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スイス旅行記:3日目[憧れのアルプスを臨むベルナーオーバーラントへ]

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スイス旅行記の続き。首都ベルンからベルン州南部のベルナーオーバーラントへ。3日目からいよいよ今回の旅のメインイベントである、スイスアルプスを望む山岳エリアへと移動します。


ベルナーオーバーラント

アイガー、メンヒ、ユングフラウの三山に代表されるスイスアルプスの名峰が連なるベルン州南部の高山エリアは「ベルナーオーバーラント」と呼ばれ、その入口であるインターラーケンを始めとした数多くのリゾート地が点在しています。

ユングフラウ三山

その中でもアイガーのお膝元であるグリンデルワルトは夏はハイキング、冬はスキーの拠点として、日本人にも人気の高い町。当初は我々もこのグリンデルワルトあたりでホテルを探していたのですが、奥さんが「メンリッヒェン」という標高2230mの山の上に1軒のみある山岳ホテルを見つけてくれ、そこの予約が取れたことでこのメンリッヒェンを拠点として2日間を過ごすこととなりました。

ちなみに今回の旅では往復の航空券と3泊分のホテル、スイスパスなどの手配は旅行代理店を通して予約をしましたが、それ以外の宿泊についてはインターネットの宿泊予約サービスBooking.comを利用しました。
ベルクハウス メンリッヒェン (スイス グリンデルワルト) - Booking.com

ベルンからイターラーケン〜シルトホルンへ

ベルンのホテルで朝食を済ませチェックアウト。ベルン中央駅からインターラーケン・オストまでICに乗って移動します。この日は移動距離がそれほどないのでスイストラベルパスは利用せず、ハーフフェアカードを利用。駅の自販機では行き先、パスの利用なども入力の上、カード決済でチケットを購入でき、観光客にも非常に分かりやすいシステムになっています。

目指すホテルは山の上ということで、直接行ってしまうと当日中の他へのアクセスが悪そうなので、行きがけに「シルトホルン」という標高3000m弱の展望台に寄って行くことにします。
ベルンから1時間もしないでベルナーオーバーラントの入口であるインターラーケンに到着。これは移動中のICから見えたトゥーン湖。見るからにリゾート地といった趣ですね。この時間帯はご覧の通りの曇り空でした……。

ベルナーオーバーラント鉄道(以下BOB)に乗り換えて谷間を進んでいきます。雪を被ったアルプスが見えてきました!

終点のラウターブルンネンに到着。ここから様々な山岳リゾートへ向けて鉄道、バス、ロープウェイなどを乗り継ぐ中継点のような小さな村です。ちなみにグリンデルワルト方面は、もう少し手前でBOBが分岐しています。

大きな手荷物はこの駅に預けていくことにします。コインロッカー又は大きなスーツケースなどは駅の窓口で有料(CHF5位?)で預けることが可能です。

シルトホルンへの生き方は複数あるのですが、我々はGoogle先生に従って行きはバスとロープウェイを乗り継ぐことにします。まずは駅前からPostAutoのバス(郵便バス)を利用します。看板の下に写っているのがユングフラウとブライトホルン。

バスの中から「シュタウプバッハの滝」が見えました。結構有名な滝らしいです?

お天気はまだイマイチなもののアルプスらしい雰囲気になってきました。

バスを下車しシルトホルンタール駅からシルトホルンまでは4本のロープウェイを乗り継いでいきます。欧米の観光客に混じって日本人の姿や、この日はインドからのツアー客も多かったですね。


ロープウェイを乗り継いでいくと、眼下には次々に美しい谷間の村の景色が飛び込んできます!


シルトホルンの一歩手前、ビルクまでもう少し。このビルクの展望台が一番景色が良かったかもしれませんね。また、ここから最後のシルトホルン行きのロープウェイがトラブルで1時間弱待たされてしまいました。

そしてシルトホルンはまさかの雲の中……(苦笑)

ということで自慢の360度展望台にやってきた訳ですが…… 肝心のユングフラウ三山方面には雲がかかってしまっています。

さっきまでいたビルク方面はご覧の通り……。

それでも雲がかかってない方角にはアルプスの絶景が広がっています!


こちら側の展望台も歩いて行けたのかな。

ちなみに、流石にここまで来るとかなり気温も低く、薄手のダウンを羽織っております。この日はもう少し下の方が眺めも良さそうかな?ということで、お土産なども軽く買い求めつつ下りることにします。


ミューレンで昼食〜ラウターブルンネン

ビルクまで下りてきました。

先ほどより少し雲が出てしまったかな? 右手奥に見えるのがメンヒとアイガー。そして中央付近に小高い山が尾根沿いに3つあるのが分かりますでしょうか……?

この中央らへん。中央すこし左の長い尾根上の白い点がこの日泊まるメンリッヒェンのホテルです。そして少し左の小さいピークがメンリッヒェンの頂上(後ほど登場)。

お腹も空いてきたので、ビルクからもう1段階下ったミューレンという小さな村で昼食を取ることにします。この村は日本人が想像する(所謂ハイジ的な)いかにもスイスの山村っぽい雰囲気で、とても良かったですねー。もっとゆっくりしたかったかも。

スイス滞在3日目にしてパンとチーズ以外の食事が食べたくなり(笑)、チャイニーズのレストランに入りました。アジア系の方が経営されてる店で、お店の方も親切ですし食事も美味しかったです。

ビールに唐揚げ、炒飯、春巻き、揚げ餃子…… たまりませんね(笑) やはり私は米が好き(インディカ米は炒飯に合いますね)。

しかし、どこを見ても美しい村です。綺麗なお花もたくさん咲いてて、絵に書いたようなアルペンリゾート。


行きとは少し違う帰り方で、今度はラウターブルネン・ミューレン鉄道という登山鉄道で下っていきます。

この登山鉄道の車窓も素晴らしかったですねえ。


行きとは違うロープウェイで直接ラウターブルンネンの駅へ下りていきます。

駅に丁度BOBの列車が入ってきたところ。


山間の美しい村ヴェンゲン〜メンリッヒェンへ

ラウターブルンネンで預けていた荷物を受け取り、今度はヴェンゲルンアルプ鉄道に乗って、ヴェンゲンというこれまた山間部の小さな村へやってきました。

ヴェンゲルンアルプ鉄道の車窓も素晴らしかった。

ラウターブルンネンなど下の町と道路が繋がってないこの村は、電気自動車のみが走るとても静かな場所です。



トイレの色に一瞬間違えそうになります。赤が男性トイレ。

アジア人の観光客も多いようですね。



このヴェンゲンからロープウェイに乗りメンリッヒェンまで一気に山を登っていきます。


このロープウェイは17時が最終便なので、それ以後は上に上がることはできません。


ロープウェイから見下ろすヴェンゲンの街。

メンリッヒェンに付きました! 向こうに見えるグレーの建物がこれから2日間を過ごすホテルです。標高は2000mを超えているので、空気も涼しく気持ちのいい場所です。

もっと山小屋っぽいホテルを想像していましたが、かなり綺麗なホテル。冬はスキーリゾートとしても使われているんですものね。

このメンリッヒェンの山岳ホテル「ベルクハウス メンリッヒェン」についてブログへの問い合わせが結構あったので、この宿に関する情報を1つの記事にまとめました。

部屋はこぢんまりとしていますが清潔ですし文句なし。事前の予約時はシャワーなしの部屋だったのですが、行ってみたらシャワー付きの部屋に案内してくれました。ラッキー!

窓を開けるとこの絶景……。もう言葉になりません。


メンリッヒェン周辺をプチハイキング

さて、もう時間が17時とこともあり、このホテルに泊まっている客以外は、このメンリッヒェンには人の姿がありません。まだ日暮れまで4時間以上あるということで、まずはメンリッヒェンの山頂まで20分程のハイキング。よく整備された緩やかな道を登っていきます。道の両脇には黄色い花が咲き乱れています。

アルプス三大北壁にも数えられるアイガー北壁の登頂ルート記録がありました。反り返る程の断崖絶壁は翌日、真下から見てここを登るなんて正気の沙汰じゃないな……と。

⑦のウェリ・シュテックのレコードルート。その際の動画を見ると凄すぎて笑ってしまいます(同じものがこの翌日に乗ったユングフラウ鉄道の車内でも流れていました)。

頂上には王冠のような展望台が……?


やってきました。素晴らしい見晴らし! 頂上にはこのようなベンチと王冠型の展望台が作られていました。まだかなり新しいもののようです。


正面(真南)にはユングフラウ三山。

西側の足下にはヴェンゲンの町、そして氷河が削ったラウターブルンネンのU字渓谷もクッキリ!


メンヒとユングフラウの間にはユングフラウヨッホの展望台が見えます。アイガーとメンヒの中をくりぬいたトンネルを走る登山電車に乗って行くことができる、ヨーロッパ最高峰の鉄道駅。もうスイス人何考えてるか分かりません(笑)

望遠レンズ代わりに持ってきたNikonのCOOLPIX S9700でアイガー(3,970m)をズーム。

メンヒ(4,107m)。

ユングフラウ(4,158m)とジェラートのような雪山。間は氷河なのかな?



東側にはグリンデルワルトの町も見えます。それにしても足下がお花畑過ぎます。


白い建物は。メンリッヒェンのロープウェイ駅。


メンリッヒェンは各方面へのハイキングの拠点にもなっています。どの方面へも下りながらのコースになっているので、多くの観光客が利用するのでしょうね。

ホテルの回りでアホみたいに写真を撮りまくっています……。


この日はこの時間位まで「ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5」をメインで使っていました(以後M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO)。AFはややもっさりですが、12-40mm F2.8 PROと比べても若干ですが広角感が強調されていいレンズですね。お花のアップなどもそこそこ行けるので、この辺の画角の標準レンズって結構私的に好きなのかもしれませんね。

ホテルの絶景レストランでの夕飯

ちなみに我々の部屋は左手上の屋根裏っぽい窓の部屋。どうりで見晴らしがいい訳です。外の空気が気持ちいいので窓を開けっ放しで出てきてしまいました……。


さて、絶景を堪能してようやく夕飯。ここではホテルに併設されたレストラン以外の選択肢はありませんが、実際にレストランを利用しているのは我々含めて5組程度でした(名札で窓際のテーブルが予約されているので分かります。我々以外にも日本人の家族が泊まっているようでした)
「アイガー北壁に乾杯!」 このエーデルワイスというヴァイツェンがめっちゃ美味しい!

食事はまあまあでしょうかね。ラクレットという溶かしたチーズとジャガイモの料理は、スイス名物ということで頂きました。このチーズ、豚骨みたいな匂いがします(笑)


ホテルのレストランはガラス張りになっていまして、この風景を眺めながらの食事はもう何を食べても美味しい訳です(笑)

夕食後、外に出たらメンヒの上空にお月様が昇ってきました。

そしてキツネが遊びにきました。ぼそぼそだけど可愛いですね。

しばらくホテルの回りをウロウロしてから夕日の山の中に消えていきました。



爆焼けのユングフラウアーベントロート&マジックアワー

さて、まだまだ素晴らしいイベントが用意されていました。メンリッヒェンの夕暮れショーの始まりです。西の空に太陽が沈んでいくと…… グラデーションに染まった夕焼けが。これは爆焼けの予感があります。

反対側はユングフラウ三山の北壁が紅く染まるアーベントロート。

中央のユンフラウの少し右手前にあるアイスクリームのようなブライトホルンも美しく染まっています。

太陽が沈む南の空も見事な夕焼け空。そして太陽が完全に沈みきると……

今度はユングフラウの山の上の空(雲)がピンク色に染まっていました!

こんな美しいマジックアワーは初めて見ました。

M.ZUIKO ED 12-40mm F2.8 PROの24mm相当では入りきらず。こんなときに超広角が欲しかった…… ということでパノラマ合成してみました。

パノラマにするほどブログでは写真が小さくなってしまうのが勿体ない!?

日が沈んで大夫冷えてきたので、ホテルに戻りますか……。お月様は相変わらず満月に近い状態なので、これだけのお天気だというのに、残念ながら星の方はそれほどでもない夜でした。まあ、でもこれ以上贅沢を臨んだらバチがあたりそうで……(笑)


ということで、メンリッヒェンの風景が素晴らし過ぎて、午前中のシルトホルンの記憶が完全に飛んでしまったぐらいですが(笑)、宿泊地をここに選んだのは本当に大正解でした。ホテルを見つけてきた奥さんに感謝!

天候が崩れたりしたら何もすることがなくなってしまう場所ですが、今回の旅行のひとつのピークがここにあったのは間違いないでしょう。そして翌日は、またさらに素晴らしいアルプスの景色に出会うことに……。

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Switzerland, 2015 - OKP fotolife