保つ温度の話。マイナス60度下での防寒に使える訳ではないので、厳冬期の冬山もテムレスのみで大丈夫な訳ではありません。

仕様上の注意は各自よく確認して頂きたいのですが、巻き込みの危険がある回転体を伴う作業、クライミングのビレイデバイス操作では使用しないように書かれています。

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八ヶ岳・赤岳鉱泉のアイスキャンディ(アイスクライミング用人口氷瀑)でもビレイ時のテムレス使用は2017年時点で禁止されています(登攀はOK)。

黒い以外は普通に防寒テムレス、リーシュを取り付けて自分仕様に

本体は黒くなった以外は通常の防寒テムレスと同じ(手触り、柔らかさ、中のボアなど)。手の甲側のプリントは「SHOWA 防寒テムレス」から「TEMRES 01winter」に変更されています。
防寒テムレスはサイズによってカフの縁の色が変えられていましたが、TEMRES winterは全サイズブラックで統一されています。

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そういえば通常テムレスは購入直後はややゴム臭い匂いが気になりましたが、TEMRES winterは最初からそれがないかもしれません(我が家で買った2サイズとも)。

カフ付きのTEMRES 02winterを買わなかった理由のひとつがリーシュコードは自分で取り付けるため。ハトメなどで丁寧に穴を加工する人もいるようですが、私は千枚通しで穴をあけて強引にぶっ刺すだけの簡単加工。前任の防寒テムレスはこれで2シーズンなんともありませんでした。

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ちなみにリーシュの取り付け位置ですが、使用時にケーブルがカメラ操作などの邪魔にならないようグローブの小指側に付けるようにしています。

テムレス使用時はインナーグローブ併用がお勧め、予備グローブも必須

さて、テムレスの名前の由来は透湿素材であることから「手が蒸れにくい」の「手・ムレ・LESS」らしいのですが、あくまで“蒸れにくい”だけで蒸散を発汗が上回れば普通に蒸れます。

これはインナーグローブを併用することである程度抑えられるので、個人的にはテムレスにはインナーグローブが必須(つまりインナー装着前提のサイズを選びます)。先日、立山で室堂の平地を歩くのにインナーを使わずに直接テムレスを付けていたのですが、徐々に手汗で中が湿っていくのを感じたので、登山の際に素手に直接テムレスは個人的にオススメしません。

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Mサイズだと素手で丁度いいサイズだけどこれはダメ

テムレスの保温力自体もそこまで高い訳ではないので(稜線で風に吹かれると結構冷えます)、組み合わせるインナーも自分のベストなものを探すといいでしょう。私はモンベルの薄手のメリノウールインナーと組み合わせていますが、これで寒く感じるような場合はテムレスを使うことをやめます。

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インナーを使ってLサイズが私のベストサイズ

後はテムレスをメインのグローブにしてもいいのか問題。これは行く山域、行動によっても変わりますが、個人的には厳冬期の雪山に対応するより保温性の高いグローブ(レイヤリングで)を別途持っておくべきだと思います。
実際に使っていればテムレスが快適に使える気温や天気なども分かってきますし、雪山に入る場合は最低2セット(当然インナーグローブも)の冬期用グローブを用意することは必須です。

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登山や撮影で使っている各種グローブの使い分けについては昨年こんな記事も書いていますが、道具は適材適所で上手く使い分けてこそ。今年の冬はこの新しい黒テムレスに活躍して貰う予定です。

ちなみに今年の4月のエベレスト街道。一番寒いときが夜明け前のカラパタール(マイナス10度になるかぐらい)で後は氷点下前後〜プラス気温が多かったので、BDでなくテムレスを持って行けば良かったと結構後悔しました(笑) 帰りに雨に降られた際も、BDのオーバーグローブはずぶ濡れになってしまいましたが(確認不足、防水ではなかった)テムレスだったら雨でも余裕だったろうなぁ……。

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記念写真が青手袋だったらそれはそれで面白いかも……?

※Amazonマーケットプレイスでプレミア価格で売られている商品にご注意ください。TEMRES 01winter(税込2,178円)/TEMRES 02winter(税込3,828円)が適価になります

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初冬の立山・室堂に泊まって楽しむ、みくりが池温泉と室堂山展望台スノーハイク、やっぱり帰りたくない……

11月17日(日)から18日(月)にかけて富山県の立山・室堂で過ごしてきました。前回は初日に登った雄山登山のレポートでしたが、今回は1年振りに泊まったみくりが池温泉と、翌日の室堂山展望台までのスノーハイクの模様をお届けします。

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昨年、最高だったみくりが池温泉を再訪する

昨年の11月初旬に宿泊して最高だった、室堂平の温泉宿「みくりが池温泉」。温泉宿というよりは山小屋のスタイルに近いのですが(個室もあるけど相部屋が中心)、一般的な山小屋を基準にすると設備もサービスも充実していて、食事も美味しくて、とにかく居心地がいい宿なのです。

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当初、11月の頭に予約の電話をしたのですが、11月中旬の日曜〜平日は閑散期かつ天候不順な時期なので直前の予約で大丈夫ですとの話。改めて宿泊の2日前に天気予報を確認し、予約を入れました。

実は宿泊前日にみくりが池温泉より連絡があり、予約の再確認と合わせて現在温泉設備が不調で温泉が出ない可能性(普通のお湯とシャワーのみ)を告げられます。そのような状況なのでキャンセルも可能であるとの話でしたが、結局そのまま予約を続行しました。

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温泉も楽しみにしているだけに宿の変更も考えましたが、前年の食事の良さと、温泉が直っている可能性、あとは今回予約したデラックス相部屋(後述)が気になっていたこともあって、まずは予定通りにみくりが池温泉に泊まろうと。その上で、場合に寄って雷鳥荘の温泉に日帰り入浴に行ったり、延泊の場合に宿を変えればいいかなと(結果的に2日目で帰ることになりましたが)。

当日、雄山の登山を終えて3時半過ぎにみくりが池温泉にチェックインしたところ、少し前に温泉が上がって来たとのこと。しばらくしたら入れるとのことだったので、温泉については解決です。良かった。

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みくりが池温泉の源泉がある地獄谷

みくりが池温泉のデラックス相部屋が最高だった

さて、今回みくりが池温泉に泊まるにあたり予約したのが「デラックス相部屋」。昨年宿泊した通常の相部屋も1人1人のスペースが確保されて十分快適でしたが、こちらは1部屋4人シェアのスペースで、1人あたり1段ベッド+荷物スペースが確保されています。

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というか4人部屋が我が家2人で貸し切りだったので、個室同然だったのですけども(笑)

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1人あたり畳1畳のスペース+足元に荷物スペースに簡易テーブル、頭側には読書灯、各スペース毎にコンセントと設備は申し分なし。もちろん1人毎のスペースを仕切るカーテンもあります。
【公式】みくりが池温泉:客室
足元も広く取られているのでザックを置いても邪魔になることはありません。通常の相部屋料金(9500円)+500円で泊まれるので(HPを見ると差額は季節によるかも?)またみくりが池温泉に泊まる際は、開いているならばまたデラックス相部屋を選びたいところ。

相変わらず美味しい料理

そしてみくりが池温泉といえば昨年泊まった際に感動した料理もお楽しみ。特に夕飯は標高2410mの山の上ではあり得ないような料理がたっぷりと出てきます(アルペンルートで食材を運べるとはいえ、それなりの手間だと思われます……)。

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この日のお品書きはこちら。訪日観光客も多い立山の宿なので、殆どの記述が二カ国語対応。確か前回泊まった際は館内放送も二カ国語でした(この日は日本のお客さんだけでした)。

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山の中、でこんな豪華な夕飯が食べられるなんて。柔らかい角煮がゴロリと、エビグラタンにカブのたらこ和えと、どれもご飯もビールも進みまくり。

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当然ご飯は大盛り。これでもおかずを捌ききれずにお代わりをすることに……。さらに温泉の件があったことで、ワンドリンクサービスとなっていました。生ビールごちそうさまです。

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うどんすきの牛肉も美味しくて、これまたご飯が進んでしまう……。

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朝食バイキングも相変わらずの充実ぶり。朝からこれだけ食べればたっぷり活動できますね(笑)

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今年も大満足だったみくりが池温泉の食事、つさっき3000mの雪山に登ったばかりなのに、1時間下山したらこんな快適なお宿があるなんて。しかも室堂は立山火山のお膝元で、みくりが池温泉のすぐ横は火山ガスが立ち上る地獄谷、いつでも掛け流しの温泉に入れるのです。

貸し切り温泉からのレストランで過ごす夜

夕飯が豪華であまりに満腹となってしまったので、食後は1時間以上部屋でゴロゴロしてから温泉へ。立山に来る度に入浴している日本一高所にある天然温泉です(室堂の他の温泉も建物の標高が数十メートル差なだけで、源泉の標高はあまり変わらないような気もしますが?)。

宿泊者が少ないこともありますが、完全に貸し切りでした。

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温泉は復旧したばかりでまだシャワーの調子が悪く、この日はシャワーや蛇口から熱いお湯が出ませんでしたが、温泉をくんで体を流せばいいだけなので問題なし(シャンプー、ボディソープは常設)。ちなみに宿泊者は翌日のチェックアウト後にも無料で入浴可能なので、翌日の昼前に再度訪れましたが、その際にはシャワーもお湯が出るようになっていました。

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昨年は夜は外に星を見に(写真を撮りに)出掛けましたが、今回は夕方から完全に曇ってしまったのでお出かけはなし。レストランでお茶を飲みつつ、マンガや雑誌をのんびり読むのも幸せです(喫茶みくりも談話室として使えます)。昨年から2年越しで無事「孤高の人」も読み終えました(笑)

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孤高の人 コミック 1-17巻セット (ヤングジャンプコミックス)

孤高の人 コミック 1-17巻セット (ヤングジャンプコミックス)

そうそう、今年の春に立ち寄ったときから、少し宿のシステムやレイアウトが変更になっていました。「喫茶みくり」が改装されて、正面側の入口や厨房がかなり変わっています。
その他、レストランの食券機が廃止されてフロントで注文をする方式に。宿泊の会計も含めてiPadを使ったレジシステムが導入されていたので、会計周りが諸々変更になったようですね。

一部のメニューがリニューアルされたレストランについては記事後半にて。

室堂2日目は強風なので室堂平スノーハイキング

2日目の朝は普通に寝坊して朝食準備の放送で目が覚めました。夜中に晴れることを期待して目覚ましをかけていたのですが、結局晴れることはなくそのまま朝の目覚ましをセットし忘れて寝てしまったのでした……。

みくりが池温泉をチェックアウトをして外に出てみると、青空は出ているものの上空には大きな笠雲(レンズ雲)。一般的に強風や天候悪化のサインですが、天気予報も午前は晴れるものの強風で午後から雨、夜には吹雪というものでした。

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当初、2日目は立山三山の浄土山に登る計画を立てていましたが、この日の予報では稜線で28m/sという強風が吹いているようなので、昨年も行った室堂山展望台までにしておきました。
前日に登った雄山から真砂岳にかけての稜線も既に雪煙が上がっています。

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剱岳を見る。

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夜からかなり強風が吹いてる音が聞こえていましたが、場所によってはご覧の通りカチカチのウインドクラスト。前日のパウダーの面影もありません(凍ったか飛ばされてしまったか)

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晴れているのになんとも不穏な雲。やはり無理はしない方が良さそう。ちなみに気温は前日よりも上がっていて、日中はプラス気温。強風+気温上昇となると雪の状態もなにかと不安です。

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山崎カールや雄山の中腹からも雪が舞い上がっています。

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この日のコンディションだったら雄山登山も一ノ越あたりで断念していたかも。

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この時期、まだ浄土沢の川は埋まってないのですね。雷鳥沢キャンプ場から一ノ越方面に出る場合は夏道が使えるのか、室堂側を回るのか……?

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この日もわかんで行動することにします。お約束のエキスパートオブジャパンのわかんですがラチェット式に交換してあるので、着脱がめちゃくちゃスムーズです。片足1分もかかりませんね。

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スノーシューの方が沈まずに楽だとは思うものの、運搬時の重量や使用回数に対するコスパを考えるとなかなか手が出せない。山の道具でコスパとか言ってたらダメですが……。

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向かう先は正面に見えている丘の室堂山です。

室堂山展望台(2675m)へ

ダイヤモンド浄土山。次こそあの山頂へ……。室堂山は右手側になります。

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ちなみに立山の入山ルールによると、夏場はハイキングエリアの室堂山展望台といえどこの時期は入山エリアに入るように読み取れるので、観光のついでに行ってもよい場所ではないと念のため書いておきます。実際、登山道のない(完全に埋まってます)雪面を200m以上登るちょっとした登山になります。

なだらかな真砂乗越の向こうにもレンズ雲が。稜線は爆風でしょうか?

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それでは室堂山展望台への登りスタート。前日のトレースはわずかに残っていますが、風が強くてかき消されています。昨年はアイゼンで軽いラッセル状態だったので、わかんで登って正解。

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風と共に巻き上げられた雪が…… アイタタタタ……

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浄土山の登り口に出ました。本当は右側が室堂山展望台の方向なので、登ってくる道が少しズレていたみたい。ここで修正します。

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浄土山登山口側に戻って。

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この「山」の石が見えたらもう少し。

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振り返れば剱岳。

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この日は空には雲があるものの地平線は富山から能登半島までよく見えています。上空が晴れて足元には雲海が広がっていた前日とは逆ですね。

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広い雪原を突っ切ったところが室堂山展望台。

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室堂山展望台(2675m)に到着。やはり風が強い(写真では伝わりませんね)。山と高原地図には「360度の展望」とありますが、室堂側は足元が見える訳でなく(もう少し手前の方がよく見える)、主に南側の展望が開けた場所です。

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この日も北アルプス南部がよく見えてます。

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足元から南西方向に広がる立山カルデラ。

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歩いて来たトレースがもう風で消えかけています。そろそろ戻りましょう。

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スキーで登ってきた人達。

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かなり上空の雲も厚くなってきました

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大きなレンズ雲が室堂平の上にあるように見えます(実際はもっと山寄り)。

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この日のYAMAP活動記録

一応スノーハイクの活動記録も乗せておきます。


みくりが池温泉で温泉&ビール&富山ブラック/レストランの新メニューなど

室堂山展望台から降りてきたら、再びみくりが池温泉へ。前泊していればチェックアウト後でも無料で温泉に入ることができます(9〜16時の間は普通に700円で日帰り入浴も可能です)。

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温泉からのビールが最高過ぎて足に根っこが生えてしまい、もう帰れないかもしれない……(ちゃんと酔い覚ましもしないと)。富山の海の幸「白えびのから揚げ」「ホタルイカの沖漬け」「げんげのから揚げ」からおつまみが選べる生ビールセット、ここは天国か(地獄谷)。

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レストランのメニューは少しリニュアルされたようで、美味しかった炙りサーモン丼がなくなっていました(残念)。変わりに加わったのが自家製のチャーシューを使ったチャシュー丼やラーメン。

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ということで、新メニューの黒チャーシューメン。つまり富山ブラック。チャーシューも美味い。

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妻は白エビラーメン。スープも海老出汁。

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こんな感じで14時近くまでみくりが池温泉でダラダラを過ごしてしまいました。帰りたくない……。

白い室堂と雨のアルペンルート

しかしながらいつまでも…… という訳にもいきません。気が付いたら外は真っ白。しかも雨まで降ってきました。前日に比べて気温が高いので雪でなく雨なのですね。

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どんどん辺りもガスって行きます…… 山なんて全く見えませんし室堂ターミナルに付く頃にはほぼホワイトアウト。ほんと山の天気は一瞬で変わります。

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ザックもすっかり濡れてしまった。

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月曜日のアルペンルート室堂ターミナル内はガラガラ。

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扇沢〜黒部ダム間の関電トンネルは電気バスになりましたが、室堂〜大観峰間の立山トンネルはまだトロリーバスが走っているんですよね。

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風が強いと立山ロープウェイ内には、このようなウエイトが積み込まれるのだとか。

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土砂降りの黒部ダムを歩く。

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扇沢まで戻ってきましたがこの雨……。今頃室堂は暴風雨かそろそろ吹雪になっているのか……。

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駐車場に戻ったらお猿さんたちが群れておりました。

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貫禄のある猿だこと。

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ハードシェルは丈夫なレインウェアみたいなものだから……。

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最後は雨でしたが、今年も最高だった11月の立山。来年もまた来られることを祈ります…… ってその前に、また4月のアルペンルート開通直後に来てしまいそう?

おまけ:レストラン 十字(松本市)

温泉は室堂ですませているので、後は何か美味しいものを食べて帰るだけ。早急な空腹でもないので、松本まで移動してあずさ街道158沿いの「レストラン 十字路」に寄ってみることにしました。松本ICと上高地の行き帰りで以前から気になっていたレストラン、ようやく来ることができました。

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正統派のザ・洋食。レア系でもふんわりジューシー系でもない、このハンバーグが食べたかったのです。焦げ目がしっかり付いて、玉ねぎの食感も残ってる。

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こういうのが食べたかったのです。

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他にも魅力的なメニューだらけで、これはまた来なくては!


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今年も初冬の立山室堂へ… たっぷり降雪した翌日の立山主峰・雄山に登ってきた

今年も11月の立山・室堂平へ行ってきました。昨年は11月頭でしたが、今年は11月17日(日)と18日(月)の2日間。昨年同様に長野県の扇沢から立山黒部アルペンルートでアクセスしました。

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初日17日は立山の主峰・雄山に登り、昨年同様に「みくりが池温泉」に宿泊。翌18日は浄土山に登る計画でしたが強風につき室堂山展望台までのハイク、さらにもう1泊できる予定でしたが、天候悪化もあり2日目のうちに扇沢に戻るスケジュールとなりました。

今年は11月の立山・雄山に登ってみたい

昨年も11月の頭に室堂を訪れていますが、雪の室堂平に泊まることが目的で室堂山展望台に行ったのみでした。今年は立山の主峰、雄山まで行くことを目標に、降雪と天気のタイミングを狙っていました。

昨年よりも降雪、冠雪のタイミングが遅れていたこともありますが、我が家の都合もあって11月も後半に入った17日から19日に掛けて休みを確保しました(最終週は混み合うので避けました)。

あとは天気次第ですが前々日の15日から降雪があり、16日には午後から吹雪(富山側のアルペンルートが閉鎖)、17日から18日にかけて晴れの予報が出て、再び18日の夕方から荒れる予報というかなり綱渡りのタイミング……。現地に行くまでは本当に晴れているか怪しい状況でしたし、山に登るかは現地の状況を見て判断するとして、第一の目標は雪の室堂で過ごして、みくりが池温泉でのんびりすることにと決め15日の時点でみくりが池温泉を予約しました。

11月の立山室堂での過ごし方などについては、先日書いたこちらの記事もどうぞ。

ちなみにこの時期の立山は完全に冬山。アイゼンやピッケルもちろん、稜線では10m/s以上の風が吹き付けるので完全な冬山装備が必要です。この日の室堂の予報では最低気温-8℃、最高気温-3℃だったかと。

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その他、4月、5月、11月の立山室堂周辺での登山、スキー、スノーボードに際しては、指定様式での登山届け提出(指定用紙の他、Compassからも行えます)やビーコン携帯等の入山ルールが設定されています。事前によく確認しておきましょう。

最新の山の情報は室堂ターミナル1階の入山安全相談窓口にて入山安全指導員の方に確認や、2階への階段踊り場に掲示されている山岳情報も確認しておくといいかと思います。

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11月18日(帰宅日)の山岳情報@室堂ターミナル

アルペンルートを扇沢から室堂へ

17日の未明に東京を種発、暗いうちに到着した扇沢の無料駐車場は昨年以上にガラガラでした。
11月5日以降の室堂始発バスは8:30ですが、時刻表を2度も読み間違えて6時台、7時台に扇沢の駅に行ってしまい、もうそのまま駅のロビーで始発を待つことにしました(笑)

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完全に間違えている時間帯(日の出前の空が綺麗でした)

去年は間違えなかったのですがおかしいなぁ……。
駐車場から日の出を見るぐらい時間を間違えてしまったので、扇沢の駅がモルゲンロート(誤用)してるのまで見てしまいました(苦笑)

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モルゲンロート扇沢駅を見た1時間後に出直し(これも1時間以上早かった……)

土曜日まで降雪した翌日の日曜日なのでそこそこに混み合うかと思ったら、スキーや登山客はごくわずか。最終週を除いたら、冬のアルペンルートは(日〜平日)そんなものだそうです。

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最終的には始発バスまでに数十人の列ができていました

2019年シーズンからトロリーバス(無軌条電車)から電気バスになった関電トンネルバス。4月は富山側からのアクセスだったので、初めてお目に掛かります。

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黒部ダム、黒部平、大観峰……と乗り物を乗り継いで10時前に室堂ターミナルに到着しました。黒部ダム側から見た雄山はまだ雲が掛かっていましたが、予報では昼過ぎにかけて晴れるようです。

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ターミナル内で準備をして外に出るとこの青空。雄山の山頂付近に少し雲が見えますが、ほぼ快晴の室堂平です。前日は80cmの降雪があったようで、気温も氷点下、完全なパウダースノーが積もっています。

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わかんを履いて雄山登山スタート

10:30に登山スタート。しばらくつぼ足で歩いてみて、これはアイゼンよりもわかんだなと立山室堂山荘の手前でわかんを装着しました。雄山にかけては既に先行者のトレースが付いていますが、それ以外は前日までの新雪パウダーなのでわかんの方が何かと楽です。

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目指すはこの中央の雄山。夏山ならコースタイム2時間程度ですが、この時期はどんなものでしょう?

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一ノ越に掛けての緩い登り。この状況なら一ノ越まではわかん+ストックで良さそうです。

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それしても降雪直後の立山なんて初めてです。すっかり周囲の山は雪化粧していますし、足元にはサラサラのパウダースノー。贅沢な雪山シーズンのスタートに恵まれました。

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気温は氷点下ですが、動いていると汗ばむぐらいなのでハードシェルは脱いでフリースでの行動。浄土山の影に入るとちょっと冷えます。

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ハイマツもすっかり雪化粧。霧氷というかエビの尻尾が育った樹氷になってますね。

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雄山を見上げる妻。まだまだ遠いですね。

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徐々に斜面が急になりますがジグザグしつつ一ノ越まではわかんで行くことにします。

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スキーヤー、スノーボーダがいるのは山崎カール方面でしょうか。

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室堂ターミナル方面を振り返る。

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この最高さ、伝わりますでしょうか?

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一ノ越直下の登りはなかなかキツいですね。しかし前を行く妻がなかなかに調子よさそう。普段は3000mに近づくと軽い高度障害の出やすい妻ですが、朝方扇沢でダラダラしてからアルペンルートをやって来たのでいつもより順応できてるのでは?と自己分析していました(本当かは知らん)。

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風が強くなってきたのでバラクラバを被って……

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ハードシェルも羽織ります。

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さて、もうひといき。

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足元がことごとくエビの尻尾になっていて風の強さが想像できるかと……

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一ノ越でアイゼンに履き替えて雄山山頂へ

一ノ越に到着。だいたいここまで1時間。

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雄山直下の登り。これはわかんでは無理っぽい。山荘の風裏でアイゼンを装着し、ストックをピッケルに持ち替えます。わかんとストックは一ノ越山荘の脇にデポさせて貰い少しだけ軽量化。

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風は強くなってきましたが行けない程ではない。予報では15m/sになっていましたが、体感でも10数m/sはあるように感じました。4月に別山側から縦走した際はこちら側の斜面はかなり雪が消えていましたが、雪が付き始めのこの時期の方が雪深いですね。

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比較的急登なのでグングン標高が上がります。岩と雪のミックスですが、雪はクラストする手前ぐらいでアイゼンもよく効きますし、風の影響以外は歩きやすい印象です。

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先行していたグループが下りてきました。立山スタートで準備が早かったのか、前日土曜日から室堂に泊まっていた人達か?(一ノ越の手前でも既に下りてくる人達はいました)

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日本海側はっけこう雲がありますね。

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そしてギザギザなエビの尻尾できまくりの雄山斜面。雪山始まってますね。

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あ、槍ヶ岳が見えてる。

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槍ヶ岳、水晶岳、笠ヶ岳…… 北アルプス南部もよく見えてます。

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三ノ越で少し息を整えて……

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笠ヶ岳。その向こうは乗鞍?

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ここまで上がってくるとみくりが池もよく見えます。

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もう少しかな。

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最後の先行者が下りてきて、この後我々が下りるまで山頂貸し切り。ラッキーなタイミング。

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最後の階段を登り切ったら……

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雄山山頂を貸し切り状態で過ごす午後

13時10分過ぎに雄山山頂に到着。そういえば冬期の3000m峰は初めてですね。

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上空にはやや雲が出てきましたが、富士山や南アルプスまでよく見えてます。

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雄山神社の峰本社 神殿。鳥居も結構雪を被ってます。本当に3000mを超えているのはあそこだけかな。

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こちらは雄山神社の社務所。風を避けられるので、後でこの前で休憩させて貰ったりと。

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それでは神殿の方へ。夏山シーズンは拝観料を払わないと入れないそうです。積雪期にしか来たことがなかったので、少し前まで知りませんでした。

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神殿の直下。大汝方面のトラバースはかなり恐そうです(いくつかのトレースを確認)。神殿の裏から直接下りるのもまだ雪が少なくて恐そうですし、なんにせよ我々はここまでにしておくのが良さそう。

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雄山山頂3,003m。立山の稜線の向こうには剱岳。お天気もなんとか持ってくれました。

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縦走路から剱岳。

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室堂平絶景なり。

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いつの間に凄い雲海が広がっていました。ということは富山の街からここは見えてない?

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北アルプス南部方面。

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後立山方面。秋に登った爺ヶ岳。種池山荘も見えています。

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右から鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳……その奥のひときわ白い山は白馬かな?

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黒部ダム。

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春は雷鳥だらけでしたが、この日見たのはホシガラスのみ。

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しかしこの絶景なので文句はありません。

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最高過ぎて帰りたくない……

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富士山から北アルプス…… はさっきも撮ったっけ。

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社務所の前で風を避けつつ軽く食事をしたりで、気が付いたら14時過ぎ……。
かれこれ1時間弱山頂を“2人じめ”してしまいました。その間に太陽の角度も変わり、より山の陰影がクッキリと…… 到着した頃とはまた周囲の印象が変わって見えます。

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いつまでも眺めていたいですが、そろそろ下山しますか。

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翌日は一ノ越を挟んだあちらの浄土山に登る計画を立てていましたが、かなり風が強くなりそうな予報も出ていますし無理はやめておきましょうか。また来年以降のお楽しみですね。

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11月の雄山、最高でした。また来よう。

一ノ越、そして室堂へ……

下りも十分に注視して……

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再び一ノ越山荘。まだ14時半ですがのんびり写真を撮りながら歩いているので、一端みくりが池温泉に電話を入れておきます。日没は16時半と教えて貰いました。

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強風に晒された斜面はかなり締まっていたのでそのままアイゼン+ストックで下山します。

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人のいない室堂平の夕暮れ

15時過ぎの室堂平。この時間になるともう日帰りの観光客はいません。

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ただただ静かな雪原が広がっています。

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太陽は雲に隠れてるので山は焼けなさそうですが、富山湾方面の空は雲海と淡い色に染まっています。

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そしてみくりが池。

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風は収まっていますが既に池が凍り始めていてリフレクションはありませんが、これはこれで素敵じゃないですか。

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そして本日の宿、みくりが池温泉へ。よく見たら向こう側の雷鳥沢方面にはいくつものシュプール。雪の感じを見ると別山方面、まだ夏道が使えるのかな?

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こちら側はかなり凍ってしまっていますね。

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一端みくりが池温泉にチェックインしてから外に出てみるとこの夕焼け。

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日が暮れる頃には完全に曇ってしまったので今夜はぐっすり眠れそうです。

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この日泊まったみくりが池温泉と、翌日の室堂山ハイキングについては別記事にて。

カメラはいつもの2台。2台目のE-M1 MarkIIもオーナーズケアプラスに加入してメンテナンスを終えたばかりです。宿に入る前に結露対策で、FOCUSの巾着の雨蓋をきっちり閉めておきます。

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山行ルートと活動データ

当日のYAMAPログ。記録はPRO TREK Smart WSD-F30にて。


この日は私のiPhone 8が不調で、雄山山頂で落ちたり、モバイルバッテリーを接続しても再起動を繰り返すような状態でした。一方で妻のPixel 3は安定して動いていたようなので、スマートフォンでログ取りをする場合は、なるべく新しめの機種を使った方が良さそうですね。
冬山シーズンに向けてそろそろスマートフォンの買い換えを真剣に検討する必要がありそうです。

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村松昭氏の河川絵本「日本の川」シリーズ3冊をアトリエ77で購入、最高過ぎるので全力で紹介したい!

今年の2月にブログで紹介した、絵地図作家 村松昭(むらまつあきら)さんによる山や川の絵地図と、府中本町にある村松さんのアトリエ兼店舗の「アトリエ77」について……の続編(?)。


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前回アトリエにお邪魔した際に拝見して、絵地図と共に気になっていたのが、「日本の川」という絵本シリーズ(公式サイトリンク)。村松さんが得意とする、鳥瞰絵図(鳥の視点のような俯瞰の絵図)で描かれた河川の絵本で、上流から河口までを全32〜40Pほどのボリュームで描いています。

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対象年齢は小学校低学年からの子供向けとして作られた絵本ですが、各河川流域のランドマークから代表的な河川施設、そしてその土地に纏わる歴史ネタなども盛り込まれていて(ブラタモリ的?)これが大人が見ても十分に楽しめる内容になっています。

先日の台風19号による全国の河川災害もあり、以前から馴染みの深い川について色々と思いを巡らすこともあったりして、改めてこの絵本をちゃんと読んでみようとアトリエ77を訪問しました。
展示されている見本を拝見しつつ、今回3冊の「日本の川」を購入してきました。「たまがわ」「ちくまがわ・しなのがわ」「あらかわ・すみだがわ」の3冊です。

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これがどれも最高の絵本でして、皆さんにもぜひ実際に手に取って見ていただきたいものなのですが、その魅力の一端でも伝わればと一部をご紹介します。

* *

まずは、私にとって相模川と並んで身近な川である「多摩川」。表紙は丁度私の住む(というか村松さんの地元である)府中市の武蔵野線、南武線鉄橋のあたりですね。郷土の森博物館やサントリーのビール工場も見えています。

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中扉は多摩川源流域のイラスト。いやー、ワクワクしますね。

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どの川でも神様と子供がナビゲーターになって源流域から下流までの流域を紹介していくスタイル。多摩川は山犬の神様、荒川は白髭の川の神様、信濃川は天狗がナビゲーターです。

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そう。多摩川は奥多摩湖(小河内ダム)を過ぎるまでは多摩川と呼ばれてないのですよね。そんな多摩川源流部にしっかり4ページ割いてします。奥多摩(奥秩父)の山も描かれています。

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「丹波川(たばがわ)」が「多摩川」の名前の元になった説を紹介しつつ、諸説ある所にもしっかり触れる神様。荒川の神様もオオカミがいないとは言い切らなかったりと非常に好感が持てます(笑)

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数頁ごとに流域地図だけでなく、河川の大きな施設を紹介すページも。小河内ダムのページには余水吐水門もちゃんと描かれています!

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羽村の取水堰!!!!

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府中郷土の森は多摩川の砂利を採取した跡地だったのか!知らなかった!

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私の生まれた年に起こった狛江の洪水。

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二ヶ領用水の円筒分水。先日の台風で越水のあった三沢川や平瀬川、かつての湿地帯であることなどがネットで指摘されていましたが(なんなら住むには適さない土地、ぐらいの論調のものも……)、江戸時代から農業用水が整備され、常に人の手によって水と戦い水と共に暮らす努力がなされてきた土地であることにも(人は水がないと生きていけない)目を向けて欲しいなと…… すみません、脱線しました。

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等々力、宇奈根など多摩川を挟んで同じ名前がある土地のエピソード。

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そして河口部へ。この「日本の川 たまがわ」は羽田空港D滑走路がまだ工事中だった2008年に出版された、日本の川シリーズの第一作なのでした。

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続いて「千曲川・信濃川」。甲武信ヶ岳スタートと思いきや金峰山の五丈岩が登場! たしかにどちらの山も信濃川の源流域かつ、中央分水嶺なのですよね。

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八ヶ岳も確か千曲川の源流域のひとつ。小海線にめっちゃスポットが当たってる!

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千曲川・信濃川メインではありますが、忘れてはならない犀川。槍ヶ岳に源流部を持つ我らが梓川に、同じく北アルプス源流の高瀬川、鹿島川ともう山ファン大満足のページ。

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流域の途中で季節が変わっていく演出も素敵ですねー。北信から新潟へ、千曲川から信濃川に名前を変えるエリアは雪国として描かれています。

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この先の西大滝ダム、大河津分水路の描写も最高なので、ぜひ現物を手に取っていただきたい!

そして3冊目は「荒川・隅田川」。

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日本の川シリーズで最も新しい本(2016年出版)なので秩父の滝沢ダムにしっかり水が貯められています。「秩父市(旧大滝村)」と合併前の村の名前もちゃんと分かる親切設計。

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秩父の街は三段に分かれた河岸段丘。秩父出身の妻から教えて貰いましたっけ。

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ムサシトミヨ!

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みんな大好き荒川放水路と岩淵水門。

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各本、巻末には索引もあるので逆引きで楽しむのもいいかも。

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以上、駆け足でごく一部のご紹介でしたが、ぜひ実際に本書を手に取ってみていただきたい絵本シリーズ。この他にも「筑後川」「吉野川」「石狩川」「淀川」の全7種類。流域の取材はかなり時間を掛けて行われているそうで、もっと他の河川も見てみたいのですが(私はやっぱり地元の相模川……)製作には相当の手間が掛かっているようなので、あまり無理も言えませんね。

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といった感じで大人の私が大喜びで楽しんでいるこのシリーズですが、本来は子供向けの設定で作られている本なので(平仮名多めで漢字には全てルビがふられています)、川好きなお子さんがいらっしゃるご家庭にもぜひ知って貰いたいなと。

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村松さんの本や地図はAmazonや書店などでも手に入りますが、アトリエ77で購入するとこんなオマケも付いてきたりします(写真を撮り忘れましたが「秩父・奥秩父散策絵図」の絵はがきも貰えます)。

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日本の川 たまがわ

日本の川 たまがわ

あらかわ・すみだがわ (日本の川)

あらかわ・すみだがわ (日本の川)

ちくまがわ・しなのがわ (日本の川)

ちくまがわ・しなのがわ (日本の川)

よどがわ (日本の川)

よどがわ (日本の川)

ちくごがわ (日本の川)

ちくごがわ (日本の川)

よしのがわ (日本の川)

よしのがわ (日本の川)

いしかりがわ (日本の川)

いしかりがわ (日本の川)

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1年がかりで描かれる巨大絵地図:村松昭氏による山と川の散策絵図をアトリエ77で見てきた

突然ですがこの大きな絵地図、何だか分かりますでしょうか?

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滝沢ダムのループ橋にサントリーのビール工場、私にとってもなじみ深い秩父エリアや多摩川流域が詳細に描かれたこの絵地図について今回は紹介します。

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以前から気になってた謎の絵地図屋さん?

東京の府中市に住んでいる私。以前、記事にしたこともある、ワンタン麺がとても美味しい府中本町のラーメン屋「いつみ屋」の隣に、以前から気になっている場所(店?)がありました。看板も何もないこの場所は一体……?

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シャッターが下りているのがこの日は定休日の「いつみ屋」

よく見るとディスプレイされているのは地図でしょうか? 大きな絵地図が何枚もディスプレイされた店内、よく見ると山っぽい地図も飾られています。地図専門店(最近はあまり見なくなりましたね)かなと思ったけど、それとも違うみたい。

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これまでなんとなく気後れして入るのを躊躇っていたのですが、昨日近くに用事があったので、思い切って飛び込んでみました。

村松昭さんと「アトリエ77」

ここは村松昭(むらまつあきら)さんという絵地図作家さんによる店舗を兼ねたアトリエ(名前は「アトリエ77」)でした。中に入って拝見していると、村松さんご本人が出てこられ地図を見ながら色々と話を伺うことができました。ブログに掲載する許可を頂いたので、ちょっとご紹介してみたいと思います。

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アトリエ77 村松 昭(むらまつ あきら)
1940年、千葉県市川市に生まれる。
都立立川高校卒業後、桑沢デザイン研究所などでデザイン、油絵、リトグラフ(石版画)を学び、そのかたわら1972年頃より絵地図、鳥瞰図(ちょうかんず)を作りはじめる。現在は東京都府中市に在住。
via: アトリエ77 ~村松昭 絵地図の世界~>TOP

アトリエ内に飾られている絵地図は、全て村松さんによる水彩のイラストが元になっているそうです。主に山と川の絵地図が中心で、山の地図はその多くが約90×60cmという大きなサイズのもの(原画はさらに大きなサイズで描いているそうです)。参考までに一般的な国土地理院の2万5千分1地形図のサイズが46×58cmです。

さらに掛け軸のように下がっている川の地図は、幅20cmに対して長さが300cm(3m!)というまるで絵巻物のような作品です。

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それぞれの絵地図は所謂「鳥瞰図」(文字通り鳥が上空から俯瞰したような視点で、斜めに見下ろした図法)で描かれていて、縮尺やランドマークなどはデフォルメされつつも、独特のリアリティを併せ持つ楽しい絵地図になっています。驚くべくはその細かな書き込みの量!

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どの地図も普通の平面地図をただ鳥瞰図に起こしただけでなく、実際に現地に足を運ばないと分からないような様々な情報が事細かに盛り込まれています。

村松さんによると1枚の地図を描き上げるために、現地に赴いての取材やスケッチなども含め1年近くかかっているそうです。

個人的に馴染みの深い奥多摩や高尾、秩父、富士山から富士五湖や外輪山の山々まで含んだ地図もあり、食い入るように見てしまいました。

私が「登山をやってるんですよ」と話すと村松さんが見せてくれたのが「南アルプス鳥瞰絵図」。「全てに登った訳ではないですよ」と仰ってましたが、あの広大な南アルプスエリアを1枚の絵地図にまとめるご苦労を考えたら、それはもう気の遠くなるような作業だったことでしょう(2016年作と新しい作品のよう)。

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南アルプス鳥瞰絵図 ([バラエティ])

南アルプス鳥瞰絵図 ([バラエティ])

また、例えば今回購入してきた「秩父・奥武蔵散策絵図」を見ると初版は1984年になっていますが、2015年に最新の改訂が入っています。そんなこともあり、冒頭で紹介したように1998年竣工の浦山ダムや2008年竣工の滝沢ダムもちゃんと描かれているのです。

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「荒川・隅田川散策絵図」でもやはり東京スカイツリー完成時には、当然書き足すことになったのだとか。「元々何もなかい場所なので書き足しやすかったですよ」と仰ってました(笑)。
ちなみに現在は新規の地図製作はお休み中とのこと。とても大変な作業なのだと思いますが、村松さんが描く八ヶ岳エリアの地図なんてぜひ見てみたくなりました。

現在入手できる作品の目録がこちらで、山の絵図が7点、川の絵地図が9点、その他屋久島や北陸新幹線など4種類、さらに偕成社から出版されている絵本「日本の川」シリーズが7冊あります。

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この絵本がまた素敵で「ちくまがわ・しなのがわ」は水源である甲武信ヶ岳から始まり、ページをめくっていくと槍ヶ岳水源の梓川が犀川と名前を変えて千曲川に合流、新潟県に入り遂に信濃川に流れを変えて日本海に注ぐまでが、横位置のイラストで描かれています。こちらも気になるものばかりなので、欲しくなってしまいました……。

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日本の川 たまがわ

日本の川 たまがわ

ちくまがわ・しなのがわ (日本の川)

ちくまがわ・しなのがわ (日本の川)

追記:「日本の川」シリーズを3冊買ってみました。


「秩父・奥武蔵散策絵図」

それぞれの絵地図の詳細はぜひアトリエ77に足を運んで見て頂きたいのですが、今回私が購入してきた絵図の中から少しだけ雰囲気をご紹介します。

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商品パッケージは山と高原地図よりも少し縦長な程度で意外にコンパクト
* *

魅力的な山地図の中から今回選んで買って来たのは「秩父・奥武蔵散策絵図」。奥秩父山塊の上に(つまり西が上)下(東)は飯能〜越生〜寄居。南(左)は雲取山や奥多摩〜青梅といった東京の端、北(右)は神流町あたりまでの範囲を絵地図化したもの。

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アトリエ77の外からよく見える場所にもディスプレイされています

山や川、峠の名前から公園や観光のランドマーク、秩父エリアでは「夜まつり」や「龍勢まつり」といった祭りの名前も書き込まれています。

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他にもみかん栽培の北限とされる寄居の風布や……

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私の好きな旧大滝村の滝沢ダムに二瀬ダム(アーチ式に描いて欲しかったなあ ←)、以前から名前が気になっていた「芋掘ドッケン」の名前を見つけて嬉しくなってしまいました。

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ちなみに秩父育ちのうちの妻は地元夜祭りの日程が書き込まれていることに喜びつつ、「秩父鉄道は4両編成でない」などとツッコミを入れておりました……(笑)

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前回の記事でお届けした奥秩父の雁坂峠に雁坂嶺、よく見ると雁坂小屋もありますね!

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……なんてことを見始めると止まらなくなる遊び心満載の地図なので、これは秩父の義父、義母にプレゼントしようかなと買ってまいりました(と言いつつ開けて見まくってる)。

念のためですがこの地図は登山地図ではないので、登山のガイドとしては用いませぬよう。もちろん山が好きな人が見る分にはめちゃくちゃ楽しめます。

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「多摩川散策絵図」

そして20cm×3mの多摩川全流域の絵地図。源流の笠取山から小河内ダム(奥多摩湖)を経て秋川等の支流と合流しながら、羽田と浮島を両岸とする河口で東京湾へと注ぐまでの138kmが1枚に繋がった絵巻は圧巻!

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奥多摩の渓谷エリアかかる橋、何気に秋川、北秋川も源流部から描かれているサービスっぷり、流域に住む動物から史跡まで、より実用性の高い文字通りに「散策地図」の色が強い作品になってます。

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府中市民としてはやはり地元である是政橋周辺だったり、個人的に毎年桜を楽しみにしている二ヶ領用水、もちろん多摩川台古墳群だってあります。

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「はけ」とも呼ばれる河岸段丘もしっかり描かれています。

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極めつけはガス橋付近に懐かしの「タマちゃん(2002年8月)」の姿(笑)

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「手塚ワールド(計画断念)」なんて知らなかったな……。

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村松さんによると「山はもう登れないけど」という世代の方が、この散策絵図を手に羽田から奥多摩までを数度に分けて歩かれたりしているそう。確かに下手なガイドブックよりもデフォルメされたイラストで興味や想像力をかき立てられて、この絵地図を見ていると実際に現地を歩いてみたくなります。

この川絵図にはメジャーな大河の他に「玉川上水」や「野川」なんて渋いセレクトもあって、これらを片手に現地を散策するのは普通にやってみたいかも……。

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多摩川散策絵図―源流から河口まで (村松昭散策絵図シリーズ (4))

多摩川散策絵図―源流から河口まで (村松昭散策絵図シリーズ (4))

村松昭 散策絵図シリーズ13 野川散策絵図 (村松昭 散策絵図シリーズ)

村松昭 散策絵図シリーズ13 野川散策絵図 (村松昭 散策絵図シリーズ)

地図を手に想像を広げ、街を野を歩く楽しみ

私自身は登山を趣味にしていることもあって、今も紙の地図とはそれなりに縁がありますが(現地では紙地図よりGPSマップを見ることばかりですけども)、道路地図はほぼカーナビに置き換わっていますし、外を歩く際に参照する地図はスマホのGoogleMapのみ。
スマホがあれば、どんな知らない街に行っても安心ですし、ルートナビや最新情報の更新速度など紙地図時代ではありえないぐらい便利になりました。

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しかしながら今回出会った村松さんの散策絵図は、そんな便利で正確な地図とはまた違う、散策の楽しさを久々に思い出させてくれました。
細かい道や最短のルートが載っている訳ではありませんが、イラストをヒントに季節の花や鳥を探して歩いたりたり、今まで気付かなかった史跡との出会いを楽しんでみたり、普段の登山とはまた違う街や野歩きをしてみたくなる地図たちでした。

気になった方は、ぜひ一度村松さんのアトリエ77を訪ねてみてください。
公共交通の最寄りはJRの府中本町駅(徒歩3分)か京王線府中駅(徒歩10分)、アトリエ77の地図も村松さん手書きのものがホームページに掲載されていました(地元民はこれを見ているだけでも楽しくなります)。

via: アトリエ77 ~村松昭 絵地図の世界~>お問合わせ
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それにしてもなんというラーメンからの囲まれっぷり(笑) 実は現在さらにもう1店舗のラーメンがアトリエを挟んだ府中街道沿いにあったりするのですけども……。

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