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初冬の北八ヶ岳・蓼科山に登って忘れ物をしてきた

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12月最初の日曜日。前週に引き続き北八ヶ岳の山に行ってきました。北八ヶ岳エリアの最北端にある「蓼科山」です。

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昨年12月に北横岳から見た蓼科山(右)

北八ヶ岳のお手軽な山

蓼科山は八ヶ岳連峰の中ありながら、円錐形の美しい山容が特長的な標高2,530mの独立峰です。周辺からも一目で分かるその姿は茅野辺りを車で走っていてもよく目立つので、以前から「そのうち登らなきゃ…」と思いつつ気付いたら随分と経ってしまいました。

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夏山シーズンだけでなく雪山登山の入門コースとしてもお馴染みの蓼科山。冬シーズン初めということもあって(前回は装備の確認だったので)今度は足馴らしを、と再び北八ヶ岳に行くことになりました。

ルートは冬の蓼科山登山では最もメジャーな女乃神茶屋正面の蓼科山登山口からのピストンです。スタート地点の標高は1,720mm。2,530mの山頂まで標高差810mをほぼ真っ直ぐ山頂を目指すコースになります。

地図の等高線を見るとよく分かりますが、スタートしてしばらくはなだらか。一旦、軽い急登があり、標高2,100m辺りからしばらく緩やかな斜面となり、残り400m位で再び急登になる感じです。単純なルートですが天気が良ければ後方を振り返ると足下の蓼科高原から南八ヶ岳、南アルプスに中央アルプス、御嶽山などの展望を楽しむことができます。

すずらん峠園地駐車場(女乃神茶屋)〜蓼科山登山口

ビーナスライン沿いにある女乃神茶屋向かいの無料駐車場… 正式名称は「すずらん峠園地駐車場」です。茅野方面からだと、北八ヶ岳ロープウェイの入口を通り過ぎて車で5分程の場所になります。登山道入口付近にバス停もありますが、夏期のみの運行です。

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かなり広い駐車場(30台ほどだそう)ですが、8時前の時点で10台ちょっとの車が停まっていました。駐車場には綺麗なバイオトイレ(冬期に使えるのは1室のみ)も設置されています。この時期、蓼科山山頂の「蓼科山頂ヒュッテ」は閉鎖されているので、トイレはしっかり済ませておきましょう(往復CTで4〜5時間程度かかります)。

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駐車場から蓼科山登山口の入山ポイントまで50m程。登山道に入るとしばらくなだらかな笹原が続きます。この一週間ほど降雪がなかったため殆ど雪はありませんが、日陰には凍った雪が所々にあって足下は滑りやすくなっています。

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平坦〜急登〜平坦〜急登

しばらく進むとダケカンバの木が増え、傾斜がキツくなると溶け残った雪が増えてきます。下りはこの辺りまでアイゼン等を履いていてもいいかもしれません。

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標高2,120mまで登ると一旦開けた場所に出て、南(南西)方面の展望が開けます。ここでひと息ついてチェーンスパイクを履きました。一応、12本爪のアイゼンも持ってきていますが、この日の雪の量と状態ならばチェーンスパイクの方が登りやすかったので(次に大きな降雪があったらアイゼンの方が安心でしょう)。

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目指す蓼科山の山頂も正面に見えてきました。しばらく緩やかな斜面を歩いたら、後は一気に頂上までの急登がスタートです!

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 …といっても、そこまでハードな登りではなく、この日の雪の量ならばチェーンスパイクの滑り止めでも十分に効く位。適度な負荷が体に掛かっているのが気持ちいいです。
なにより前回の北横岳がなんとも微妙なお天気(晴れそうで晴れきらない空模様)だったこともあって、久々の青空歩きが嬉しいのです。

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先ほどの平坦から1時間ちょっとで森林限界に出て、ここからは大きな岩がゴロゴロしたエリアを右手方面に回り込みながら山頂を目指します。足下は雪と岩がミックスになるのでチェーンスパイクだと楽ですね(でももうすぐに次の雪が降ってしまいそう…)。
上空は見事な青空ですが、森林限界から上ではかなりの強風が吹き付けてきます。

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茅野の街の向こうに南アルプスと中央アルプス。左手のなだらかな裾野は南八ヶ岳。

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現在は閉鎖されている蓼科山頂ヒュッテが見えたら、手前で左手に折り返せば山頂はもうすぐです。

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蓼科山山頂から快晴360度の展望を堪能する

蓼科山山頂(2,530m)に到着。今回も風が強くて吹き飛ばされそうなのですが(油断すると普通によろけるレベル)、相変わらず写真だと全然伝わりませね(笑)

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ドラウトレイ+ニュウモラップが丁度良かったです

山頂はかなり広い平坦になっていて、360度の展望を堪能できます。山頂には一等三角点のある山頂標識の他、方位盤や蓼科神社奥社などがあります。

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見ての通り周囲に遮るモノは何もない吹きっさらし、体が冷える前にサクっと一周してしまいましょう。方位盤から蓼科神社奥社の鳥居へ時計回りで…

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御嶽山の手前の方に細長くく見えているのが諏訪湖でしょうか(もっと目立つと思ったので探してしまった)。よく見ると中央道の橋脚なども確認できます。

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八ヶ岳からの南アルプスに中央アルプス。

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北アルプス。穂高連峰から槍ヶ岳にかけて一部雲がかかって、その下が暗くなっているのが分かります。

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さらに立山連峰へ、まさに日本の屋根ですね。

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この日は噴煙もなく穏やかな浅間山、ですが風はそれなりに吹き付けていることでしょう。上信越方面の山にも行きたいのですが、どうしても手頃な八ヶ岳に足が向いてしまいます。

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山頂休憩でついうっかり…

蓼科山頂ヒュッテの裏手で風を避けつつ休憩。昼飯代わりにクリームパンとゼリー等の行動食で簡単に済ませます。一応、カップラーメンも持ってきているのですが、早く下りて美味しいものを食べに行きたい気持ちの方が強かった(笑)

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「冷やして食べるクリームパン」冬山登山のお供に最適かも!?

山専用ボトルでお湯も持ってきていたのですが出番はなし(白湯は少し飲んだ)。黒い方のケータイマグ(直接口を付けて飲めるサーモスの魔法瓶)は行動中に飲むホットカルピスです。しかし、こんな写真を撮っていたせいで(?)、この後やらかしてしまうのです…。

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まさかの下山途中からの登り返し…

ええ、下山を初めて20分程… ふとザックに手をやると脇に刺しているはずの魔法瓶がありません。どうやら山頂に置いてきてしまったよう(涙)

しばし考えた後、その場にザックを置いて空身で取りに戻ることにしました。気温もかなり上がっていたこともあり、奥さんにはしばらくその場で待っていて貰うことにします。
空身なのでさすがにスピードは上がりますが(うっかりULに目覚めてしまいそう!?)、それでも山頂まで25分再び下りるのに15分の合計40分弱かかってしまいました。このタイムロスのせいでせっかく早く帰れたはずが渋滞に少し巻き込まれてしまったり、翌日に予想外の筋肉痛になってしまうのですが(苦笑)、雪山での忘れ物など褒められたことではありませんね。気を付けましょう。

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取り残されていたケータイマグとこの日2度目の蓼科山頂

その後はサクサクと下山して14時前にはすずらん峠園地駐車場に戻ってくることができました。途中の引き返しがなければ登り2時間半、下り1時間半ぐらいでしょうか。

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忘れ物がなければ13時にか戻ってくれたのに(笑)

初めての蓼科山登山でしたが、特に危険な箇所もないコースなのでトレーニング目的で歩くのにも良さそうなコースだねと私と妻。近くに魅力的な山が多いので夏場はつい後回しになってしまいますが、機会があればまた歩きに来ようと思います。

今回のカメラはM.12-100mm PROを付けたE-M1 MarkIIとTG-5。前回望遠が欲しかったので(樹氷を撮りたくて)12-100mmを持ってきたのですが、広い蓼科山の山頂では広角レンズの方が欲しかった… やはり冬山は2台持ちですね! ←

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フォーカスとキャプチャープロの併用が最近のお気に入り

おまけ:J&Nリベンジでステーキプレートからピンク富士山

駐車場からすぐの「女の神展望台」、とても見晴らしが良さそうだったので車を停めてパシャリ。先週歩いた北横岳と、天狗岳から南八ヶ岳主稜。

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まだお昼らしいお昼は食べてないので、先週お休みだった美濃戸口のJ&Nに再び車を走らせます。今度こそ念願のステーキプレートにありつくことができて大満足。J&Nについては以前の記事に、改めて追記しておきます。

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帰りの中央道からは見事な富士山。タイムロスのせいで小仏渋滞に捕まってしまいましたが、マジックアワーでピンクに染まる富士山が見られたので結果オーライでしょうか?

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助手席の奥さんに撮って貰いました

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