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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

気軽に尾根歩きの醍醐味を味わえる「岩殿山〜稚児落とし」の周遊コースを歩いてきた

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土曜日に山梨県の大月でハイキングを楽しんできました。

丁度、試してみたいカメラザックがあったので、使う予定のない三脚や望遠レンズを付けたカメラを詰め込んでみたところ、10kgちょいの荷物になりました。日帰りハイキングなのに…。でも、最近あまり歩いてなかったので、GWに向けて丁度いいトレーニングにもなるかな、なんて。

電車を降りてすぐのお気軽山城ハイキング

やってきたのは中央本線の大月駅。富士急行で富士急ハイランドや河口湖方面へ向かう乗換駅としてもお馴染みの駅です。新宿からだと中央本線の特急(「かいじ」「あずさ」など)で1時間、普通列車を乗り継いだ場合でも1時間半程度というアクセスです。

多摩在住の我が家は大月程度なら、特急に乗らずとも普通列車で充分です。ちなみに昨今の登山ブームのおかげで、休日の中央本線下りはそこそこ混み合います。早朝だとそうでもないですが、7〜8時頃ともなると八王子辺りからの乗車では下手すると座れなかったりするので、覚悟しておきましょう(これは奥多摩方面、丹沢方面の交通機関全てに言えますが)。

我々は豊田始発の中央線に乗ったので普通に座れましたが、9時前に大月に着いた頃には、富士山方面(恐らく三つ峠などのハイキングかな?)の登山客も含め、そこそこの乗客数となっていました。

さて、今回歩くのは大月駅からもよく見える「岩殿山」に登り、その後「稚児落とし」と呼ばれる岩山へと抜けて大月駅へ戻る周遊コースです。
岩殿山は戦国時代には武田氏の家臣であった小山田氏が詰城としていた山城跡でもあります(居城は谷村城とされていて、諸説あるそう)。小山田氏といえば、現在放送中のNHK大河ドラマ「真田丸」で温水洋一演じる小山田信茂が主君である武田勝頼を裏切るシーンを覚えてる方もいることでしょう。その武田勝頼がたどり着くことができなかったのが、この岩殿城なのです。

中央本線の踏切を渡る頃、正面に見えてきたのが岩殿山。標高634mと東京スカイツリーと同じ高さ(標高なので同じではないのですが)の低山です。駅からそのまま徒歩で行けるハイキングコースです。

こうして見上げてみると、上の方には岩肌が見えたりと小さいながらもなかなか存在感のある山ですね。桂川の合流点にも当たり、北条からの攻め込みに備えた要所というのも頷けます。

岩殿山のすぐ足下、この深い谷を流れるのは「桂川」。山中湖を水源として相模湖、津久井湖といった湖を経て「相模川」となり、そして河口近くでは馬入川と呼ばれる神奈川県民にはお馴染みの河川です。

岩殿山は公園になっていて市営の無料駐車場などもあります。周遊コースのハイキングの際にここを利用するのが良いのかは微妙な所ですが、台数も限られているので時期によってはすぐ埋まってしまうでしょうね。


戦国の山城に思いを馳せる岩殿山(岩殿城跡)ハイキング

ここから車道を離れ、岩殿山(岩殿城跡)を登り始めます。駅からのコース表示もあり、岩殿山だけならば地図も必要ないレベル。足下もコンクリ舗装された階段中心です。しかし、岩殿山から稚児落としへと向かうコースは、本格的な山道やクサリのある岩場が現れます。正しい登山の装備と地図を携帯して歩きましょう。

春霞の中に富士山が見えました。さすがは山梨大月、富士山が大きく見えます! 超広角ズームのM.ZD 7-14mmPROで取っていますが、ここは14mm側のデジタルテレコンでなんとか56mm相当に…。

基本的に岩殿山のコースは階段中心になりますす。まあ、後半の稚児落としを楽しみに、我慢してテクテク登りましょう。

もう1〜2週間前だったら桜越しの富士山の写真などもいい感じに撮れるスポットだったでしょうね。既に葉桜でしたが、コースのあちこでまだ桜の花を見ることもできました。

すぐに中腹の岩殿城公園に到着。展望台もあって富士山がよく見える公園です。


岩殿山はここからまだまだ登っていくことになります。基本的にひたすら階段。つまらないですが、効率的に標高を稼げることができるのが、この階段という構造物。

ここが、稚児落としへの分岐地点。一端、右手に逸れて岩殿山に向かい、後ほどここまで戻ってきます。といっても10分もかからない距離ですけども。

自然石を利用した城門跡。こんな感じの山城跡スポットがあちこちにありますので、歴史好きの方は岩殿山だけでも色々と楽しめるかもしれません。ハイキング目的だと階段ばかりで退屈ですが…。

それにしもこれだけの急峻な山城というのは、見るからに難攻不落の要害といった雰囲気。当然かつては階段などもありませんし、この岩殿城に甲冑を着て攻め入るのはさぞ困難だったことでしょう。

そして岩殿山の山頂… ではなくてニセ山頂の展望所。入口からここまで30分程度、高尾山もビックリのお気楽山登りです(笑)

しかしながら大月の街を一望できる抜群の展望です。富士吉田方面と甲府方面に2又に谷筋が分かれていくのがよく見渡せます。確かにこれは山城としては最高の場所かもしれません。

せっかく望遠レンズを付けたカメラ(E-M5+M.ZD 40-150mmPRO)も持ってきていたので富士山をアップで… 春霞のせいでイマイチですね(笑)

足下の中央本線を写してみたり… 走っているのは特急かいじでしょうか?

大月駅その周辺。望遠レンズとはいえ市街地がこんな距離感で見えてしまうのは、600m台という低山ならではですね。

一応、山頂と思われる場所まで来てみました。通信施設的な建物があるのみで、展望も特にありませんが…。


この日のカメラですが、M.ZD7-14mm PROを付けたOM-D E-M1を、先日買い足したb-grip UNOでザックに取り付けて歩いてみました。M.ZD12-40mm PROに比べてズーム側が物足りなく虫や花を撮るには向かないレンズなのですが、一度7mm側の広角を味わってしまうと、なかなか手放せないのですよね。

スリリングなクサリ場もある天神山〜稚児落としの尾根歩き

さて、ここからがようやく本番? 先ほどの分岐まで戻って「稚児落とし」に向けての登山道がスタートです。ようやく山っぽくなってきました。

600m弱という標高なのですが、ご覧の通りちょっとした尾根歩き気分を味わえます。

コースの所々でこんな感じのクサリ場やロープを伝って登る岩場が登場します。三点確保を意識しながら登れば決して難しいコースではありませんが、初心者や子供連れの方はエスケープルート(巻き道)もあるので、無理をせずに利用しましょう。

一部、小石の落石を落としやすい場所もあるので、先行者、後続がいる場合は声を掛け合って急がずに(今回、先行者のおっさんに小石を大量に落とされた上に無言で立ち去られました…)。

兜岩という切り立った岩盤のトラバース(横断)。注意して歩けば大丈夫ですが、すれ違いはできないので対抗者がいないことをよく確認して渡りましょう。

この日はトカゲやカナヘビくんたちをかなり見かけました。暖かい日はよく岩場でひなたぼっこをしていますよね。


小山田氏の悲話が伝わる断崖「稚児落とし」

途中「天神山」という山を抜けて「稚児落とし」が見えてきました。織田勢に追われた小山田信茂の側室が我が子を谷へ投げ落としたとされるこの稚児落とし。

標高の割にかなり迫力のある断崖絶壁となっています。登山ルートがかなり崖際に近づいているので、あまりふざけたりしないように…。落ちたら確実にアウトです。

手前から奥にかけてL字状に岩盤が広がっていて、その周辺でお昼を取っている人も多いです。

我々もいい感じの岩肌にお昼スポットを確保。中央左手が岩殿山、中央付近の天神山を抜けて尾根伝いに歩いてきたのがよく分かります。実際には1時間と少しのコースでしょうか。

大して標高を稼がずに(岩殿山は階段で一気に登っただけです)このような尾根歩きを楽しめるのは、なかなか他にはありませんね。

さて、お昼は話題の「カップヌードルリッチ 贅沢とろみフカヒレスープ味」。山でのカップヌードルは平地比3割増しで美味しいので、リッチともなればさぞ美味しかろうと…。

うん、確かにこれは美味い。しかもとろみのあるスープのおかげで、スープを捨てられない山の事情にもピッタリです。麺にスープの多くが絡んでくれますし、スープも美味しく飲み干すのに抵抗がありません。


30分山を下ったら30分の舗装路歩き…

稚児落としを過ぎたらあとは下るのみ。登山において、楽しい尾根歩きに比べると下りは退屈な上に、脚への負担も大きいのですがそこは600m程度の山。気楽なものです(もちろん油断は禁物)。

下界がこの距離感ですもんね。普段ならば相当下ってきて「ようやく民家が見えた…」とホッとするレベルの光景です(笑)

ということで30分程で無事下山。実はここからさらに30分程の退屈な舗装路歩きが残っているのですが…。

通行禁止になっている吊り橋。以前はここを渡れたようですが、現在は少し遠回りする必要があります。面白そうですが、いつ底が抜けてもおかしくない見た目…。

中央自動車状の下を潜っていきます。行きに中央道を越えた記憶がないのは、岩殿山の下をトンネルとして通っているからです。左から上り車線、下り車線、右側は富士吉田線になります。

線路を越えて大月駅が見えました。中央から左手に見えるふたこぶをぐるりを歩いてきた感じですね。右側の線路は富士急行です。

電車の時間まで、駅前のオシャレカフェっぽい店でビール休憩。ビールは美味しかったですが、ケーキが渇いててイマイチだったので… これ以上は書きません(笑)

14時過ぎに大月発。15時台には自宅に戻ってきたのですが、片付けやら何やらでダラダラしていたら、すっかり夕飯を作る来も食べに行く気も失せてしまいました。よって夕飯はビザーラで済ませてしまいました。

この日歩いて消費した分のカロリーはあらかた取り戻してしまった気がします(笑)

おまけ:Nike+ SportWatch GPSでログ取り/登山用ウォッチが欲しい

ちなみにこの日はランニング用のGPSウォッチ(Nike+ SportWatch GPS)を付けて歩いてみました。GPSの精度は申し分ありませんが、標高が分かる訳でもなく、PCに記録を移しても平地基準のランとしてしか認識されません。消費カロリーの計算なども参考にはならないでしょう。

もちろん登山用アイテムではないので仕方ありませんが、GPXなどの汎用フォーマットも簡単には書き出しできないので、登山のログ取りとしても向いてるとは言えません。スマホでのGPSログ取りは電池を食うので、何かいい方法はないかと試してみたのですが… やはり素直にスマホ2台かなぁ…?

また、活動量計のMISFIT SHINE 2もやはり使っていましたが、こちらも歩数がカウントされるのみで、計測できるアクティビティにも登山は含まれてないので、普通に平地のウォーキング扱い。昇降によるカロリー消費までは考慮されないようです。

moognyk.hateblo.jp

標高のリアルタイム表示だけなら以前から使っているカシオのプロトレックがあるのですが、GPSによる現在位置のチェックやログ取得、活動量までまとめて計測できるウェアラブルデバイスにも最近は興味があります。
やはり登山、トレッキング用途に設計されたものを使ってみたくなりますが、GPS内蔵のエプソンやガーミンか、はたまたスマホ連動で使用するスマートウォッチのカシオか…? いえ、正直別になくても困らないのですが、使ってみたいじゃないですか、ハイテク機器(笑)

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