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平日の涸沢カールでテント泊、見頃になった紅葉を堪能してきた!

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2年振りに北アルプス涸沢カールの紅葉を見てきました。

今年、2017年の涸沢の紅葉状況は、涸沢ヒュッテの発表で先月末の9月29日がピークとのこと。丁度はらですぎ(id:haradesugi)さんがそのタイミングで涸沢を訪れていて、Twitterやブログでその様子を羨ましく拝見していたところ。
紅葉のピーク到来!秋の涸沢にソロテント泊してきました - はらですぎ

我が家は10月の三連休前、木金と妻が休みを取得していたので、平日のうちに涸沢入りする計画を立てていました(紅葉時期の週末は特に混雑するので)。
当初は涸沢にテントを張って、2日目(か3日目)に未だピークを踏んでない奥穂高岳に登るのが目的でしたが、金曜日からは雨(雪)の予報が出ていたこともあり、天気が崩れそうな場合は涸沢のみと計画を修正しました。

結局、涸沢滞在は10月5日(木)から6日(金)にかけての1泊のみ。奥穂高には登ることなく下りてきてしまったのですが、涸沢カールの紅葉は十分に満喫することができました。

平湯温泉のあかんだな駐車場から上高地へ

東京の自宅を出発したのは5日の未明
今回も長野県側の沢渡を通り過ぎ、安房トンネルを抜けて岐阜県高山市の平湯温泉「あかんだな駐車場」へとマイカーを進めました(下山後に平湯温泉に入りたいのです)。夜明け前の平湯の気温は道路の表示で2℃、これは山の上はかなり寒そう?

あかんだな駐車場は平湯温泉の中心地から、車で3分程山の中に入った有料駐車場。上高地方面へのシャトルバスはあかんだな駐車場が始発になります(平湯のバスターミナスはその次の停留所となります)。

朝イチで上高地に入りたいなら沢渡の方がいい?

ちなみに上高地に通じる釜トンネルのゲートが開くのは朝の5時。沢渡バスターミナル発のタクシーでゲート前に並んで上高地入りしたこともありますが、この日あかんだな駐車場からのタクシー利用者は(平日ということもあってか)全く見当たりません。沢渡バスターミナルのタクシー乗り場では、4時台から次々に人がやってくるのですが…。
この分では乗り合いも期待できませんし、そもそも平湯からタクシーを使用する場合、安房トンネルの往復料金も上乗せされるとのこと。確かにこれではタクシー利用者が少ないのは仕方ないかもしれませんね。

結局、車で1時間程休むことにして、今の時期少し始発が遅くなった6時20分発のシャトルバスで、明るくなってからの上高地入り。こうなったらもう涸沢でのコンパネ(テントの下に敷くベニヤ板)争奪戦は諦めて、のんびりと向かうことにしましょう。

朝食は上高地食堂で優雅に…?

のんびり行くと決めたからには朝食をしっかり食べて行きます。先日、もも(id:happydust)さんのブログで紹介されていた「上高地食堂」に寄って行くことにしました。
上高地食堂で朝食を。夜行バスが上高地に着いたらすぐに食べれる、山のモーニングメニュー。 - 温泉ブログ 山と温泉のきろく

涸沢まで5時間以上歩き続けるので、朝からとんかつ定食でも! …とはさすがにならずに、朝食メニューの「チーズトーストセット」を注文しました。
焼きたてのトーストにタップリのサラダ、コーヒーにヨーグルトで1,100円は観光地価格ですが、気温の低いこの季節、まだ体も冷えてる状態でのスタート前に暖かい食事ができるのはありがたい!

チーズとハムがサンドされたトーストは8枚切りが2枚(つまり4枚切り)のボリューム。これなら途中は行動食を補給していれば、涸沢まで歩けそうです。

そんな食事をしているうちに、ガスっていた空が晴れて穂高連峰の勇姿が見えてきました。さて、今回は奥穂に登ることはできるのか?(結論:できません)


朝の上高地歩きも慣れてきた

さて、河童橋から横尾まではCT3時間の平坦歩き。お馴染の風景を眺めつつ、明神、徳沢、横尾と歩みを進めます。真っ暗な中だと本当に退屈な上高地歩きですが、明るくなってからのスタートということもあって、それなりに景色を楽しむこともできます。


なんだか毎回同じような場所で写真を撮ってしまいますが、もう必要ないのでは…?(でもきっと次回も同じ場所で、シャッターを切っていそうな自分がいます)


朝イチは冷え込みもあってソフトシェルを着てのスタートでしたが、横尾に着くころには体もポカポカ。ソフトシェルはザックに片付けてしまいましょう。
…って写真を見るとダウンを着ている人もいますし、気温はそんな感じ。それにしても紅葉ピーク時期の横尾にしては随分と人が少ない(これでも)ですね。


横尾からは徐々に変化する山のグラデーションに注目

横尾からの登山道、こんなに綺麗に整備されていましたっけ? かれこれ2年振りなので、この木枠の階段は記憶にありません。日本有数の人気の登山道(?)だけあって、本当によく整備されていますね。

そして本谷橋より手前から徐々に横尾の谷が緑から黄色、オレンジのグラデーションに染まっていくのを眺めるのもこの時期、コースの見所です。涸沢へと続く行程も足下をじっと見ているだけでは勿体ないです。


本谷橋から涸沢までの紅葉はこれからが見頃!?

さらに本谷出合を過ぎて涸沢へと入っていくと、いよいよ本格的な紅葉がスタート。涸沢ヒュッテのあたりから眺める紅葉だけでなく、この谷を上がって行く際に見える紅葉が本当に素敵なのです。



このような紅葉のトンネルをくぐってみたり…

横尾本谷側を振り振り返ると紅葉とこの秋空!

上を見上げればナナカマドのオレンジが空に透けています。

さあ、正面に穂高と涸沢カールが見えてきました。そして紅葉もどんどん鮮やかに…

もう数十メートル歩いては写真を撮っている感じ。疲れなんて軽く吹っ飛びます!?



涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐。テント泊の場合は涸沢小屋方面に向かいますが、ヒュッテ側の登山道も素晴らしい紅葉が見られるので、涸沢滞在中に両方歩いておきたいところ。

昨年は台風の影響で色付きがイマイチと言われた涸沢カールですが、今年はナナカマドの赤やオレンジも綺麗に出ているじゃないですか。

ナナカマドはヒュッテより少し下が一番いい感じに染まってたでしょうか。

この日は週末を前に荷揚げのヘリが何度も涸沢に来てました。

北穂高の山頂まで一瞬で上がっていくヘリコプター。羨ましい!?


平日の涸沢はテント場が選び放題!?

この日のテントはここにしよう! 以前から気になっていた、テント場の山側(奥穂への登山道側)エリアに張ってみました(涸沢テント場のメインエリアはもう少し谷側に広がっています)。
この時点では、翌日の天候、予定が読めなかったので、まずは1泊分で受付を済ませます(1泊1000円/1人)。心配していたコンパネも大量に残っていました。

こうして見るとカール独り占め状態!? ほんとにそれくらいテントが少なく(特にこの付近は)、この後も周囲には殆どテントが増えることはありませんでした。
あと、コンパネを敷いてのテント設営は快適過ぎて、マット2枚重ねとか必要なし。エアマットは膨らまさずにクローズドセルのサーマレストのみで快適に過ごせます。


お馴染のヒュッテ前のナナカマドは少しピーク過ぎ… ですが、カール全体の紅葉は2年間に来たときよりまだまだ鮮やかです。

テントを張り終えたところで、早速ビールで穂高&涸沢カールに乾杯!

こんなに空いてるヒュッテのテラスは始めてかも?

おでん&ビールセット、そしてカレー。うまい!

涸沢カールを紅葉散歩

お腹が膨れた所でちょっとお散歩してみましょう。涸沢ヒュッテ側の登山道からはこんな紅葉のトンネルが見られます。


前回の下山道に使った、パノラマコースに少し入った辺りから眺める涸沢ヒュッテ。これも涸沢に来たらぜひ見ておきたい光景ですね。

ただし、食事をしているうちに日が傾いてカール内が全て日陰になってしまいました…。うーん、ちょっと残念?

赤、黄、オレンジ、緑… この紅葉のパッチワークは本当に見ていて飽きません。

パノラマコースを10分弱進むと槍ヶ岳の穂先が見えるポイントもあります(さらに進むともっと開けます)。ただし、パノラマコースは涸沢までの登山道と比べると足下が悪いので初心者は十分に注意しましょう(↑の紅葉スポットを見るだけならすぐ)。


テントに戻って大雪渓や池方面をお散歩。
雪渓が溶けてできる池(?)。何度か涸沢には来ていますが、雪の時期は当然ありませんし、実際見るのは始めてだったりします。

太陽が差し込んでる時間なら紅葉のリフレクションも見られたのかな…?

テントからは相変わらずこの景色を独り占め。夕飯の時間までKindleでマンガを読んだり、昼寝をして過ごします。思ったよりも冷え込まないので、体はシュラフに突っ込みつつ、テントの入口は開放しています。夏と違って虫が少ないのも快適ですね。

夕飯はレトルトのハンバーグとカップ蕎麦で簡単に。今回、モンベルのヘッドライトに被せるランタンシェードを試しに買ってみたのですが、便利ですねこれ!

セブンイレブンのハンバーグ&ポテトサラダ/モンベル クラッシャブル ランタンシェード

さて、夜は恒例の涸沢ヒュッテテラスからの色とりどりのテント場の夜景撮影… ってトイレと手洗いのついでです。あと、テント場は携帯の電波が入らないので、メールや天気予報の確認に何度かヒュッテまで来ています。

やっぱり明らかにテントの数が少ないですし、グリーンのレンタルテントが目立ちます。残雪期のGWや紅葉時期に何度か来ている涸沢ですが、ここまでテントが少ないのは始めて。ミニ三脚はテントに置いてきたので、E-M1 MarkII頼りの手持ち長秒チャレンジ!

混雑ピークの紅葉時期でも平日のど真ん中(といっても木曜日)だとここまで空くこともあるんですね。今回は妻が頑張って休みを取ってくれたおかげで、テント場の受付からヒュッテの軽食、トイレまで一切混雑知らずでした。超快適!

ちなみこの日は中秋の名月翌日で月明かりが明るかったこと、19時過ぎには空一面を雲が覆ってしまったので、星の写真は撮れませんでした。
夜は思ったより冷え込むこともなく、快適に眠ることができました。といってもダウンの上下を着て、#2のシュラフに包まった状態で… ですけども。

高曇りの2日目、奥穂高岳は諦めて下山

そして翌朝。夜中の時点で空は高曇りで穂高は綺麗に見えているものの、モルゲンロートはなし。肝心の穂高登山ですがこの日は昼頃から雪と強風の予報が出ていて、午前中のうちなら行けそうではありましたが、妻が乗り気でないこともあって断念しました。

結果的には雨が降ってきたのは12時頃からで、空の方もずっと高曇りの状態だったので、朝早いうちに出ていれば、青空こそないもののそれなりの景色を見られたはずですが、そのお楽しみはまた次ということで。

上高地ではお馴染のニホンザルたち。なんと涸沢まで上がってくるのですね…。普通にテント場を横切ったり、ヒュッテ横のナナカマドの実を食べたり。

テント場の食料を荒らしたりと悪さをしないといいのですが…。

それではのんびり下山します。

徳澤園では野沢菜チャーハンが食べたかったのですが、今年はもう終わってしまったそうなので、やはりももさんのブログで見た「ブルーベリージャムトースト」(妻は「ハチミツトースト」)を食べてひと息。
氷壁の宿 徳澤園の食事&カフェレポート ソフトクリーム・カレー・厚切りトースト・宿泊時の食事からお弁当まで - 温泉ブログ 山と温泉のきろく


携帯電話が快適に使える徳沢では、穂高を諦めた悲しさを癒すべく、この後のお楽しみの手配をするのですが、それについてはまた別の記事にて…。

雨に降られたのは明神の手前あたりから。一気に気温も冷え込んできましたが、レインウェアを着ることもなく手に入れたばかりのニュウモラップ&フロウラップのみで上高地までの1時間程を乗り切ることができました。

一度洗濯しているニュウモラップは少し撥水が落ちています

この後、雨はますます強くなり気温もグングンと下がって行きました。
穂高に登らなかったことは残念ですが朝のうちに登っていたとしても、冷たい雨(涸沢では雪?)の中もう1泊テント泊を続けるか、疲れた足で上高地まで下りてくることになっていたでしょう。それもまた楽しかったのかもしれませんが、天候の判断を学ぶひとつの経験にもなりましたし、奥穂高はまた来年以降のお楽しみということにして、今回は涸沢の紅葉をたっぷり満喫することができたので良しとしましょう。

追記:上高地に戻る途中の徳沢から手配したお楽しみについてです。

涸沢カール、上高地の関連記事

紅葉時期の涸沢カールへの行程、宿泊(山小屋、テント泊)などについては以下の記事で紹介しています。