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トーリハン H-115WD-MIIを購入:防湿庫はカメラ&レンズの湿気対策だけど自己満足アイテムでもある!?

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なかなか雨が降らないくせに(なのに突然集中した豪雨がやってきたり)、気温と湿度は高くなる一方の今年の梅雨、カメラ好きの皆さまいかがお過ごしでしょうか…。

1週間程前に「今年こそ防湿庫を買うぞ!」というエントリを書いたのですが、その数日後無事我が家にに防湿庫が導入されたので、報告及びレビュー的なやつです。

カメラやレンズは湿気が大敵だけど理由はそれだけじゃない?

改めて防湿庫を使う理由についてですが、カメラやレンズは湿気が大敵。特にレンズにカビが発生してしまうと、除去することができないそうです。以下は以前参加したオリンパス「デジタルカメラメンテナンス講座」のレポートからの抜粋です。

【カメラの保管について】

  • 安定した広い場所/水平な場所→カメラの落下防止など
  • 直射日光が当たらない場所→レンズの集光によりセンサー焼け。EVFの焼け等
  • 風通しがよく乾燥した場所→湿気対策
  • 湿度40〜50%がベスト。それ以上だとレンズカビが発生しやすくなり、以下だと外装部品、樹脂の劣化の可能性も(ただし乾燥についてはそれほど気にしなくてもよい)。

【どこに保管するのがよいか?】
・リビングなど風通しがよい場所→人間が過ごしやすい環境はカメラにとっても良い環境
・高温多湿、直射日光を避ける場所
・スピーカー、テレビ等の強い磁力を発する製品にはあまり近づけない(手ぶれ補正ユニットへの影響)
・防湿庫を使えるならそれがベスト
・防湿ケース。蓋付きの衣装ケースなどにシリカゲルの乾燥剤を入れば防湿庫と同じすい環境はカメラにとっても良い環境
・高温多湿、直射日光を避ける場所。
オリンパスプラザ東京で「デジタルカメラメンテナンス講座」を受講してきました - I AM A DOG

防湿庫は自己満足アイテムでもある!?

そんなカメラの湿気、埃対策が防湿庫導入の建前ではありますが、単にそれだけが目的なら衣装ケース等でもいい訳でです。わざわざ高価で場所も取る防湿庫を使いたいのは、、、、やっぱり格好いいから!(笑)

重厚な防湿庫に並べられたお気に入りのカメラ機材をガラス扉越しに眺めて悦に入るもよし、そんな防湿庫を酒の肴にするもよし(?)、大事なカメラを守る保管庫としてはもちろんのこと、趣味の時間、空間にどっぷり浸る自己満足アイテムとしての存在もあるのです。きっとね。

そして、そんな防湿庫におけるカメラディスプレイ要素なども考慮したとき、私が選んだのは一般的な縦型モデルでなく、小型のテレビラックを思わせる横型の防湿庫でした。
収納する機材の量を考えると80〜100Lサイズは必要なのは分かっていましたが、狭い部屋なので冷蔵庫のような縦型はやや圧迫感がありそう? それに横型ならば上を物置(ラック)的に使えるかもしれない… というのがその理由です。

トーリ・ハン/ドライ・キャビH-115WD-MIIを購入

防湿庫2大メーカーである東洋リビングとトーリ・ハン。格安で性能的にも申し分ない防湿庫が多くある中、あえてやや割高なトーリ・ハンの製品を選んだのは、横型の防湿庫が極端に選択肢が少なく、容量や価格を考えたときに、本製品以外の選択肢がほぼなかったからです(東洋リビングの同クラスのものは棚が1段少なく価格も高かったです)。

TOLIHAN NEWクリーンドライ・キャビ 防湿庫 114L H-115WD-MII

H-115WD-MIIの主な仕様は以下の通り。一般的な縦型防湿庫が横幅40cm程度なので、約2倍の横幅で小型の防湿庫(50〜60Lクラス)を2個横に並べたようなサイズです。本体重量は20kgでキャスター(別売り)なしでも自力での移動がなんとか可能なレベルででしょうか。

製品名 トーリ・ハン ニュー・ドライ・キャビ H-115WD-MII
有効内容量/収納目安 114L/30〜33台
外寸 W805×D384×H522mm(足含)
内寸 W803×D320×H442mm
強化ガラス/マグネット付き
除湿方式 乾燥剤方式
消費電力 100V 16W(平均2.4W)
重量 20kg
備考 可視光応答比較触媒(防カビ/抗菌/脱臭/浄化)

H-115WD-MIIの開封、設置

横型にしてはそこまで大きなサイズではないH-115WD-MIIですが、メーカー直送で送られてきた段ボールを見た時には、一瞬「これはやってしまったか?」と頭を抱えました(笑) 段ボールの巨大さ故、そのまま玄関から中に入れる気にならず、飲みかけだった珈琲を片手にしばしマンションの廊下で佇むことに…。

段ボールの上面に印刷されている「段ボールの開梱の仕方」。「段ボール箱を上に引き上げます」の意味がよく意味が分かりませんが、この通りに進めてみることにしましょう。

棚板と鍵、そして棚を固定するためのフックなどを先に取り出します。棚板は金属製で結構重たいので注意。

おおお、なるほど。20kgの防湿庫をどうやって段ボールから取り出せばいいものかと思っていましたが、底部が側面とは一体化されてない梱包になっていたのですね。ここまで本体が露出されれば、1人の力でも問題なく屋内に運ぶことができます。

ということで、自室に運び込んだH-115WD-MII。すぐに電源を繋げてしまいましたが、本体右肩のLED表示は、右側の赤LEDが庫外の湿度、緑LEDが庫内の湿度です。運び入れてすぐに電源を入れた状態なので、当然差は殆どありません。

格安の防湿庫にはACアダプターを使ったものも多いようですが、H-115WD-MIIは電源内蔵でコンセントはコードとプラグのみのスッキリしたものです。
鍵は使わないかと思いますが、お子さんのいる家ではいたずら防止に役立ちそうですね。

観音開きのガラス扉を開くと中央に柱がありますが、中は縦に仕切られている訳ではありません(大型のレンズを横置きする使い方もOK)。ガラス扉はマグネットで閉じるようになっていて、開ける際の重量感やパタンと静かに閉まる感触はなかなか悪くない。

付属している棚板は2枚。表面がブルーのフェルト地になった棚板はトーリ・ハンの防湿庫の特徴です。取扱説明書は「ニュー・ドライ・キャビネット」シリーズ共通のものが1冊。

棚板を差す際には一旦センターピラーを一度取り外して、棚板を設置してからセンターピラーを戻します。

その他の附属品(?)として充電用トレイ(プラスチックのカゴ)と電源延長コード、人感式のLEDライトが付いてきました。

LEDライトは電池式で防湿庫内部にマグネットで取り付けておくと、開いたときに自動で中を照らしてくれる仕組み。といいっても全ての段を満遍なく照らしてくれる訳ではありません。また、本体の裏面から電源が取れるので、近くまで電源を弾かなくてもバッテリー充電などは防湿庫の周囲で行えます。

当初はカタログ写真と同じく、内部をほぼ同じ幅で分割する棚設定にしてみました。これはこれで悪くないのですが、グリップ付きカメラにレンズを付けた状態で放り込めないことが分かりました。

棚板の設定をやり直して再度カメラを入れ直すことにしましたが、改めて取説を読んだところ「最初は品物を入れず半日程度(約12時間)空運転してください」との記述を発見し、一度中身を空にして夜まで放置。湿度の方も40%とかなり落ち着きました。


全ての機材を入れても余裕のある収納力

改めてカメラを収納してみました。一番上の棚を広くすることで、バッテリーグリップ付きのカメラを立てて(レンズを付けた状態でも)入れることが可能になりました。狭くなってしまった2段目にはコンデジや高さのないレンズ。ギッシリと詰まっているに見えますが、大半の機材を手前側に寄せているので奥にはまだまだ余裕があります。

下段はほぼ空き状態(内部の除湿ユニットの関係でこれ以上棚板が下げられません)。右下は引き出しになっていて、引き出しを外してカメラを入れることもできますし、私はレンズのキャップ(ボディキャップレンズ含)やマウントアダプター、ストロボ等の小物類をまとめて突っ込むことにしました。


庫内湿度の調整は割とアナログ?

トーリ・ハンの防湿庫は「乾燥剤除湿」という方式になっていて(東洋リビングも同様)、乾燥剤で吸湿した湿気を熱で庫外に放湿するという、意外とローテクな仕組み。気温による影響を受けにくく、耐用年数が半永久的と長いことが特徴だそう。
ドライ・キャビ|防湿庫(カメラ・レンズ保管)のトーリ・ハン
もう1種代表檄な除湿方式でる「ペルチェ方式」は素早い除湿効果を売りにしていて、そのせいか目標湿度を直接数値として入力できる製品も見られます。
H-115WD-MIIは庫内に湿度調整器のつまみがついていて、適宜合わせるという結構アナログな方式です。

購入当日は湿度70%を越えることもある雨の日だったので、最大につまみを上げて使い始めましたが、数日経ったら少々乾燥気味になってしまいました。

現在はもう少しつまみを下げて(中湿度の真ん中辺り)運用中。乾燥剤除湿式は設定の効果がすぐに現れませんし、両扉を開けていると庫内湿度がすぐ上がってしまうので、短時間での細かな湿度設定はやや苦手。たまにLEDを確認しては、つまみを5分位動かして様子を見るのが良いそうです。
一度安定すれば頻繁に調整する必要はないようですが、湿度や気温が大きく変化する季節の変わり目は気にしてみるのが良さそうですね。

横型の防湿庫なのでこんな使い方も…

横型の防湿庫はテレビラックなどに似たサイズということもあり、私は上にステレオとバッテリー各種を置いています。スピーカー台としては音に良い設置場所ではありませんが、まあそこまで気にする程の環境でもありませんし…。
スピーカーの磁力の影響についても、かなり厚めの防振材(インシュレーター)や防湿庫のフレームを挟んでいるので問題ないと判断しています。

防湿庫を導入したことで(それに伴い、テレビ台やテレビを捨てたことで)部屋がスッキリしましたし、家のあちこちに散らばりがちなカメラ機材を一箇所にまとめることもできました。下段にはまだ空きがあるので、フィルター類などの保管もここで良さそうです。
後はこれ以上カメラ機材を増やさないこと。溢れるようならば、適宜処分していく… というマイルールさえ厳守さえできれば完璧でしょう。

2020年6月の防湿庫。3年経つと中身も変わりますね

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