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首都圏からも比較的アクセスの良い巨大ダム5選

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「ダムマニア」にはほど遠い私ですが、昔からダムが好きです。

子供の頃から神奈川県の津久井湖、相模湖といったダム湖(リザーバー)でバス釣りをして育ったせいか、山間部のコンクリート建造物+急深のダム湖という組み合わせに妙に興奮を覚えがちな私。子供の頃に見た黒部ダムの雄大な姿の影響も、大きいと思うのですが…。

ダムマニアでなくったってダムは楽しいのだ!

ダムという巨大建造物についてはネット上にもマニアックな愛好家も多く、語るにはやや弱い私のダム愛ですが、世の中そこまでディープなダム好きばかりではないでしょう。そこで、山奥の隠れたダム巡りをする程ではないけど「旅先でダムを見かけると思わず興奮してしまう!」位のライトなダムファン、ダムファン予備軍の方々のために、東京近郊からも比較的アクセスの良いダムを紹介してみようと思います。

今回は分かりやすく「ダムの凄さ」を体感できる巨大ダムを中心に集めてみました。巨大ダムの定義が特にある訳ではありませんが、堤高が150m近くあると国内でも有数の大型ダムに数えられるかと思います。また、ダムの大きさは単純に高さだけでなく幅(長さ、堤頂長)や周囲の谷の広さ、深さなどでも見え方が変わってくるので、個人的な独断と偏見で「これは巨大ダムだ」と思うものを選んでみました。

ちなみに、名実共にに日本のダムを代表する富山県の黒部ダム(黒四ダム)は186mという堤高で、日本一の高さを誇っております。先日書いた大井湖上駅の記事に登場する長島ダムもなかなかの巨大ダムですが、こちらは堤高109m、堤頂長308mというサイズ。今回登場する5つのダムは全てどれもこれらの数字は上となっております。

宮ヶ瀬ダム(神奈川県)

まずは我がふるさと神奈川県(相模原市)が擁する巨大な重力式コンクリートダム、宮ヶ瀬ダム。こちらは竣工が2000年とかなり新しいダムです。

堤高156mと全国規模でも同率6位に並ぶ関東屈指の巨大なダム(堤頂長375m)。ダムのサイズだけでなく、そのダムが湛えるダム湖「宮ヶ瀬湖」も首都圏では奥多摩湖と並ぶ巨大なリザーバーです。観光地としても開かれたダムになっていて、ダム直下のあいかわ公園などは近隣市町村の住民の憩いの場となっています。

定期的に観光放流なども行われていますし(冬季は休止)、宮ヶ瀬湖の湖畔エリアには大きな公園や飲食施設なども充実しているので、今回の5ダムの中で最も観光がてらに楽しめるダムかもしれません。ダムの上り下りは堤体内部のエレベーター及び、インクライン(ケーブルカー)で移動することもできます。


浦山ダム(埼玉県)

続いては私の妻のふるさと、埼玉県は秩父エリアの巨大ダム「浦山ダム」です。秩父市街地から程近く、国道140号線を三峰口方面に走っていると、突然左手に巨大な重力式コンクリートダムが姿を見せます。

山の中の静かなダムですが、ダムサイトには駐車場やトイレなどの施設も充実していますし、ダム見学も行えるようになっています。


重力式コンクリートダムでは国内2位になる堤高156mの高さを味わうには、ダム直下から498段の階段を自力で登ってみるのもオススメかも…!?


滝沢ダム(埼玉県)

秩父エリアの巨大ダムをもう1つ。浦山ダムと同じく荒川水系の最上流部に位置するダムの1つで、竣工は2007年と非常に新しい近代ダムになります。堤高は132mと浦山ダムに譲りますが、堤頂長424mと滝沢ダムの方が広く(裏山ダムは堤頂長372m)、大きく開けた谷に位置してることもあり、見た目のインパクトはこちらの方が上かもしれません。

雁坂トンネルで甲府方面へと抜けられる国道140号線を走っていくと、一気にダムの高さを駆け上がるループ道路「雷電廿六木橋」があり、そこからも滝沢ダムの姿を一望することができます。浦山ダム同様にこちらも開かれたダムとなっているので、様々にダム見学を楽しむことができます。


ちなみに同じ荒川水系の二瀬ダムとは年の離れた兄弟のような位置関係ですので(地図でみると丁度南北に2つのダム湖が横たわっています)、滝沢ダムを見学される際はぜひこちらの二瀬ダムも訪れて頂きたいです。重力式アーチダムという日本で12基(関東エリアでは唯一)しかない珍しい形式のダムで(一見、普通のアーチ式ダムに見えますが)、実に味わい深い昭和のダムとなっています。


小河内ダム(東京都)

神奈川、埼玉と来ましたが、我らが東京多摩エリアを代表する巨大ダムがこちらの「小河内ダム」。

多摩川の最上流部に位置し、都民の皆さんには「奥多摩湖」というダム湖の名前の方でお馴染みかもしれませんね。竣工は1957年と歴史のあるダムで、堤高146mという超巨大な重力式コンクリートダムが、まだ戦後とも言えそうなこの時代に作られたことは驚きです(おっと、「もはや戦後ではない」は1956年でしたっけ…)。

青梅線終点の「奥多摩駅」からバスにのれば30分程度で小河内ダムまで行くことができます。周囲には奥多摩登山の起点も数多くあり、温泉観光、ツーリングやドライブの休憩地点としても賑やかなエリアなので、宮ヶ瀬ダムと並んで観光がてらのダム詣でには最適なエリアかもしれません。


下久保ダム(群馬県/埼玉県)

利根川水系にはアーチ式の矢木沢ダム、ロックフィルの奈良俣ダム、そしてコンクリート重力式草木ダム、と巨大なダムがいくつもありますが、比較的首都圏から近いのが埼玉県と群馬県の県境に位置する下久保ダムでしょうか。

http://www.flickr.com/photos/98246309@N00/408792619
photo by Fluoride's memories

バス釣りの愛好家には「神流湖」というダム湖の名前の方で知られていますが、名前の由来である「神川町」という地名は埼玉県側のものです。
実はここのダム&湖はまだ訪れたことが無く、自分で撮った写真もないのですが、湖の形がどことなく神奈川県の津久井湖に似ていることもあって(?)、昔から妙に親近感を抱いております(笑)

堤高129mのコンクリート重力式ダムで、堤頂長は605mとこのタイプのダムにしてはかなりの長さ。この長さの理由の1つとして、埼玉側の堤体が90度に折れ曲がっているという、特殊な形状なのも一度見にいってみたいダムです。


番外編:三保ダム(神奈川県)

5選を書き終わって大事なダムを忘れていたことに気づき、急遽1枠増やしてしまいました。ロックフィルダムという形式にしては比較的大きめの95mの堤高を持つ三保ダム。県内では丹沢湖という名前でお馴染みのダム湖です。

三保ダム
Photo: 三保ダム by Fluoride (sasablog)

元神奈川県民としても、相模川水系、多摩川水系のダムを紹介しておいて、酒匂川水系のダムを入れない訳にはいきません。
このダム立派な洪水吐のあたりを見ると重力式コンクリートダムに見えるのですが、複合型という訳でもなくあくまでロックフィルダムに設置された洪水吐なのだそうです。
バス釣りやキャンプで訪れたころがありましたが、写真を撮るようになってからは行ってなかったこともあって、すっかり失念しておりました。5選からははみ出してしまいましたが、季節によっては堤体の芝生がとても美しい山奥のダムですので、おまけで紹介させて頂きました。


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