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雨上がりの府中郷土の森博物館で「OLYMPUS M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO」と「SONY SEL35F18F」を撮り比べ


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先日購入したオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」。35mmフィルム換算で34mm相当となる単焦点レンズですが、手に入れたらひとつ確認してみたいことがありました。それがソニー Eマウント用のお気に入りレンズ「SEL35F18F(FE 35mm F1.8)」との撮り比べです。

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今回、M.ZUIKO 17mm F1.2 PROの試し撮りも兼ねて、SEL35F18Fを装着したα7IIも持ち出して、いつもの府中郷土の森博物館に足を運びました。
何かしらの差異を検証するとか優劣を求めたかった訳でなく、フォーマットの異なる新しいレンズで好きなレンズと同じように撮れたらいいな…… ぐらいの軽い気持ちです。




M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROを3:2で使うとほぼ35mm相当

マイクロフォーサーズとフルサイズセンサーではセンサーサイズの他にアスペクト比が異なり、同じ35mmフィルム換算でもフォーサーズの方が縦が広く横が狭い画角になります。

つまりマイクロフォーサーズの25mmとフルサイズの50mだとマイクロフォーサーズの方がちょっとだけ横幅が狭く(縦が広く)なります。しかしながらマイクロフォーサーズの17mmは、35mmフィルム換算で34mm相当になるので、フルサイズの35mmと横の広さがほぼ同じ。撮影時にアスペクト比を3:2に(上下をクロップ)して撮ると、ほぼ35mmの画角が得られます。

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今回はカメラを持ち替えた際に、ファインダー像がなるべく近くなるように、OM-D E-M1 MarkIIは3:2に設定して撮影しました。つまり今回のM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROはまだ余力のある設定!?

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今回のM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROはまだ本気出してない!?

カメラを持ち替えつつの手持ち撮影

比較といっても厳密なものでなく、同じようなシーンで撮った際に、どの程度描写やボケに違いがあるか確認するのが目的(あとはカメラによる違いも)。その場でカメラ2台(α7 IIとE-M1 MarkII)交互に持ち替えて、ピント位置が同じになるように撮っています。

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先にα7 II + SEL35F18Fで撮ってから……

露出モードは絞り優先で感度やシャッター速度はカメラ任せ。露出補正はEVFの見た目で合わせたつもりですが、最終的にLightroomで同じぐらいに見えるように補正しています。

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カメラをE-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PROに持ち替えて

ホワイトバランスはオートで撮っていたのでLightroomで両者を揃えようと思ったのですが、同じWB値にしてしまうとソニーが暖色寄りというかオリンパスが寒色寄りというかかなり雰囲気が違うので、これも見た目が近くなるように合わせたり、必要以上には合わせなかったり。

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左:SONY α7 II/右:OLYMPUS E-M1 MarkII

絞りはまず開放のF1.8とF1.2比べつつ、絞る場合は一般的にボケ量の差と言われる2段分、ソニーの方を絞りました。正確にはマイクロフォーサーズ F1.2に対してフルサイズ F2.5になりますが、SEL35F18Fの開放が好きなこともあるので細かいことはなしで。
こうして並べてみてもお互いの開放でのボケ具合は結構近いのではないでしょうか(WBを合わせて現像したのはここまで)。

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以下、2枚並びの場合、左がSEL35F18Fで、右がM. 17mm F1.2 PRO

天井の線を比べるとやはりフルサイズの方がボケているかな? でもボケの滑らかさに関してはそこまで変わらないかも。

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α7 II + SEL35F18F:F1.8
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

意外と開放のままでもピントが遠ければアリ。SEL35F18Fはフルサイズでも使いやすいレンズです。

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α7 II + SEL35F18F:F1.8
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

今回の記事の写真は全てFlickrにも上げているので、EXIF情報などはそちらでご確認くださいませ。
SONY SEL35F18F / OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO | Flickr

なるべくキャプションは入れてますが、2枚の写真を横に並べている場合は左側がα7 II + SEL35F18F、縦に並べている場合は1枚目がα7 II + SEL35F18Fです。なぜ、M.ZUIKO 17mm F1.2 PROの試し撮りなのに先じゃないかって、その順番で撮ったからで特に意味はないです。

寄れるのはやっぱりPROレンズ

SEL35F18Fもかなり寄れるレンズ(最大撮影倍率:0.24倍)なのですが、M.ZUIKO 17mm F1.2 PROはさらに寄れます(最大撮影倍率:0.3倍相当)。その違いはだいたいこれくらい。

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SEL35F18F:F1.8/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

些細な違いのようでフィールドではより一歩寄れているのを感じます。カマキリの赤ちゃんもクッキリ(目にピントがきてないけど)。

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α7 II + SEL35F18F:F1.8
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

紫陽花と開放

まずは雨上がりの紫陽花を全て絞り開放で撮り比べ。WBと露出を合わせるとかなり近い感じになりますね。ボケ量も近い。

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α7 II + SEL35F18F:F1.8
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

周辺部までボケが柔らかく溶けているのは、17mm F1.2 PROの方かもしれません。

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SEL35F18F:F1.8/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

玉ボケはSEL35F18Fの方が大きく出ていますが、M.ZUIKO 17mm F1.2 PROの方が口径食の影響が少ないような……?

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α7 II + SEL35F18F:F1.8
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

しかしSEL35F18FはソニーEマウントシリーズの中では、比較的安価なレンズのはずですが、周辺部まで写りが安定していることが改めて分かります。オリンパスの方は「PROレンズなのだから、綺麗に取れて当然!」ぐらいの感じです(笑)

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アンダーな描写はどちらもいい感じ。M.ZUIKO 45mm F1.2 PROを使ったときにも感じましたが、マイクロフォーサーズでこの雰囲気や立体感が出せるとありがたいなと。

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どアンダーで撮った写真を試しにLightroomで強引に3EV持ち上げてみると…… やはりMFTの方が少しノイジーですが、思ったよりも破綻しませんでした。

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元写真:SEL35F18F:F1.8/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2
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露出+3EV:SEL35F18F:F1.8/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.2

適正露出で撮っている限り、自分はまだまだMFTで行けるかなと変な自信が(笑)

もうこの辺になると自分にはどっちがどっちだか分からないというかどっちでもいいです。

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色味はレンズよりもカメラ側の違いですね。オリンパスの方が見慣れているのですが、RAWとしてはソニーの方が自然な気もします。ここは好みの差もありますし、Lightroomで現像時にメーカー別のプロファイルを当てるとまた変わってくるので……。

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ハイキー気味の作例も。ボケ量はかすかにSEL35F18Fの方が上回っているのですが、M.ZUIKO 17mm F1.2 PROのボケは柔らかさがあるので、ボケ量以上のふんわり感があるような。新しいレンズ買ったことを正当化したいだけかもしれませんが(笑)

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少し絞って比較してみる

どちらも開放が楽しいレンズなのでつい開放ばかり撮ってしまってますが(この倍以上は同じような写真を量産してます)、少し絞って撮り比べたものも。
SEL35F18FのF5.6とM.ZUIKO 17mm F1.2 PROのF2.0…… ああ、2段じゃなくて3段差ですね(苦笑)

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α7 II + SEL35F18F:F5.6
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F2.0

尻尾を地面に付けた懐かしいティラノザウルス。これもうっかり3段差。周辺部の描写はなんやかんやでM.ZUIKO 17mm F1.2 PROの方が上でしょ……とか思ったら別にそんなこともなくて、SEL35F18Fの弱点が見つからない。

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SEL35F18F:F5.6/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F2.0

もちろん撮ってるカメラのボディは前世代なα7 II比だとE-M1 MarkIIの方が数倍快適です。AFも速いしシャッターが軽くて静か。撮っていて気持ちのいいカメラはやっぱりオリンパスです。



SEL35F18FのF2.8とM.ZUIKO 17mm F1.2 PROのF1.4。遠景気味の風景(という程でもないか)でもこれぐらいの浅い絞りで撮るの結構好きです。

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α7 II + SEL35F18F:F2.8
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F1.4

SEL35F18FのF4.0とM.ZUIKO 17mm F1.2 PROのF2.0。ぐるぐる。

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SEL35F18F:F4.0/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F2.0

再びSEL35F18FのF5.6とM.ZUIKO 17mm F1.2 PROのF2.8。オリンパスのPROズームレンズだと、丁度ここが開放絞りですね。風景スナップとしては完全なパンフォーカスにならず適度な立体感が出せる被写界深度だと思います(MFT使い目線)。

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α7 II + SEL35F18F:F5.6
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F2.8
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SEL35F18F:F5.6/M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F2.8

SEL35F18FのF8.0とM.ZUIKO 17mm F1.2 PROのF4.0。違うといえば違うけどもう同じでいいでしょう(段々面倒くさくなっている)。

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α7 II + SEL35F18F:F8.0
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E-M1 MarkII + M.ZUIKO 17mm F1.2 PRO:F4.0

SEL35F18Fはやっぱり良いレンズだし、M.ZUIKO 17mm F1.2 PROも期待通り

といった感じで、差を付けるというより、同じように使えることを確認するノリでの撮影でしたが、ほぼほぼ期待通りの結果となりました。α7とSEL35F18Fを使っていると「この立体感はフルサイズならでは……?」みたいに感じることもあったのですが、ほぼ同じレベルの被写界深度を使えるPRO単焦点なら、マイクロフォーサーズでも私の撮りたい写真は充分に撮れることを確認。

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暗所では高感度耐性やF値、手ブレ補正のせめぎ合いも……

レンズの価格にしても重量にしたって「安くて軽いSEL35F18Fでいいじゃない」と言ってしまえば身も蓋もないのですが(笑)、とにかく操作にストレスのないE-M1 MarkIIで使えることは大きい。

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まさか重量でフルサイズに負けてしまうとは……

一応オールドレンズ遊びということで手元に置いているαなのですぐ手放すことはないと思いますが、いざとなればMFT1本でも充分に行けることが確認できたので、私なりには有意義な撮り比べでした。

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