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新しい広角レンズと一緒に雲の上を歩く:SONY α7+SEL1635Zで富士登山

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昨日9月10日(日)で夏山シーズンが終了となった富士山。その直前の金曜から土曜日にかけて登ってきました。一昨年も歩いた御殿場口ルートでの一泊富士登山です。

山行レポート的な記事はまた改めて書く予定にして(季節、ルート、天候など2年前と近い内容になりそう?)、今回はあえて登山の詳細からは離れて、いい感じの写真(?)のみを抜き出して貼っていく記事構成にしてみました。

実際は雨や突然の雹(ヒョウ)に振られたり、ガスの中を延々歩き続けたりと、決していいことばかりの天候ではなかったですが、その辺はなかったかのように(?)、標高3,000mより上まで登らないと見ることができない、雲の上の世界をたっぷりお楽しみください。

妻に撮られていたお鉢巡り中の筆者

使用したカメラはいつものOM-Dでなく登山ではまだ1度しか使ったことのないSONY α7と先日手に入れたばかりの広角ズームレンズ。ミニ三脚を使っている1枚を覗いて、全て行動中の手持ちスナップですが、比較的いつも通りな写真が撮れていると思います。

そう、購入報告をしたまま使用レポートをすっかりほったらかしにしていた「SONY Vario-Tessar T: FE 16-35mm F4 ZA OSS」の実写レビューも兼ねているのが本記事なのです!?

それでは早速初日から。御殿場口の駐車場は見事に雲の中でしたが、標高を上げていくとたまに青空が覗くお天気です。右手下に見えているのは山中湖の湖面。標高差約2,300mととにかく長い御殿場ルートですが、相変わらず人がぜんぜんいない!(写ってるのは妻)


途中雨に降られたりもしましたが、標高2,500mを越え上空の雲が晴れると目指す富士山の山頂方面が見えました。

5時間半ほど歩いて、昼過ぎに標高3,050mにある山小屋「わらじ館」に到着。特にその後の予定もないので、ひたすら寝て過ごします。山頂でのご来光を目当てに夜中に出発していく人たちもいますが、私は一瞬だけ外に写真を撮りに出ただけで、明け方まで寝ていました。



SEL1635Zは開放F4.0通しと決して明るいレンズではありませんが、月の明るい夜だったこともあって、星も諦めて普通に1段絞って撮っています。星撮りはまた別の機会に試したいですが、星を狙うならばオリンパスのPROレンズとどちらを持って行くか悩みますね。

朝はブルーアワーからのご来光鑑賞。足下には一面の雲海、振り返れば徐々に朝日を浴びていく富士山の赤い山肌。この時間帯ならば光量も充分ですし、手持ちでもなんら問題ありません。私の初代α7には手ぶれ補正が内蔵されていませんが、SEL1635Zのレンズ内補正はよく効いてる印象です(このレンズしか使わないならα7 IIにする必要はなさそう?)。




ただしこの時間帯、α7の充電池は70%以上の残量がある状態なのに、気温のためか(恐らく0℃前後)しばらく撮っていると残量ナシの表示になってしまいました。すぐに落ちる訳でもなく、電池を抜いて手で温めると表示は直るのですが、しばらくするとまた同じ表示になってしまい気が気でない… これから冬にかけてこのカメラを使うことに少々不安が残ります(雪山ではマイナス二桁になることもありますし)。

わらじ館で温かい朝食を食べたら、いよいよ富士山頂を目指します。残り700mの標高差を2時間ほどかけ、赤茶けた富士の山肌と背後に広がる雲海を交互に楽しみながらグングンと高度を上げていきます。
下の写真は順番に35mm/16mm/24mm/16mmのズーム位置で撮ったもの。超広角レンズを使っていると広さが気持ち良く、つい広角端ばかりを多様してしまいますが(私の場合)、まず24mm位にズーム指標を合わせてからファインダーを覗くと、実際に見えてる画角に近いので比較的冷静に判断できる気がします。




遠慮なく画角内に太陽を入れて撮っていますが、出目金レンズであるオリンパスの7-14mm PROに比べても明らかにゴーストの出方は大人しめ。登山中のスナップで超広角レンズを使っていると、高確率で逆光状態となるのでこれは嬉しいです。

富士山頂に到着しました。雲海がまるで白い海のように足下に広がっています。こんなに美しい空なのに、雲の下の世界ではこの富士山の姿は見えていないのです。


日本一の山頂にぽっかりと口を広げた、巨大な山頂火口の迫力。16mmの超広角でも捉えきれません。それにしても雲ひとつない青空とはこのことでしょうか!



最後に目指すのは日本最高峰、3,776mの標高を誇る剣ヶ峯です。あとひと息。



日本最高峰から見える景色。


大沢崩れの迫力、写真ではお伝えできないのが残念です…


お鉢をぐるりと巡って雲の上のお散歩は終了。登山の対象としては、コースが単調なこともあってやや面白味に欠ける富士山ですが、そこで目にする光景はやはり唯一無二。しばらくしたら、またこの山頂を訪れてしまうような気がしています。



結局、広角寄りの写真が多くなってしまいましたが、SEL1635Zの35mm側もなかなか使えるのです。富士山後のお楽しみにしていた、さわやかのげんこつハンバーグもこの通り!


16mmの広さを活かした風景スナップから、ちょっとしたグルメ写真まで。高倍率ズームレンズとはまた違った側面で、登山や旅行における万能レンズの1つかもしれませ。

参考までに(いつもの)E-M1 Mark II+M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROでの登山写真。描写のシャープさ、キレはバツグンですがやはり逆光時にゴーストはどうしても目立ってしまいますね。

富士登山のカメラ携行について

今回の登山では普段使っているPeakDesign「キャプチャープロカメラクリップ」とパーゴワークス「フォーカス」の両方を併用して使いました。基本はキャプチャープロで携行しつつ、雨に振られたりザックを下ろす際にはフォーカス側にカメラを収納します。

PeakDesign「キャプチャープロカメラクリップ」とパーゴワークス「フォーカス」

フォーカスを空にしているときはスマホや手袋を入れたりとサコッシュ的に使えますし、小屋に荷物を置いて行動する際のカメラ+財布などの小物類を入れるショルダーバッグとしても役に立ってくれました。OM-Dに比べて防滴性能に不安のあるα7だけに、いざというときの雨対策にフォーカスのような防水性の高いバッグを併用すると心強いですね。

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