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I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

お盆後半に北アルプス槍ヶ岳へ行ってきた:雨の槍沢をひたすら歩いた1日目

台風の接近もあって色々と予定が狂ってしまった今年のお盆休み。(といっても私はフリーな身なので奥さんの会社の夏休み期間ですが。私まで一緒になって休んでいて良かったのだろうか?)

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台風7号の影響は17日のうちに収まりそうな予報もあったので、当初の予定を1日後ろにズラして8月18日から2泊3日で北アルプスの槍ヶ岳に登ってきました。

憧れの槍ヶ岳の穂先に立ちたい!

「いやしくも登山に興味を持ち始めた人で、 まず槍ヶ岳の頂上に立ってみたいと願わない者はないだろう」
…と、かの深田久弥が『日本百名山』で語った北アルプスの名峰「槍ヶ岳」

日本百名山 (新潮文庫)

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3年前に登山を始め、ゆるいペースではあるものの、北岳、間ノ岳、富士山、北穂高岳… と日本を代表する3000m峰を登ってきた我が家。「次に挑戦するのは奥穂高か槍か…」と家族会議を開いた結果、やはりあの槍ヶ岳の穂先に立ちたい!と。

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GWの燕岳登山でも、常にその圧倒的な存在感を我々に見せつけていた槍ヶ岳。遂にあの穂先に立てるのかと思うと、当初の日程が流れた位では諦めきれません。最悪、2日ズラしで日曜日までもつれる覚悟もしていましたが、なんとか木曜日スタートの土曜日下山、日曜日は予備日というスケジュールを確保することができそうです。

その特徴的な形から「日本のマッターホルン」とも呼ばれる槍ヶ岳(確かに似ているようで、でも実際に目にしてみるとやはり別の魅力)。どの角度から見ても一発で「槍だ」と分かるような山は、日本では富士山を置いて他にはないでしょう。

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北アルプス南部の奥地に位置する槍ヶ岳へのアクセスはそれほど簡単ではありません。有名ルートとして挙げられるのは、中房温泉からの「表銀座」、ロングトレイルの「裏銀座」、最短ルートである「新穂高ルート」などがあります。今回は自家用車でのアクセス、日程、我が家の登山経験などを考慮し、最もオーソドックスなルートと思われる、上高地経由の「槍沢ルート」を選びました。
ルート案内 | 槍ヶ岳山荘グループ

このルートは初日に槍沢ロッジ、又はババ平キャンプ場に宿泊するのが一般的なようですが、我々は朝一に上高地をスタートし、1日かけて槍ヶ岳山頂まであとひと息の所、 標高2860mの「殺生ヒュッテ」を目指す計画。ヤマプラのコースタイムで9時間40分。平地歩きは若干短縮されるとしても、休憩時間を含めたら10時間近い移動はこれまで経験がないだけに、我が家としてもちょっとしたチャレンジです。

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心を無にして歩く上高地〜横尾区間

お馴染みの上高地経由の北アルプスへのアクセス。沢渡・平湯エリアの駐車場にも余裕があり、マイカー規制区間のバスやタクシーも申し分ない充実ぶりですが、梓川に沿っての平地歩きが心身共にキツいのです。特に河童橋から明神、徳沢を経ての横尾までの区間。

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日本を代表する景勝地に対して大変失礼ではあるものの、10km歩いて100mしか標高が上がらないこの区間を、毎回楽しめるほど我々は登山者として人間ができていません(笑)
上高地を6時にスタートし、心を無にして歩きなんとか8時半に横尾に到着。いよいよここからが本当の槍ヶ岳登山のスタートです。

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上高地も槍ヶ岳も共に11kmの距離。水平距離だけなら中間地点、なのですがここからの11kmは標高差1200mです…

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と書くと、先日の宝永山とあまり変わらないはずなのですが、予想外にキツく感じたのはテント泊の荷物のせいか、この後急変する天候のせいなのか…?

梓川の源流、槍沢を遡上していく

「槍沢」は上高地を流れる梓川の源流。下流では犀川、千曲川と名前を変え、信濃川となって日本海に注ぐ大河の源流部のひとつになります。

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そんな梓川沿いの美しい景色を眺めつつ、徐々に標高を上げていきます。

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1時間半ほどで槍沢ロッジに到着。この時点でまだ10時半なので、殺生ヒュッテまでの残りコースタイムはまずまず余裕がありそう。

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アルファ米とレトルトのハッシュドビーフでエネルギー補給。以前はこういったフリーズドライやレトルト、カップラーメンなど山で食べれば何でも美味しく感じたのですが、最近は正直いうと一食で飽きてしまいます(笑)

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今後は調理に一手間掛けた山食に手を出すか、積極的に山小屋飯を利用して山にお金を落とすようにするか…(今は後者)。

この正面が「大曲」。ここから槍沢は大きく左(西)にカーブして、いよいよ槍ヶ岳も目の前に見えてくるはず…

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…はずなのですが、生憎のこの天気。槍沢ロッジを出た頃から徐々に雨が降ってきて、この時点ではかなり強い雨の中で当然上下レインウェア装備。カメラもここから防水コンデジのTG-4になっています。

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レインウェアの外は雨、中は汗でビショビショになりながらもヒュッテ大槍との分岐までやってきました。この間にも色々とあるのですが全て雨の中でしたので、下山時の写真に譲ることにしましょう…。

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雨の中、高山植物のお花畑に少し心を癒されました。しかし、兎にも角にもツライ道のり…。晴れていたらもっと純粋に槍沢の景色を楽しめたのかもしれませんけども。

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15時を大夫過ぎてようやく殺生ヒュッテに到着です。

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6時に上高地をスタートしてから休憩時間を含めて9時間オーバーの道のり。途中から雨に降られたのも大きいですが、正直かなりキツかった。私よりも体力のない奥さんがよくここまで頑張ってくれたな、と。

槍は目の前! …なはずの殺生ヒュッテテント場

殺生ヒュッテのテント場、この日は我々含めて5張しかテントがありませんでした。宿泊客もそれほど多くなかったようで、槍沢で見かけた登山客の多くは、槍ヶ岳直下の槍ヶ岳山荘まで行ってしまったようです。殺生ヒュッテからは40分程度… とはいえこのときの我々にそこまで行ける体力も気力もなかったです。

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夕飯は殺生ヒュッテの夕食を予約するつもりが、テント設営後についテント内で寝てしまい時間切れ。軽食メニューとして頼むことができたうどんを頂きました。疲れと雨で冷えた体に、あたたかい山菜うどんが美味しかったなぁ。

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そして、ホットカルピスがこんなに美味しい飲み物だったなんて…。今後のテント泊ではカルピス原液の携帯は必須かも?なんて思わせる勢いで美味しかったです。

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お天気ですが、雨こそ止んでいたものの周囲は真っ白。しかし食後に小屋の外に出てみると、下の方から徐々にガスが晴れてきました…。

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ガスが晴れて槍ヶ岳と対面!

そして遂に小屋の向こうに巨大な槍ヶ岳の姿が! この日始めて見る槍ヶ岳がいきなりこの近距離。写真では伝わりませんが、とにかくそのスケール感にビビります。

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その後も何度かガスに隠れたり晴れたりを繰り返しますが、テント場からも無事に槍の姿を眺めることができました。明日の朝はここから一気のあの穂先を目指します。

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この天気ならば夜の星も期待できなさそうですし、鋭気を養うべく早々に眠ることにしましょう…。3000m近い標高ながら、この日は想像していたより寒さも感じず、夏用の薄いシュラフでもすぐに深い眠りへと落ちていきました…。(つづく)

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