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一年弱使った「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm」を手放すことにした話


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昨年の10月にパナソニックのマイクロフォーサーズ用広角ズームレンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm」を買いました。

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MFT用レンズではオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」と並ぶ高品質な広角ズームレンズで、1年間この2本のレンズを使って主に山を中心としたフィールドでの撮影を行いました。その辺の経緯については以下の記事などにて。

写りの確かさと重量の軽さ(M.7-14mm PRO比)を両立させた素晴らしいレンズで、一時はM.7-14mm PROを手放して広角域はこの1本に任せてしまってもいいかな、と思った位です。しかしながら、色々と思うことがあり今回手放すことを決意しました。そんな経緯についてつらつらと書いてみます。

写り・質感・軽さは文句なし

いきなりフォローする訳ではありませんが、VARIO-ELMARIT 8-18mmの描写に不満があった訳ではありません。M.7-14mm PRO同様、MFTらしいシャープな写りをするレンズで、正直私が撮るレベルではどちらのレンズを使った場合でも、遜色ない写真を撮ることができました。(本記事中の写真は、当該レンズが写った写真意外は全てVARIO-ELMARIT 8-18mmで写したものです)

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高級感のある金属鏡胴にしっとりとしたズームリングの重さなど質感は素晴らしく、その上にM.7-14mm PRO比で200g弱も軽量な重量は、なるべく装備の重量を減らしたい登山でのカメラ2台携行でも大活躍してくれました。

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登山カメラのシステムをOM-D+PROレンズで統一することにした

まず、一番の理由はこれかもしれません。実は少し前までパナソニックのスチールフラッグシップ機のLUMIX DC-G9(G9 PRO)を導入し、VARIO-ELMARIT 8-18mmと組み合わせることで、広角のシステムはパナソニックMFT機にしてしまうことも考えていました。

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G9 PRO自体、評判のいいボディですし価格的にも1年以上先行して発売されたE-M1MarkIIより安くなっています。サブ機というよりはオリンパスとパナソニックそれぞれのフラッグシップ機の両方をメインとして運用することにも魅力を感じていました。

Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス G9 ボディ ブラック DC-G9-K

Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス G9 ボディ ブラック DC-G9-K

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しかし、実際にG9 PROを店頭で触ってみると、OM-Dとは電源からボタン配置まで操作系の異なるカメラを上手く使い分けられる気がしなかったこと(特に暗闇での手探り操作など)。さらにRAW現像の設定もカメラ毎に行う必要があるので、確実な運用を考えたら現在の新旧E-M1の組み合わせや、将来的にはE-M1MarkIIを2台(或いは後継機?)の方が、器用ではない自分には合っていると感じました。

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ちなみにVARIO-ELMARIT 8-18mmの防塵防滴を確実に発揮させるには、やはりパナソニックの防塵防滴ボディを使う必要があるらしく、OM-Dとの組み合わせではマウント部のシーリングに不安があるそうです(比較的信頼の置ける筋から聞いた情報)。

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オリ/パナの組み合わせによる防塵防滴は当然メーカーの想定外ということもありますが、実際にレンズマウントのゴムパッキンを確認すると2社のレンズでは、その飛び出し具合やレンズ装着時の固さ(テンション)が異なります。
雨や雪のフィールドで使うことも多いだけに、この辺りは万難を排しておこうと。そして改めてOM-D+PROレンズのオリンパスシステムに統一することに決めました。

ズームリング、ピントリングの回転方向の違いが地味に効いてくる

オリンパスとパナソニックではズームリング、ピントリングの回転方向が逆である件。当初はほぼ気気にならなかったですし、2台持ちしたカメラのズームリングが逆方向でも、慣れてしまえばなんとことなかったのですが、M.7-14mm PROとVARIO-ELMARIT 8-18mmの2本をを交互に使ったりしているよやはり混乱することも増えてきました……。

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標準ズームと広角ズームなど用途の違うレンズの使い分けなら問題なくても、広角ズーム同士で使い勝手が異なるとやはり頭の切り替えが追いつかないようです。

マニュアルフォーカスクラッチがない

これも些細なことですが、星を撮る際に距離指標を使ったピント出しが一発でできないのは微妙にストレス。暗くて手探りで操作してる上に、オリンパスのレンズと前述の回転方向が異なるために、スムーズなピント合わせができないことが何度かありました。もちろん慣れればいいのですが、私の場合はM.7-14mm PROを使うこともあったので……。

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プロキャプチャーモード(Pro Capture L)が使えなかった

広角ズームでプロキャプチャーを使うシーンがあるとは思ってなかったのですが、先日M1 MarkIIで蝶を撮っていた際に、広角で面白い写真を撮ってみようと思いついたのですが、付けていたレンズがVARIO-ELMARIT 8-18mmだったため、プロキャプチャー(Pro Capture L)が使えませんでした(Pro Capture Hなら使えますが、枚数が嵩みすぎるのとS-AF固定)。

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頻繁にあることではありませんが、ズームリングの件やMFクラッチの件とも合わせ、じわじわとシステムをオリンパスに統合したい気持ちが高まって行きました。

レンズフィルターを殆ど使わなかった

出目金レンズのM.7-14mm PROに対するVARIO-ELMARIT 8-18mmのアドバンテージとして、前玉側にレンズフィルターが使えるということがあります。確かに保護フィルターはずっと付けていましたが、せっかく買ったC-PLなどは一度も使うことがありませんでした。

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さらに、他のレンズに比べてこのレンズに付けた際の保護フィルターが妙に曇りやすい(夜間や雨の日など)。この辺は前玉のズームの動きに対してフィルター部分が固定されてることなどが関係してるのかもしれませんが、原因は分かりません。

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とにかく行動中にフィルターを外して使うことも多く、これなら出目金のM.7-14mm PROを注意して使っているのとあまり変わらないな……と。

オリンパスボディでの使用でごくまれにAFが効かなくなる

ごくまれに起こる症状で、VARIO-ELMARIT 8-18mm使用時に突然AFが効かなくなる現象がありました。頻度にすると1日登山をしていて、1〜2回発生するかどうか?ぐらいのもの。一旦そのターンに入ると、どれだけコントラストの高い場所でAFを合わせようとしてもダメ。ボディ側を再起動すると直るのですが、この現象はE-M1、E-M1MarkIIの両方のボディで発生しました。

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個体差や故障の可能性もゼロではないのですが、パナソニック製のボディであるGX7MK2に装着して使ってるときには一度も起きたことがなかったので、この件もやはりオリ/パナの組み合わせでの使用に絶対の信頼を置けない原因になっています。

光条の先が拡散(?)してしまう

これは比較的最近になって気付いたことなのですが、絞り込んで太陽や街灯などを撮った際に、光源から星形に広がる「光条」の出方が2本のレンズではかなり異なります。

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次の2枚は分かりやすくF22まで絞って太陽を撮ってみたものですが、M.7-14mm PRO(左)は先がトゲトゲのウニのような光条が出ているのに対して、VARIO-ELMARIT 8-18mm(右)では光の筋が先端に向けて拡散するような形になっているのが分かります。

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左:M.7-14mm PRO/F22/7mm 右:VARIO-ELMARIT 8-18mm/F22/8mm

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左:M.7-14mm PRO/F22/14mm 右:VARIO-ELMARIT 8-18mm/F22/18mm

ちなみに光条の足の長さは光の強さや入り具合によって変化するので(この場合は木との位置関係)、手持ちで撮影してるこの比較写真は同条件とは言えません。
どちらが好きかはあくまで好みになりますが、私自身はM.7-14mm PROのウニが好みかな。

耐逆光性能が高いと言われてるがそれなりにゴーストは出る

ちなみにM.7-14mm PROに対してVARIO-ELMARIT 8-18mmは耐逆光性能が高いと言われていますが、実際に両方使ってみるとその差はそこまで大きくなく(上の2枚の写真が正にその差が分かりやすい状態)、さらに大きなゴーストが出てしまうような状況では、どちらもレンズもそれなりに出てしまいます。

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あまりに目立つゴーストはレタッチで消してしまうこともありますが、例えば上の写真のような(緑の)ゴーストはこれはこれで味になってると考えて残すこともあります。

* *

だらだらと書き連ねてきましたが、以上のような理由もあって広角ズームレンズはオリンパスのM.7-14mm PROに絞り、VARIO-ELMARIT 8-18mmは手放してしまうことを決めたのでした。でも、こうやって写真を振り返ってみるとやっぱりいいレンズだったと思いますし、楽しい思い出をたくさん撮ることができました。

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今回は自分の使い方におけるベストな方を選んだだけで、どちらが優れているとかではありません。新しいオーナーの元で、大いに活躍して貰えたらと思っています。

広角レンズのバックアップがないと……不安

しかしながら、VARIO-ELMARIT 8-18mmを手放してしまうと、いざM.7-14mm PROに何かあった際の広角のバックアップ機材がありません。ボディも標準ズームも高倍率も望遠域でさえ、バックアップのレンズがあるというのに(マジかよ……)、広角が撮れるレンズが手元に1本のみしかないのは非常に心細い。

ということもあり、この度VARIO-ELMARIT 8-18mmが旅立つ前に先んじて、こんなレンズが我が家にやってきました。

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広角ズームとは全く違う用途のレンズに思えるかもしれませんが、このレンズは3つの画角を持つ広角単焦点としても使えるのです(?)。その辺についてはこれから実際に使いながらレポートしていけたらと思います。まずはファーストインプレッション記事を近いうちに……?

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