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MFTの撒き餌レンズPanasonic LUMIX G 25mm F1.7 ASPH.はとても普通で丁度いい

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パナソニックのマイクロフォーサーズ用単焦点レンズ「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」を使い始めて数ヶ月が経ったので紹介します。

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MFTで最も手頃な標準単焦点「LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.」

複数のレンズメーカーが参入するマイクロフォーサーズ用のレンズラインナップで最も充実しているのが、35mm換算で50mm相当の画角となる焦点距離25mmの単焦点レンズ。
オリンパスの開放F1.2の高級ライン「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」から、私も使っているマニュアルフォーカスレンズのフォクトレンダー「NOKTON 25mm F0.95」など、現行モデルだけでもかなりの選択肢があります。

その中でも最も市場価格が低く設定されているのが、2015年10月に発売されたこのパナソニックの「LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.」です。

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オリンパスにもF1.8クラスの25mmレンズは存在しますが(M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8)、こちらも比較的お買い得ではあるものの新品で約31,000円といったところ。
それがこのLUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.は更に1万円以上安い20,000円程度、いわゆる「撒き餌レンズ」と呼んでも差し支えない価格帯でしょう。

開放のF値はオリンパスのF1.8に対してF1.7と更に明るく設定されていますが、まあこれに関してはほぼ同じと考えて良いでしょう(パナソニックの単焦点レンズはF1.8でなくF1.7で揃えられてるんですよね)。

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オリンパスの25mm F1.8は以前使ってたこともあり、お散歩レンズとして重宝していたのですが、パナソニックのLEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.を手に入れたことで出番がなくなり、パナ14mm F2.5とまとめて手放してしまいました。

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パナライカの15mmは描写、ボケ味ともに抜群で、お散歩スナップからテーブルフォトまでなんでもこなしてこれる万能レンズですが、やはり料理の写真などはもう少し長いレンズの方がパースも自然で使いやすい。

25mmはNOKTONを持っているものの、MFでやや重量もあるレンズなので、やはり軽くて手軽に使えるAFの標準レンズがあればなーと、手に入れてしまいました。

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スタンダードクラスのレンズらしく、外観は非常にシンプルです。樹脂製の鏡筒に大きめのピントリング。ピントリングは質感の割には軽すぎずの適度な感触ですが、積極的にMFで使うレンズではない気もします。

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サイズはパナライカ15mmもよりもひとまわりほど大きく、オリンパスの25mm F1.8よりもカタログ値で全長1cmほど長くなっています。代わりに重量は125gと超軽量で(25mm F1.8は137g)持ってみるとそのスカスカさ(褒め言葉)に驚きます。

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レンズフードは付属していますが、せっかくのレンズのコンパクトさがスポイルされてしまうので、私は46mm系のフジツボ型フードを装着することにしました。パナライカ15mmでも使っていますが、全体のシルエットがとてもスッキリします。

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ちなみに付属のフード装着の際は、デコレーションリングを外す必要があります。これは油断するとなくしやすいパーツなので元箱等に大切に保管しておきましょう(中古品などでたまにこのパーツがないものがありますね)。

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カメラとの組み合わせ例

手持ちのパナソニックLUMIX DMC-GX7MK2とオリンパスOM-D E-M1MarkIIに装着してみるとこんな感じのバランスになります。

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シルバーボディのGX7MK2とブラックレンズの相性も悪くないですし、E-M1MarkIIと組み合わせても悪くない見た目のバランスだと思います。

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AF速度は普通だけど、AF動作音がちょっと気になるかも?

オートフォーカス駆動は高速という訳ではありませんが、今時のMFTレンズの標準的な速さで極めてスムーズ。同社の人気レンズ20mm F1.7 IIのようなゆったりさはありません。

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そういえばAFの動作時に「カタッ」という小さい音が聞こえるのが当初少し気になりました。個体の不良も疑いましたが、どうやらこのレンズに共通する仕様のようです。
オリンパスの25mm F1.8はこんな音はしなかったですけどね。

写りはとても普通、開放の描写はオリンパスよりも柔らかめ?

今年の1月から使い始めてそろそろ2ヶ月が経ちますが、基本的に用途が自宅での食卓の写真ばかりなので(Twitterによく投稿しているこんな感じの写真です)、これといって作例らしいものは何もありません……。

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たまに外に持ち出すこともありますが、取るのはやはり飲食店での飯写真ばかり。

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まあでも普通に良いと思います。普通ですけど。暗い店内でF1.7の明るさが効いてきますし、開放で撮っても適度にボケるけどボケ過ぎない絶妙な塩梅。

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スナップはあまり撮らないのですが、まあ普通に良く写ります。

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ボケ量は開放でフルサイズのF3.4程度なのでそこそこ。ボケ味はやや固い気もしますが、MFTのスタンダードレンズとしては十分に及第点でしょう。

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最短撮影距離は0.25mとそこそこに寄れて、最大撮影倍率は0.28倍相当。

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高級レンズほどではありませんが、単焦点レンズらしい写りを手軽に得られるのでオリンパスのPENやパナソニックのGX、GFといったスタンダード機とキットズームの次のレンズにもピッタリ。というか、この価格ならば最初から一緒に買ってしまいたい位?

MFTの場合、開放から描写も安定していて周辺減光も気にならないので、積極的に開放ベッタリで使ってもいいでしょう。

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オリンパス25mm F1.8も使っていた私の感想としては、同じ条件で比較した訳ではないので確かなことは言えませんが、開放のピント面はオリンパスの方がもう少しシャープな描写だった気もします。25mm F1.7は開放だと若干柔らかい描写ですが、あえてその柔らかさを生かして撮影すると、効果的かもしれませんね。

F22とF16での光条の出方。F16の方は少し光源が大きいのもあって、ややトゲトゲが拡散してしまってますが、それなりに悪くないと思います。

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人物は撮ってないのでいつもの実家の犬。

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コスパ抜群、安心安定の撒き餌レンズ

日頃、自宅の食卓位でしか使ってないので、あまり参考になりそうな作例は出せませんでしたが、オリンパスのF1.8にNOKTON 25mm F0.95、他にもこれまで使って来たAPS-Cやフルサイズの標準レンズと比較してみても、2万円という価格で手に入るこのレンズのコストパフォーマンスはとても高く感じます。

撒き餌レンズと呼ばれるレンズの中には、描写は良くてもAF周りが古い技術のままだったりするものもありますが、描写、AF、そして圧倒的な軽さと、手軽に使える標準レンズとしては申し分なしの性能と言えるでしょう。

ちなみに個人的にMFTユーザー向けの単焦点レンズで最もオススメするのは、やはり「LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.」です(笑)
撒き餌レンズ(25mm F1.7)2本分と考えるとお買い得な気もしますし、それが高いと感じるならば25mm F1.7でまずは単焦点の沼にハマっていただきたいかなと。

LUMIX G 25mm F1.7 ASPH.の主な仕様

LUMIX G 25mm | Gシリーズ 交換レンズ | 商品一覧 | デジタルカメラ LUMIX(ルミックス) | Panasonic

  • 品番:H-H025
  • マウント:マイクロフォーサーズ
  • 焦点距離:25mm(35mm判換算:50mm)
  • レンズ構成:7群8枚(非球面レンズ:2枚、超高屈折率UHRレンズ:1枚)
  • 開放絞り-最小絞り:F1.7-F22
  • 最短撮影距離:0.25m
  • 最大撮影倍率:0.14倍(35mm判換算:0.28倍)
  • フィルター径:Φ46mm
  • 絞り形式:7枚羽根 円形虹彩絞り
  • 最大径×全長:Φ60.8mm×約52mm※
  • 質量: 約125g
  • フード:付属
  • 希望小売価格:37,000円(税抜)

追記:LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.を買いました


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