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降雪直後の上州武尊山へ:樹氷が眩しい剣ヶ峰山から沖武尊の美しい稜線を歩いて風に吹かれた日


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天皇誕生日の振替休日となった2月24日の月曜。群馬県の武尊山(ほたかやま)に登ってきました。

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春一番が吹いた三連休、どこの雪山なら行けそう?

2月最後の週末は三連休になりましたが、2月22日に関東地方に春一番が吹き、各山域で山頂付近は20m/sを超える爆風の予報……。さすがに、そんな中で雪山に行くのは恐ろしく、若干風が弱まりそうな連休最終日24日の振替休日に日帰りで行けそうな山を探しました。

谷川連峰あたりは日中は晴れ予報も出ていて良さげな雰囲気ですが(それでも風は軒並み15m/s以上の予報)、同じ群馬エリアの日本百名山「武尊山」が妻は気になるそう。今シーズンの武尊山は雪が少ないことが気がかりでしたが、どうやら23日時点で群馬県のみなかみ町や川場村のスキー場には雪が降っているそう。上手く行けは新雪を踏めるかもしれないので、行き先は武尊山に決定。

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上州武尊山:沖武尊と剣ヶ峰山

武尊山を「ほたか」と読むのはなかなか難易度が高いですが、北アルプスの穂高岳との区別で「上州武尊山」と呼んだりもします。「武尊山」自体は複数の峰を含む山名ですが、最高峰の「沖武尊」(標高2158m)を武尊山と呼ぶことが多いようで、本記事でもそのように表記しています。
今回は沖武尊と合わせて、標高2020m(今年の西暦と同じ!?)の剣ヶ峰山にも登ることになります。

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武尊山への登山ですが、冬季は川場スキー場のリフトを使うことで標高1800m台の稜線直下まで上がることができ、いきなり雪山の稜線歩きの贅沢が楽しめます(谷川岳天神尾根と似たノリですね)。

山行ルートと活動データ

コースタイムは往復で3時間〜3時間半程度、高低差300mちょいとコンパクトではありますが、稜線ルートらしい起伏もあり、剣ヶ峰山の前後などは少々気を使う急登などもあり、雪山歩きの面白さが凝縮されたルートだと感じました(個人的には決して初心者向きの山には感じませんでした。ワカン、アイゼン、ピッケル、ストック等の装備を状況に合わせて適宜使い分けられるだけの知識は必要です)。


川場スキー場の大型施設カワバシティへ

ETC深夜割に間に合う4時前に高速に乗り、関越道の沼田インターで下りてから下道30分弱の川場スキー場へ。山間部に入るとまだ雪は降り続いていて、山の上ではそこそこの降雪量が期待できそうです。ちなみに川場スキー場周辺の道路の雪ですが、帰る頃にはすっかり消えていました。

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雪降る道を走って夜明け前のカワバシティへ

川場スキー場は首都圏からのアクセスの良さでも知られる人気のスキー場で、巨大な立体駐車場が一体になったスノーリゾート施設「カワバシティ」は土日祝日は深夜1時から入場可能(平日は6時より)。

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暖房の効いたカワバシティの館内も我々が到着した時間には既に開放されていて、トイレや更衣室などを利用することができました。7時半からリフトチケットの販売が始まり、リフトの始発は8時です。

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チケット売り場の他、カフェ、ムラサキスポーツ等の施設も入ったカワバシティ

ちなみに雪山登山やBCスキー/スノーボードで川場スキー場のリフトを使用する場合、川場スキー場専用の登山届の提出(コンパスで提出していても別途)と、ココヘリの携帯が義務付けられています。ココへリを持ってない場合は、1100円でレンタル可能です(人数分)。
アクティビティ|雪山登山|川場リゾート

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登山受付(チケット売り場でも受付可能です)

登山届とココへリレンタルの申し込み用紙を記入し、リフト料金2000円(往復)と合わせて1人3100円。さらにリフトチケットはICカード方式なので、500円のデポジットを支払います(返却時に返金)。

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2人分のリフトチケット(ICカード)とレンタルココヘリ

8時になってリフトがスタート。登山の場合は左手側のリフト(B:桜川エクスプレス)に並びます。

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次のリフト(D:クリスタルエクスプレス)は風防付き。この時点でかなり風が強いことが分かります。

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2本のリフトを乗り継いで一気に標高1800m台までショートカットに成功。

8時40分、剣ヶ峰山に向けて登山スタート

リフト山頂で準備。前日からの新雪がそこそこ積もっているようなので、ワカンかアイゼンかで迷いましたが、既に先行者がどんどんスタートしていたので(恐らくラッセルはなさそうだと)アイゼンを装着。ピッケルかストックかですが、なんとなく準備が楽なピッケルを選んで、結局この日はストックを出すことはありませんでした。

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武尊山のレポートによってはストックでも十分というものもありますが、この日歩いた感じではピッケルが安心かなと。自分の場合、谷川岳(天神尾根)ならストックだけど、武尊山ならピッケルを選びます。

最初に登る剣ヶ峰山。左手側の尾根からですが、なかなか急登の予感です。

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まずは稜線に向けてリフト裏の斜面を登ります。

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稜線に出ると、なかなかの強風が吹き付けてきました。朝方まで降っていた雪は強風で雪庇状に……。新雪の量は足首程度から、吹き溜まりでは膝下ぐらいまで(もっと標高の高い方で)。

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雪庇側。

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小さなエビの尻尾状の樹氷がいたるところで見られます。

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振り返ると……

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うっすら富士山が見えています。

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こちらは浅間山。手前の岩峰(鬼岩?)もなかなかに迫力がありますね。

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さて、この最初の剣ヶ峰山にかけての登りがそこそこにの急登。ワカン、スノーシューやストックで登ってる人もいますが、普通にアイゼンの前爪を蹴り込んで登りました。ピッケルのピック使ってる人も結構いたぐらい。私的には剣ヶ峰山頂の沖武尊側よりも、こちらの方がちょっと緊張しました。

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私はここはワカンやストックだと恐くて登れない(下りられない)かも……。

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そんな樹氷の中を抜けて行くと……

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剣ヶ峰山の山頂が見えました。結構尖ってますね。このように広くなった稜線上の足元は、風で新雪は殆ど飛ばされてクラスト状態なので、アイゼンのみで楽に歩くことができます。

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2020年に2020mの剣ヶ峰山へ

真っ白なアイスというかジェラートを思わせる、個性的な剣ヶ峰山の山頂部に近づいていきます。

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連休最終日の晴れ予報ということもあってか、続々と登山者が登ってきます。ちょっと写真を撮っているとどんどん抜かされていきますが、今更トップには追いつきませんしマイペースで行きましょう。

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トレースの付き方から雪の状態が変化しているのが分かるでしょうか。

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剣ヶ峰山頂付近は、結構痩せた尾根。

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それなりに幅はあるので危険というほどではありませんが、ここで突風に煽られると転落の恐れもあるので注意しましょう。下山時は何度か強風に吹かれ、耐風姿勢でやり過ごしました。

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妻、剣ヶ峰山の山頂標識あたりにて。

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剣ヶ峰山からの下りはちょっと急ですが、急登部分は短いので気を付けて下りれば大丈夫。ただしワカンやスノーシューを履いたまま下りるのは、自分は無理かも……。

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見上げるとこんな感じ。へっぴり腰妻。

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グングン下りていきます。樹氷が美しい……。

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ペースの早いトップ集団はかなり先に進んでいます。いい稜線ですね。

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美しい雪の稜線歩きを楽しむ(ただし爆風)

雲に隠れていた武尊山(沖武尊)の山頂方面が見えてきました。剣ヶ峰山に比べるとなだらかな山頂部のようです。

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鞍部まで緩やかな稜線の下りが続きます。

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いい雪山ですねー(語彙力)

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強風が吹くとあっという間に目の前のトレースがかき消されていきます。

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歩いている最中にまともに食らうと少しよろけてしまうほどの風。

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剣ヶ峰山山頂からの下りがちょっとした渋滞になってます。

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樹林帯?まで下りてきました。

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軽いアップダウンが続きますが、周りの樹氷が美しいので苦はありません。

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剣ヶ峰山からかなり下ったきたのが分かるでしょうか。左側の斜面に張り付いている人は雪訓かな?

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この辺りが鞍部ですね。さて、登り返し頑張ろう。

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スノーがよい。風が強い。

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雲がどんどん晴れ、青空が増えてきました。嬉しい!

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鞍部の吹き溜まりはやはり雪が深い。トップはそれなりのラッセルだったことでしょう。

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武尊山(沖武尊)に向けての登りも本格的になってきました。

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武尊山山頂の直下。とにかく風が強い。

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剣ヶ峰山から歩いてきた稜線を中望遠で切り抜く。それにしても美しいピラミラミダルな山頂。

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ラストスパート、頑張ろう。

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山頂直下、どこから登るか迷って直登を選ぶ人もいましたが、私は左手側から回り込みました。

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爆風吹き荒れる武尊山山頂

10時40分、武尊山(沖武尊)山頂に到着しました。スタートから丁度2時間ですが、コースに起伏があったのでもう少し歩いたような気がします。山頂からは360度の展望が広がっています。

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記念撮影。とにかく風が強いのです……。

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強風でほとんど雪が飛んでしまうのか、一等三角点もあらわになっています。

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当初、計画に入れていた中ノ岳方面。コースタイムは往復1時間程度ですが、この感じだとひたすらラッセルになりそうなので、とてもそんな時間では無理そうです。あと、日が高くなってからはクラストの踏み抜きが増えてきたので、何にせよ時間を食いそうだなと。

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山頂展望いろいろ。

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気が付いたら続々と登山者が登ってきました。ツアーっぽいグループもチラホラ。ウェアの色に合わせた(?)、ピンク色のバンドのアイゼン初めて見た。

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下山、再び沖武尊から剣ヶ峰山へ

山頂で風を避けて行動食を少し多めに食べたり写真を撮っていたら11時過ぎ。そろそろ下山しましょう。この時間、まだまだ登ってくる人が多いです。

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谷川岳、向こうもお天気良さそう。そういえば正面から一ノ倉沢を見たの初めてかも?(笑)

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行きは綺麗だった稜線の雪も、多くの登山者が歩いてズタズタです。

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剣ヶ峰山までの登り返しは意外とスムーズ。

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とてもよいです。

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再び剣ヶ峰山の山頂へ。気のせいか朝よりも周りの山の雪が薄くなったような……?

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展望は抜群ですが突風が恐い山頂部。

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掘り起こそうとした人がいるみたいですね(でも見えてない)。

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ロックフィルダムぽいダム湖。玉原ダム(玉原湖)でしょうか。

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振り返って帰りの稜線を一望。手前左は下りたばかりの剣ヶ峰山山頂部の雪面。

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まだまだ風は激しい。予報では午後で最大18m/sだったかな。

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気温は上がりましたが、樹氷はまだ残ってました。

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最後の稜線歩き部分。左上の樹林のあたりからスキー場に下ります。

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ということで川場スキー場に戻ってきました。12時半下山、とてもいい山でした。

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下山手続きもろもろ+この日のカメラ

リフトを2本乗り継いでカワバシティまで戻ってきました。連休最終日もあってか、この混雑ぶり。

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チケットカウンターで下山の受付、ココヘリとICカードチケットを返却して手続き終了です。

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瓶コーラを飲んで体の下山手続きも完了。

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この日も前回の西吾妻山同様に2台のE-M1 MarkIIにM. 7-14mmPROとM. 45mmPROの2本のレンズ。望遠が必要なければ(つまり雷鳥遭遇がない山域なら?)この組み合わせが軽くてかつ広角から中望遠まで押さえられてベストかも。広角レンズに比べると45mmで撮った写真の方が圧倒的に少ないのですが、ブログでの採用率が高いのが45mmの写真だったりします。

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日差しがあるとなかなか絞りを開けられませんが、山の背景ボケ写真も楽しいよ!?

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